「新NISAで1億円なんて、自分には無理な話では?」――そう思って、動画を何本見ても行動できずにいる方は多いはずです。実際、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によれば、20〜40代のうち約52%が「投資をしたいが何から始めればよいかわからない」と回答しています。マネースクール「ファイナンシャル フリー カレッジ」代表の山口 貴大(ライオン兄さん)氏は、著書『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』の中で、この悩みに対して明快な答えを示しています。
新NISAの非課税保有限度額1,800万円を「できるだけ早く埋める」という一点を決意するだけで、1億円という数字は現実の射程圏内に入ってきます。本記事では、その著書の内容と著者が公開しているYouTube動画(フェルミ漫画大学 2024年公開)をもとに、「なぜ月5万円でも1億円が射程圏内に入るのか」を、制度・シミュレーション・商品選択・暴落対策の4つの軸で徹底的に解説します。
【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方
著者:山口 貴大(ライオン兄さん)/発売:2023年11月9日/出版:KADOKAWA
新NISAで1億円を目指す完全攻略本。非課税1,800万円枠の正しい埋め方から、3つの入金パターン別シミュレーション、S&P500 vs 全世界株式の判断軸、暴落時のメンタル管理まで、実践的な知識を網羅。Amazonで投資カテゴリ総合1位(予約段階)を獲得した話題作です。
📌 この記事でわかること
- 新NISAが旧NISAと「何が根本的に違うのか」を制度の数字で正確に理解できる
- 月5万円から出発しても1億円に届く「複利の設計図」を具体的なシミュレーションで確認できる
- S&P500と全世界株式、どちらを選ぶべきかの判断軸を著者の視点とデータで整理できる
- 新NISAの弱点を知ったうえで、次のステップ(米国ETF・債券・ゴールド)へ進む順序がわかる
- 暴落や含み損が出たときに「積立を続けるべき理由」を過去データから納得できる
📋 目次
第1章|新NISAの制度設計を正確に理解する
制度の「数字」を正確に把握していないと、どれだけ良い商品を選んでも枠の使い方で損をします。まず土台となるルールを整理しましょう。
旧NISAとの決定的な4つの違い
新NISAは、旧制度と比べて「恒久化」「枠の拡大」「口座の統合」「非課税期間の無期限化」という4点で根本的に変わりました。金融庁の公式資料(「NISAを利用する皆さまへ」2024年6月版)によると、旧一般NISAの年間投資上限が120万円・非課税期間5年だったのに対し、新NISAでは成長投資枠240万円・つみたて投資枠120万円で合計年間360万円まで投資できます。非課税期間は無期限になり、売却後の翌年以降には非課税枠が再利用可能となっています。
旧つみたてNISAでは20年の非課税期間が終われば課税口座へ移管されるリスクがありましたが、新NISAでは保有し続ける限り永久に非課税で複利の恩恵を受けられます。私が2024年1月の制度開始時に証券口座を確認した際、旧NISAの残高と新NISA口座が完全に分離されていた点に少し戸惑いましたが、「別物として管理する」と割り切ってからスムーズに運用を始められました。この「恒久・無期限」という変化は、長期運用の設計を根本から変えるものです。
新NISAでは損益通算(NISA口座の損失と特定口座の利益を相殺すること)ができません。個別株投資などでリスクを取る場合は、特定口座との役割分担を意識した設計が必要です。
| 比較項目 | 旧一般NISA | 旧つみたてNISA | 新NISA |
|---|---|---|---|
| 年間投資上限 | 120万円 | 40万円 | 360万円(成長240+つみたて120) |
| 非課税期間 | 5年間 | 20年間 | 無期限 |
| 生涯投資枠 | 600万円 | 800万円 | 1,800万円 |
| 制度の恒久性 | 期限付き | 期限付き | 恒久化 |
| 枠の再利用 | 不可 | 不可 | 売却翌年から再利用可 |
※金融庁「NISAを利用する皆さまへ」(2024年6月版)をもとに著者が整理。
非課税保有限度額1,800万円の正しい使い方
非課税保有限度額(生涯投資枠)は1,800万円です。ただし、この数字は「投資元本の合計」を基準とする簿価管理で計算されます。金融庁の公式資料(同上)では「つみたて投資枠と成長投資枠を合わせた合計が1,800万円(成長投資枠のみ利用の場合は上限1,200万円)」と明示されています。簿価管理とは、100万円で買った商品が150万円に値上がりしても、使用済み枠は「100万円」のままカウントされる仕組みです。
つまり、値上がり益はいくら積み重なっても枠を消費しないため、早期に枠を埋めるほど複利効果が大きく働きます。私がこの仕組みを初めて知ったとき、「時価ではなく取得価額で管理されるのか」と驚きました。最初は損をしている感覚がありましたが、逆に言えば「利益が出ても枠が減らない」という圧倒的なメリットであると気づいてからは、積極的に枠を使い切る方針に転換しました。年間上限360万円を5年間フル投資すれば1,800万円の枠を最速で満額にできる計算です。
つみたて投資枠と成長投資枠の使い分け方針
つみたて投資枠(年間120万円)は、金融庁が定めた基準を満たす低コストのインデックスファンドや一部のアクティブファンドしか購入できません。一方、成長投資枠(年間240万円)では上場株式・ETF(上場投資信託)・REITなども購入対象となります。
山口氏は著書の中で、初心者は両枠ともインデックスファンドへの積立から始めることを推奨しています。投資経験が浅い段階で成長投資枠を個別株に使うと、リスク管理の難易度が急上昇するためです。フェルミ漫画大学のYouTube動画(2024年公開)内で述べているように、「制度の目的は非課税投資枠を最大限活かすこと。まずつみたてで感覚を養ってから成長投資枠のフル活用を検討すれば良い」という考え方は、投資初心者が陥りがちな「焦って個別株に手を出す失敗」を防ぐ上で非常に実用的な指針と言えるでしょう。
制度を正確に理解したうえで「つみたて投資枠を軸に、成長投資枠はインデックスファンドで補完する」という基本方針が、初心者にとって最もリスクが低く継続しやすい出発点です。
制度の全体像を把握したところで、次章ではいよいよ「月5万円から1億円を目指す」という具体的な計算の根拠に踏み込みます。
第2章|月5万円から1億円を目指す「複利の設計図」
「1億円」という目標は夢物語ではなく、複利の時間軸に乗せた計算の結果です。ライオン兄さんが示す3つの入金パターンを数字で追いかけます。
ライオン兄さんが提示する3つの入金パターン
山口氏は著書の中で、1,800万円の非課税枠を埋めるための現実的な3パターンを提示しています。①毎月30万円(年360万円)で最短5年で枠を満額投資するパターン、②毎月10万円(年120万円)で15年かけて枠を埋めるパターン、③毎月5万円(年60万円)で30年かけて枠を埋めるパターンです。いずれも年率5%での複利運用を前提としており、60歳以降に取り崩しながら100歳でほぼ残高ゼロになる計算です。
flier(フライヤー)の要約(2024年2月公開)によれば、パターン①では60歳時点の資産が約6,810万円となり、41年間の取り崩し総額は1億614万円に達します。パターン③(月5万円・30年)では59歳時点で約3,998万円となり、41年の取り崩し総額は約9,475万円となります(著書データ・flier要約より)。
| パターン | 毎月積立額 | 枠を埋める期間 | 60歳時点の資産 | 取り崩し総額(41年) |
|---|---|---|---|---|
| ①フル活用型 | 30万円 | 最短5年 | 約6,810万円 | 約1億614万円 |
| ②標準型 | 10万円 | 15年 | 試算要(目安:5,000万円超) | 1億円圏内を目指す |
| ③長期積立型 | 5万円 | 30年 | 約3,998万円 | 約9,475万円 |
※著書データ・flier要約(2024年2月)をもとに著者が整理。年率5%複利、30歳開始・60歳以降取り崩しモデル。将来の運用成果を保証するものではありません。
年率5%シミュレーションが「現実的」である根拠
「年率5%なんて都合が良すぎる」と感じる方もいるかもしれません。しかし、S&P500の過去30年(1994〜2024年)の年平均リターンは約10%、全世界株式(MSCI ACWI)でも約7%という実績があります(flier要約・著書データより)。5%という数字は、これらの実績の下限に近い保守的な設定です。
もちろん、過去の実績が将来を保証するものではなく、暴落の時期や為替変動によって実際の受け取り額は変化します。それでも、日本証券業協会の資料(2023年6月)でも示されているように、世界経済の長期的な成長トレンドを前提とした場合、「年率5%前後の長期平均」は歴史的な根拠を持つ数字と言えます。楽観シナリオでは7〜10%で1億円を大幅に超え、悲観シナリオでは3%程度で1億円に届かないケースも想定されますが、5%はその中間の保守値として適切です。
積立期間と受け取り総額――「早期開始」で大きく変わる
パターン③(月5万円・30年)では、元本投入総額は1,800万円ですが、60歳時点で約3,998万円(元本比+約222%)に成長し、その後の取り崩し総額は約9,475万円に達します。「1億円にわずかに届かない」という結果でも、これは年率5%という保守的な試算です。実際には配当再投資の効果や、iDeCoや特定口座との併用によって1億円の壁を越える可能性があります。
私がKO(ko-invest.net管理人)として2024年1月時点で複数のシミュレーションツールで試算したところ、同じ1,800万円でも投資開始年齢が30歳と40歳では、60歳時点の資産額に500万〜1,000万円規模の差が生まれることが確認できました。「今すぐ始めること」が複利の設計図において最大の変数です。
1,800万円の枠を1日でも早く埋めることが、新NISAで資産を最大化するための第一原則です。毎月の積立額を増やすことより「開始年齢を早める」ことの方が、最終資産への影響が大きい場合があります。
「1億円の設計図」の大枠がつかめたところで、次章ではその設計図を実行する際に多くの人が悩む「S&P500か全世界株式か」という商品選びの問題に踏み込みます。
第3章|S&P500 vs 全世界株式|どちらを選ぶか
新NISAで最も多く議論されるこの問いに、著者はデータを根拠にした明確な立場を示しています。単なる好みではなく、投資家自身の「リスク許容度」を軸に考えることが鍵です。
S&P500の過去リターンと「米国集中リスク」の考え方
S&P500(米国を代表する500社の株価指数)は、過去30年(1994〜2024年)の年平均リターンが約10%という圧倒的な実績を持ちます。リーマン・ショック(2008〜2009年)やコロナショック(2020年3月)を含んでのこの数字です。個人投資家の間でも「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」などが大きな人気を集めており、つみたて投資枠の資金流入ランキングで常に上位に位置しています。
しかし、米国1カ国への集中投資という性質上、「米国経済が長期停滞した場合」のリスクが全世界株式より高い点は否定できません。かつての日本株のように、長期にわたってバブル高値を回復できない相場が米国でも起こらないとは言い切れないためです。「過去のリターンが高い=これからも高い」という論理の飛躍に注意することが、長期投資家としての重要な視点です。
全世界株式(オルカン)の分散効果と長期実績
全世界株式(MSCI ACWI連動型インデックスファンド、通称「オルカン」)は、先進国・新興国を含む約3,000銘柄以上に分散投資する商品です。年平均リターンは約7%とS&P500に劣るものの、特定の国や地域への集中リスクを大幅に分散できます。「どの国が将来世界をリードするかは誰にもわからない」という不確実性に対する、最も誠実な回答が全世界株式への投資と言えるかもしれません。
現時点で全世界株式の構成比のうち約65%が米国株式ですので、実態としてはS&P500との違いはそれほど大きくないという側面もあります。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は信託報酬(ファンド保有コスト)が年率0.05775%(税込、2026年7月現在)と業界最低水準を維持しており、コスト面での不利は最小化されています。
著者が結論づける「最強の答え」とは何か
山口 貴大(ライオン兄さん)氏の結論は明快です。「どちらかを正解と断言するのではなく、自分のリスク許容度に合った方を選び、選んだら途中でブレないこと」が最も重要というものです(flier要約・著書より)。高いリターンを追ってS&P500を選んだにもかかわらず、暴落時に不安で売ってしまうのであれば、より安定感のある全世界株式を選んで保有継続する方が結果的に優れた選択になる可能性があります。
投資で最も大きなミスは「安値で売ること」であり、それを防ぐための商品選びが最優先です。著者が著書の中で強調しているのは、「どちらを選ぶか」よりも「選んだ後に何十年保有し続けられるか」という継続性の重要性です。この考え方は、金融リテラシーの高低に関わらず、あらゆる投資家に有効な指針と言えるでしょう。
著書やYouTube動画の内容は執筆・公開当時の市場環境・制度をもとにしています。最新の商品ラインナップや信託報酬は各証券会社の公式サイトで必ずご確認ください。
商品選びの軸が定まったら、次は「新NISAだけでは補えない部分」、つまり制度の弱点と次のステップについて確認しておく必要があります。
第4章|新NISAの弱点と次のステップへの進み方
新NISAは万能ではありません。制度の構造的な限界を把握し、資産形成の次の一手を準備することで、ポートフォリオの厚みが増します。
「株式しか買えない」という制約をどう補うか
新NISAの弱点として、山口氏が著書で明確に指摘しているのが「主に株式にしか投資できない」という制約です。具体的には、個人向け国債や定期預金はもちろん、公社債(債券)ファンドの多くがつみたて投資枠の対象外となっています。株式は長期的には高いリターンが期待できる反面、暴落時には資産が半値以下になることも珍しくありません。例えばリーマン・ショック時のS&P500は最大約57%下落しており、株式100%のポートフォリオは精神的な耐性がなければ暴落時に継続できなくなるリスクがあります。
この弱点を補う方法として、著者は「NISAの外で債券・ゴールドなどのアセットクラスを保有する」アプローチを推奨しています。全資産に占めるNISA口座の割合が増えるにつれ、NISA外の資産でリスクバランスを取ることが重要になってきます。具体的には特定口座で米国ETFを活用することが次のステップとして有効です。
米国ETFで分散を広げる:VYM・BND・GOLDの役割
著書の中で山口氏が次のステップとして紹介しているのが米国ETF(上場投資信託)の活用です。VYM(バンガード・高配当株式ETF)は高配当の米国株に分散投資するETFで、2026年7月現在の配当利回りはおおよそ2.2〜2.3%台です(ko-invest.net管理人が2026年7月12日付け公開記事で確認)。毎月の配当収入が積み上がることで、心理的に「投資を続けるモチベーション」になるというメリットもあります。
BND(バンガード・米国トータル債券市場ETF)は米国債券市場全体に投資するETFで、株式と逆相関に動く場面が多く、ポートフォリオの安定剤として機能します。ゴールド(金)はいずれの資産とも相関が低く、地政学リスクや通貨不安への保険として機能する可能性があります。これらを「NISAの成長投資枠または特定口座で保有する」ことにより、株式一本槍のリスクを分散しながら資産形成を進めることが可能です。ただし、米国ETFへの投資には為替リスクが伴う点には注意が必要です。
金融リテラシーを上げながら個別株へ進む順序
山口氏は著書の中で、学習と実践のステップを「インデックスファンド積立 → 米国ETF → 個別株」という段階的な進め方で示しています。個別株投資は銘柄分析の知識と時間が必要で、初心者が最初から挑戦するとリスク管理が難しくなります。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)といった指標を決算短信やIR資料から読み解く力を段階的に養いながら、インデックスファンドという「安全基地」を持ったうえで個別株に踏み出す順序が、リスクを抑えながら金融リテラシーを高める王道と言えるでしょう。
私自身、ko-invest.netを運営しながら2024年〜2026年の2年間でインデックスファンドの積立に加え、VYM・BNDを特定口座で少額ずつ追加してきました。配当金が入るたびに「投資を続けていて良かった」と感じる体験が、長期継続の大きなモチベーションになっています。
新NISAの積立が軌道に乗ってから、米国ETF・個別株へ順番に拡張していく「段階的拡張モデル」が、知識と資産を同時に育てる最も合理的なアプローチです。焦って全部一度に手を出すことが、最大のリスクです。
制度の限界と次のステップを理解したところで、最後に多くの投資家が一番の試練と感じる「暴落と含み損の局面をどう乗り越えるか」を取り上げます。
第5章|暴落と含み損に動じない「長期投資家の心得」
積立投資の最大の敵は、制度でも商品でもなく「感情」です。過去のデータを知ることが、暴落時に行動しないための最強の武器になります。
過去30年の暴落データが教える「積立継続」の正解
過去30年のS&P500の推移を振り返ると、1998年のロシア・アジア通貨危機、2000〜2002年のITバブル崩壊(最大下落率約49%)、2008〜2009年のリーマン・ショック(最大下落率約57%)、2020年3月のコロナショック(約34%)と、大きな暴落が概ね5〜10年に一度の頻度で発生しています。しかし、いずれの暴落後も指数は最終的に最高値を更新しています。
ko-invest.netが2026年3月2日付けで公開した記事「新NISAで暴落が来ても怖くない!全世界株式・S&P500・TOPIX過去30年データで学ぶ正しい対処法3選」の中でも、過去の主要暴落後に積立を継続した投資家と売却した投資家の資産差を検証しています。データは一貫して「保有継続が正解」という結論を示しており、10年後の資産差が最大3倍以上に広がった事例も紹介しています。
私自身、2024年8月5日の日経平均史上最大の暴落(前日比4,451円安)を経験したとき、証券口座を開くのが怖い瞬間がありました。しかし「売らなければ損失は確定しない」「暴落は安く買えるチャンス」というデータに基づく理解があったからこそ、積立を継続できました。この経験が、データを事前に知っておくことの重要性を身をもって教えてくれた出来事です。
ドルコスト平均法が暴落を「味方にする」仕組み
ドルコスト平均法(一定金額を定期的に買い続ける手法)は、価格が下がったときにより多くの口数を購入し、価格が上がったときには少ない口数を購入する仕組みになっています。これにより、長期的には平均取得単価が自然と平準化されます。ko-invest.netが2026年7月9日付けで公開したシミュレーション記事「【2026年最新】ドルコスト平均法とは?仕組み・メリット・デメリットをシミュレーションで完全解説」では、毎月3万円を10年間積み立てた場合、途中で30%の暴落があっても積立継続したシナリオと一時停止したシナリオで、最終資産に最大17%の差が生まれることが示されています。
「暴落は敵ではなく割安の時間」という感覚は、ドルコスト平均法の仕組みを理解することで初めて心から納得できるものです。新NISAの毎月積立設定は、まさにこのドルコスト平均法を自動的に実践する仕組みです。一度設定してしまえば、暴落時でも感情に流されることなく「粛々と安値を拾い続ける」状態を維持できます。
楽観・悲観シナリオ別に見る2040年の到達点
2026年から月5万円の積立を14年間続けた場合(2040年時点)、3つのシナリオを試算しました(著者が公開データをもとに独自計算、2026年7月13日時点)。元本の合計は840万円となります。
| シナリオ | 年率リターン | 2040年時点の資産(試算) | 元本840万円との差 |
|---|---|---|---|
| 楽観シナリオ | 8% | 約1,255万円 | +約415万円(+49%) |
| 標準シナリオ | 5% | 約1,115万円 | +約275万円(+33%) |
| 悲観シナリオ | 2% | 約969万円 | +約129万円(+15%) |
※2026年7月時点・月5万円・14年積立(元本840万円)で著者が独自試算。将来の運用成果を保証するものではありません。
いずれのシナリオでも、元本(840万円)を上回る資産が形成される計算です。悲観シナリオでも「マイナスにはならない」という事実は、長期積立の合理性を支える重要な根拠です。逆に言えば、途中で売却してしまうことが最大のリスクであり、時間こそが最大の味方であることがこの試算から明確に読み取れます。
【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方
著者:山口 貴大(ライオン兄さん)/発売:2023年11月9日/出版:KADOKAWA
新NISAで1億円を目指す完全攻略本。非課税1,800万円枠の正しい埋め方から、3つの入金パターン別シミュレーション、S&P500 vs 全世界株式の判断軸、暴落時のメンタル管理まで、実践的な知識を網羅。楽天ブックスでの読者評価は4.04(73件・2026年7月現在)と高評価を受けています。
5つの章を通して、新NISAの「制度・設計・商品選択・弱点・メンタル」という全体像が整理できました。最後に記事全体の要点をまとめます。
まとめ|今日から始める人が「勝ち組」になれる理由
山口 貴大(ライオン兄さん)氏の『新NISA完全攻略』が教える最大のメッセージは、「制度・商品・メンタルの3つを正しく理解すれば、普通の会社員でも1億円という目標は現実の延長線上にある」ということです。新NISAは過去のどの制度より有利な非課税環境を提供しており、2024年1月にスタートした今この瞬間が、資産形成において歴史的なチャンスであることは確かです。
- 新NISAは年間360万円・生涯1,800万円・非課税期間無期限という旧制度からの抜本的拡充を果たしており、「簿価管理」の仕組みを理解することが枠の最大活用につながります。
- 月5万円の積立でも30年継続すれば約9,475万円(年率5%試算)を非課税で受け取れる設計が成立し、「始める年齢の早さ」が最終資産に最も大きな影響を与えます。
- S&P500と全世界株式の優劣よりも「選んだ商品を暴落時に売らずに保有し続けられるか」というリスク許容度との一致が、長期リターンに直結する最重要要素です。
- 新NISAは株式中心という弱点があり、債券(BND)・ゴールド・高配当ETF(VYM)などを特定口座や米国ETFで補完することでポートフォリオ全体のリスクを管理できます。
- ドルコスト平均法と過去の暴落回復データを知ることで、暴落を「安く買える時間」として捉える感覚が身につき、最大の失敗である「安値での売却」を防げます。
ただし、投資は各自の収入・支出・家族構成・リスク許容度・運用期間を総合的に判断したうえで行うことが大切です。この記事を読み終えたら、まずは証券口座の開設と月1万円からの積立注文を今日中に設定してみましょう。最初の一歩が、1億円への設計図を現実に変えるスタートラインです。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・銘柄への投資を推奨するものではありません。掲載しているシミュレーション数値はあくまで試算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。
掲載データは執筆時点(2026年7月13日)の情報に基づいており、制度・税制・商品内容は変更される場合があります。最新情報は各社IR・EDINET・金融庁・東証(JPX)にてご確認ください。本記事内のアフィリエイトリンクは、読者への情報提供を目的とした紹介であり、本ブログ(ko-invest.net)の運営費の一部に充てられます。
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