サンタクロースラリーとは?2026年は不発の次を狙えるか最新データで解説

年末が近づくと、「今年の株価はどうなるのかな」「年末は上がりやすいって本当かな」と、気になりませんか。投資を始めたばかりの人ほど、ニュースで聞くむずかしい言葉に、不安を感じることもあると思います。そんなときに知っておきたいのが、サンタクロースラリーです。サンタクロースラリーとは、12月の最後の5営業日と年明けの2営業日に、アメリカの株価が上がりやすいと言われる有名な言い伝えです。名前はかわいいですが、アメリカでは50年以上も前から注目されてきた、歴史のある考え方なのです。過去76年のデータでは、約4回に3回は上昇しています。ところが、前回の2025年末から2026年初めは、約マイナス0.1%の不発に終わりました。では、今年の年末はどうなるのでしょうか。この記事では、2026年10月31日時点の最新情報をもとに、サンタクロースラリーの意味、データ、理由、投資への活かし方を、中学生にもわかる言葉でやさしく解説します。読み終えるころには、年末のニュースを落ち着いて読めるようになっているはずです。むずかしい計算は出てこないので、安心してくださいね。年末年始の投資で迷っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事でわかること

  • 年末の株高が「少しだけ有利な傾向」だと数字で納得できる
  • 前回が不発でも、あわてて売らなくてよい理由に気づける
  • 今年の年末に向けて、注目すべき予定を先に知れる
  • ニュースの数字を、自分の目で確かめる習慣が身につく
  • 積立と分散で、年末年始を安心して過ごすヒントが手に入る

目次

第1章:サンタクロースラリーとは?意味と期間をやさしく解説

アメリカの国旗がかかげられたニューヨーク証券取引所の建物

画像の引用元:Unsplash

年末が近づくと、ニュースや投資のブログで「サンタクロースラリー」という言葉を目にすることがありませんか。名前がとてもかわいいので、クリスマスプレゼントの話かな、と思う人もいるかもしれません。でも実は、アメリカの株式市場で昔から知られている、株価の動きについての有名な言い伝えなのです。

この章では、むずかしい言葉をできるだけ使わずに、サンタクロースラリーの意味、対象になる期間、そして2026年の年末はいつになるのかを、順番にやさしく説明していきます。投資をまだ始めていない人も、ここを読めばまず全体像がつかめます。

サンタクロースラリーは年末に株価が上がりやすい経験則

サンタクロースラリーとは、年末から年明けにかけて、アメリカの株価が上がりやすいという傾向のことです。「ラリー」には、株価が勢いよく上がり続けるという意味があります。サンタクロースが贈り物を届けてくれるように、年末に株価が上がりやすいので、この名前がつきました。

このように、理由ははっきりしないけれど、過去のデータを見ると似た動きがくり返されている傾向のことを、投資の世界では「アノマリー」と呼びます。むずかしく聞こえますが、天気のことわざとよく似ています。「夕焼けの次の日は晴れ」と言いますよね。必ず当たるわけではありませんが、長い間の経験が積み重なってできた目安なのです。

この考え方は、1972年に、投資の年鑑『ストック・トレーダーズ・アルマナック』の創刊者であるイェール・ハーシュさんが提唱しました。サンタクロースラリーは、50年以上も前から注目されてきた歴史のある言い伝えなのです。

たとえば、お正月が近づくと、お店のセールや福袋のニュースが増えて、街全体がうきうきした雰囲気になりますよね。株式市場にも、年末年始だけのふんいきがあると考えられています。次の見出しで、対象になる期間をはっきりさせておきましょう。

対象は12月の最後の5営業日と年明けの2営業日

サンタクロースラリーの対象になる期間は、12月の最後の5営業日と、年明けの最初の2営業日、合わせて7営業日と決まっています。営業日というのは、株式市場が開いている日のことです。土曜日、日曜日、祝日は市場が休みなので、数えません。

期間の区分 日数 ポイント
12月の終わり 最後の5営業日 クリスマス前後から大みそかまで
年明け 最初の2営業日 新しい年の取引のスタート
合計 7営業日 この7日間の値動きを調べる

ここで大事なのは、カレンダーの日付ではなく「営業日」で数えるという点です。クリスマスが土曜日や日曜日にあたる年もあれば、平日にあたる年もあるので、期間の始まりの日付は毎年少しずつ変わります。

先生のひとこと
むずかしく考えなくて大丈夫です。「12月の最後の5日間と、1月の最初の2日間」とだけ覚えておけば、ニュースで見かけたときにすぐ理解できます。まるで、年末年始の特別な7日間のようなイメージです。

2026年のサンタクロースラリーはいつ?日付で確認

それでは、今年2026年の年末で確かめてみましょう。2026年12月25日は金曜日で、アメリカの市場はクリスマスのお休みです。そのため、最後の5営業日は12月24日(木)、28日(月)、29日(火)、30日(水)、31日(木)になります。12月24日は、例年は午後の早い時間に終わる短縮取引の日です。

年が明けた2027年は、1月1日(金)が休みなので、最初の2営業日は1月4日(月)と5日(火)です。つまり、2026年のサンタクロースラリーは、12月24日から2027年1月5日までの7営業日ということになります。

上がったか下がったかは、期間が始まる前日の終値から、期間の最後の日の終値までの変化で見ます。具体例として、前回の期間を見てみましょう。2025年12月23日のS&P500の終値は6,909.79で、2026年1月5日の終値は6,902.05でした。わずかに下がったので、変化は約マイナス0.1%となります。

計算はとても簡単です。たとえば、期間の前日の終値が100で、期間の最後の日の終値が101なら、1%上がったことになります。反対に99になっていれば、1%下がったことになります。この「7営業日で何%動いたか」を毎年くらべて、傾向を調べているわけです。

このように、数字で確かめられるのがサンタクロースラリーの良いところです。ただし、毎年かならず上がるわけではないことも、すでにこの例からわかります。実際の成績は、次の章で76年分のデータを使って、くわしく見ていきましょう。

この章のまとめです。サンタクロースラリーは、年末から年明けの7営業日に株価が上がりやすいという経験則で、1972年から知られています。期間は営業日で数えるため、年ごとに日付が変わり、2026年は12月24日から1月5日までです。基本がわかったところで、次は過去のデータを一緒に確かめましょう。

第2章:サンタクロースラリーの過去データを76年分チェック

暗い画面に表示された株価のローソク足チャート

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「年末は株価が上がりやすい」と言われても、本当なのか気になりますよね。言い伝えを信じる前に、まずは実際の数字を確かめてみることが大切です。この章では、アメリカを代表する株価指数であるS&P500の過去のデータを使って、サンタクロースラリーの成績表を見ていきます。

S&P500とは、アメリカの大きな会社500社の株価をまとめて表した指数で、アメリカ株全体の元気さを知る目安としてよく使われます。数字が多く出てきますが、表や例え話を使ってやさしく説明するので、安心して読み進めてください。

76年間で58回上昇、上昇確率は約76%から78%

1950年から2025年までの76年間で、S&P500がサンタクロースラリーの期間に上がったのは58回でした。割合にすると約76%で、およそ4回のうち3回は上がっていたことになります。期間中の平均の上昇率は約プラス1.25%、真ん中の値である中央値もプラス1.21%で、平均とほぼ同じです。

なお、資産運用会社などが発表している数字では「上昇確率は約78%、平均は1.3%」と書かれていることもあります。これは、データの集め方や数える年の範囲が少し違うためで、どちらも「約4回に3回は上がる」という同じ傾向を示しています。数字がわずかに違っていても、おどろく必要はありません。

逆に言えば、76回のうち18回は下がったか横ばいだったということです。約4回に1回は期待どおりにならないので、「毎年かならず上がる」という意味ではないことを、しっかり覚えておきましょう。

もう少し身近な例で考えてみましょう。バスケットボールで、シュートが4回中3回入る選手がいたら「この選手はシュートが上手だな」と思いますよね。でも、その選手が次の1本を必ず決めるとは言えません。サンタクロースラリーも同じで、確率が高いことと、次の年に必ず起こることは別の話なのです。

通常の7営業日とくらべるとどれくらい違う?

数字が良いのか悪いのかは、ふつうの時期と比べないとわかりません。そこで、1年のなかの任意の7営業日を選んだときの成績と並べてみましょう。

見るポイント サンタクロースラリー期間 ふつうの7営業日
平均の騰落率 プラス1.25% プラス0.25%
上がった割合 約76%(76回中58回) 約58%
調べた範囲 1950年から2025年 同じ期間の任意の7営業日

表を見ると、サンタクロースラリーの期間は、平均の上昇率がふつうの時期の約5倍で、上がる確率も約18ポイント高いことがわかります。たしかに、年末年始は少し特別な時期だと言えそうです。

ただ、プラス1.25%という数字は、たった7営業日の話です。100万円を持っていたとしても、平均すると増えるのは約1万2500円ほどです。大きなもうけ話ではなく、少しだけ有利な傾向だと受け止めるのが、ちょうどよい見方です。

なお、平均と中央値という二つの数字が出てきたので、ここで説明しておきます。平均は、全部の数字をたして回数でわったものです。中央値は、数字を小さい順にならべたときの真ん中の値です。極端に大きな数字や小さな数字があると平均は引っぱられますが、中央値は引っぱられにくいという特徴があります。両方がほぼ同じなら、一部の年だけが平均を押し上げているわけではない、と考えることができます。

2010年以降は勢いがおだやかに、最大と最小の年も確認

最近の様子も気になりますよね。2010年以降の16回に限ると、平均の上昇率はプラス0.30%、上がったのは16回中11回で、割合は約69%でした。76年全体の数字と比べると、上昇の勢いはおだやかになっています。

データを見るときの注意
最大の上昇は2008年から2009年にかけてのプラス7.45%、最大の下落は1999年から2000年にかけてのマイナス4.04%でした。同じ「年末の7営業日」でも、年によって結果は大きく変わります。平均の数字だけを見て安心しないことが大切です。

たとえば、学校のテストで「平均点が70点」と聞いても、自分が70点を取れるとは限りませんよね。それと同じで、平均が良くても、その年の結果が良いとは限りません。年によって、上がることもあれば、下がることもあるのです。

直近10年ほどを見ても、10年のうち7回は上昇しており、上昇した年の変化は0.05%から4.12%ほどの幅でした。小さな上昇の年が多く、2018年のように4%を超える年はまれです。だからこそ、サンタクロースラリーだけを理由に、大きな金額を急いで動かすのはおすすめできません。小さな傾向を、ほかの情報と組み合わせて落ち着いて見ることが大切です。

この章のまとめです。76年のデータでは、約4回に3回は上昇し、ふつうの時期より少し有利でした。ただし、近年は勢いがおだやかで、下がる年もあります。では、なぜ年末に株価が上がりやすいのでしょうか。次の章で、考えられている理由を見ていきましょう。

第3章:サンタクロースラリーが起こる理由と有力な3つの説

きらきらしたライトで飾られた緑のクリスマスツリー

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前の章で、年末に株価が上がりやすい傾向があることがわかりました。すると、次に気になるのは「どうして年末だけ上がりやすいの?」という疑問ではないでしょうか。理由がわかると、サンタクロースラリーをただの言い伝えとして覚えるのではなく、納得して理解できるようになります。

この章では、よく知られている3つの説を、身近な例え話をまじえて説明します。先に大事なことをお伝えすると、原因について、専門家のあいだで一つの結論は出ていません。あくまで「そう考えられている」という説明として読んでくださいね。

機関投資家が休みに入り個人投資家の存在感が高まる

株式市場には、大きく分けて二種類の参加者がいます。一つは、年金や保険、投資信託などの大きなお金を運用する「機関投資家」です。もう一つは、私たちのように自分のお金で売買する「個人投資家」です。

年末は、機関投資家の担当者がお休みを取りやすい時期です。大きなお金を動かす人が減ると、市場全体の売買は少なくなります。すると、いつもは大きな流れに隠れている個人投資家の動きが、相対的に目立つようになります。個人投資家は前向きな気持ちで買う人が多いと言われるため、株価が上がりやすくなる、というのがこの説の考え方です。

たとえば、学校の教室にたくさんの先生がいるときは、生徒の声は小さく聞こえますよね。先生が数人しかいない日は、生徒の声がよく聞こえます。それと同じように、プロの数が減ると、個人の声が市場に届きやすくなるのです。

ただし、この説にも弱い点があります。最近は、機関投資家も一年中休まず取引をしていますし、コンピューターが自動で売買する取引も増えました。そのため、昔ほど「プロがいない」という状態にはなりにくくなっています。2010年以降に勢いがおだやかになった理由の一つは、こうした市場の変化かもしれません。

年末の損出しと年明けの買い戻しが需給を変える

二つ目の説は、税金に関係しています。株を売ってもうけが出ると、そのもうけには税金がかかります。そこで、値下がりして損をしている株をあえて売り、その損ともうけを相殺して、税金を減らそうとする方法があります。これを「タックスロス・ハーベスティング」と呼び、日本語では損出しと言います。

考え方はとても簡単です。たとえば、今年20万円のもうけが出ていて、別の株で10万円の損が出ているとします。損を確定させると、差し引きで課税の対象になるもうけは10万円になります。このような売りが12月末までに集中し、終わったあとは売りの圧力がやわらぐ、と言われています。税金のルールは国や口座の種類で違うので、実際に行うときは、必ず自分の状況を確認してくださいね。

さらに、年末に売った株を年明けに買い戻す人もいます。買い戻しが増えると、株を買いたい人が増えるので、株価は上がりやすくなります。この年明けの買いの動きは「1月効果」とも関係していて、年末の売りが終わり、年明けの買いが始まるという流れが、サンタクロースラリーを後押しすると考えられています。

お祝いムードと追加資金が投資家の気持ちを前向きにする

三つ目の説は、人の気持ちに注目したものです。クリスマスやお正月は、家族や友だちと過ごす楽しい季節です。そんな明るい雰囲気のなかでは、投資家の気持ちも前向きになり、「来年は良い年になりそうだ」と考えて株を買う人が増える、という説明です。

また、年末はボーナスなどで、まとまったお金が入る人もいます。そのお金の一部が新しく投資に回されて、買いの力が増える、という見方もあります。ただし、これらは「そうかもしれない」という考えであって、はっきりと証明された理由ではありません。

身近な例で考えてみましょう。お正月に、お年玉をもらってうれしくなり、ふだんより買い物をしたくなった経験はありませんか。気分が明るいと、お金を使ったり、何かを始めたくなったりしますよね。投資でも、前向きな気持ちが買いにつながることがあると考えられています。三つの説を、表にまとめておきます。

説の名前 考え方 株価への影響
プロ不在説 機関投資家が休み、個人の存在感が高まる 前向きな買いが目立つ
損出し説 年末の損出しが終わり、年明けに買い戻す 売りが減り、買いが増える
ムード説 お祝いの雰囲気と追加資金で気持ちが明るくなる 投資家心理が前向きになる
ここがだいじ
三つの説は、どれか一つだけが正しいというより、いくつかが重なって起きていると考えられています。逆に言えば、これらの条件が変われば、サンタクロースラリーが起きにくくなる可能性もあります。たとえば、世界の景気が大きくゆれている年は、お祝いムードよりも不安のほうが強くなるかもしれません。

この章のまとめです。サンタクロースラリーの理由として、プロの投資家のお休み、年末の損出しと年明けの買い戻し、お祝いムードと追加資金の三つが考えられています。ただし、はっきりとした答えはまだありません。次の章では、前回の2025年末から2026年初めの結果と、今年の相場の様子を、最新の情報で確かめましょう。

第4章:サンタクロースラリーの最新動向|前回は不発、2026年は?

パソコンのモニターに表示された株価のグラフ

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ここからは、いちばん気になる最新の情報です。サンタクロースラリーは、前回の年末年始にどうなったのでしょうか。そして、2026年10月31日の時点で、今年の年末に向けて相場はどんな様子なのでしょうか。

この章の数字は、2026年10月末までに公開されている情報にもとづいています。相場は毎日動くので、実際に投資を考えるときは、最新の数字をもう一度確認してくださいね。

前回の2025年末から2026年初めは不発でマイナス0.1%

前回のサンタクロースラリーは、期待に反してS&P500が約マイナス0.1%と、わずかに下がる結果になりました。2025年12月23日の終値は6,909.79、期間の最後の日である2026年1月5日の終値は6,902.05でした。大きく崩れたわけではありませんが、上がりやすいはずの期間に上がらなかったため、投資家の間では期待外れの結果と受け止められました。

アメリカの投資情報メディアは、この期間のマイナスが3年続いたことも伝えました。3年連続のマイナスは、1950年以降で初めてのことだと報じられています。サンタクロースラリーが「不発」に終わる年が続いたため、この言い伝えをどう考えればよいのか、投資家の間で話題になりました。

ただ、その後の1月は、S&P500が約プラス1.4%と上昇しました。年末の7営業日が不発でも、そのあとにしっかり上がる年もあることがわかります。

たとえば、マラソンの途中で一度ペースが落ちても、そのあとで持ち直す選手がいますよね。1回の結果だけで、レース全体は決まりません。株価も同じで、短い期間の結果だけで、その後の長い流れまで決めつけることはできないのです。

不発だった年のあと、1月と翌年はどうなった?

「サンタが来ないと、来年は悪い年になる」とよく言われます。本当でしょうか。過去のデータで、ラリーが上昇した年と不発だった年を比べてみましょう。

見るポイント ラリーが上昇した年 ラリーが不発だった年
翌1月の平均 プラス1.40% プラス0.03%
翌年の平均リターン プラス10.2% プラス6.7%
翌年に上がった割合 74%(58年中43年) 71%(17年中12年)

表を見ると、不発だった年のあとは、たしかに数字が少し低めです。でも、翌年の平均はプラスで、約7割の年は上がっています。2000年や2007年から2008年のように、その後に大きな下落が続いた年もありました。一方で、1979年、1984年、1990年、2023年の不発のあとには、翌年に23%を超える上昇もありました。

先生のひとこと
不発だった年は、完了したものが17回しかなく、数が少ないため、データだけで未来を決めつけることはできません。分析した専門サイトも、「不発が、下落相場の信頼できる警告になってきたわけではない」とまとめています。不発だからといって、あわてて売る理由にはならないのです。

2026年10月末の相場と、年末に向けた注目ポイント

それでは、今年の相場を見てみましょう。S&P500は、2026年10月15日の時点で、年初からプラス13.1%となっていました。10月30日の午前には、7,650から7,660ポイントあたりで動いています。外為どっとコムの解説記事によると、この水準は、短めの目安である75日移動平均線の7,668ポイントほどを下回っており、やや勢いが弱まっている様子です。

また、アメリカの10年債利回りは5%近辺と高い水準にあり、10月のFOMC(アメリカの金融政策を決める会議)では、政策金利が据え置かれました。インフレ率はまだ高めとされ、12月の会合で追加の利上げがあるかどうかも、市場の関心を集めています。年末までの予想レンジとして、7,500から7,900ポイントと見る解説も出ています。

このように、今年の年末は「上がりやすい季節の傾向」と「金利やインフレへの心配」が引っぱり合う形になりそうです。たとえば、雇用統計の結果が強いと、利上げが続くのではという見方が強まり、株価が下がる場合があります。反対に、落ち着いた結果なら、安心して株が買われることもあります。どちらに動くかは、結果が出るまでだれにもわかりません。そこで、次のような予定を、カレンダーに書いておくと安心です。

年末までにチェックしたい予定
  • 11月3日|アメリカの中間選挙、アップルの決算
  • 11月4日|AMDの決算
  • 11月6日|アメリカの雇用統計
  • 12月|FOMC(追加の利上げがあるかどうかに注目)
  • 12月24日から1月5日|2026年のサンタクロースラリー期間

この章のまとめです。前回はマイナス0.1%の不発でしたが、不発のあとも翌年はプラスになる年が多く、過度に心配する必要はありません。いっぽう、今年は金利が高く、中間選挙などの大きな予定も控えています。サンタクロースラリーだけでなく、ほかの材料も合わせて見ることが大切です。次の章では、この言い伝えを、投資にどう活かせばよいかを考えます。

第5章:サンタクロースラリーを投資に活かす3つの心がまえ

硬貨の上で育つ緑の小さな植物

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サンタクロースラリーの意味、データ、理由、そして最新の様子がわかってきました。では、この知識を、これからの投資にどう活かせばよいのでしょうか。「年末は上がりやすいなら、年末に買えばいいのかな」と考えた人もいるかもしれません。

結論からお伝えすると、サンタクロースラリーは、売買のタイミングを決めるための道具ではなく、相場を見るときの「参考にする目安」として使うのがおすすめです。この章では、そのための3つの心がまえを、順番に紹介します。

アノマリーは参考材料にとどめ売買の根拠にしない

1つ目の心がまえは、サンタクロースラリーを、売買の唯一の理由にしないことです。これまで見てきたとおり、約4回に1回は上がらない年があり、平均の上昇率も7営業日で1%ほどと、とても小さな数字です。過去の傾向は、将来の上昇を約束するものではありません。

さらに、日本に住む私たちがアメリカ株に投資する場合は、為替の影響もあります。ドルと円の交換レートが動くと、アメリカ株が上がっていても、円に直したときの損益は変わります。売買の手数料や税金もかかるので、7営業日で1%ほどの値動きをねらった短期の売買は、思ったより利益が残らないことがあります。

たとえば、天気予報で「降水確率70%」と言われても、傘を持たずに出かけて雨にぬれるのはいやですよね。確率は目安になりますが、それだけで大切な判断をするのは危ないのです。アノマリーは、判断材料の一つにとどめるのが安全です。

では、サンタクロースラリーをどう使えばよいのでしょうか。おすすめなのは、「年末年始の相場の雰囲気を知るための材料」として使うことです。たとえば、年末に株価が少し上がっていたら、「今年も傾向どおりだな」と確認する。上がらなかったら、「今年は別の理由が強そうだな」と考える。このように、ニュースを理解するための知識として役立てるだけで、十分に価値があります。

ハーシュ氏が重視した3つの指標を知っておく

2つ目の心がまえは、サンタクロースラリーを、もっと大きな流れの一部として見ることです。この言い伝えを広めたイェール・ハーシュさんは、翌年の株式市場を占うために、次の3つに注目していました。

見る指標 期間 見るポイント
サンタクロースラリー 12月の最後の5営業日と年明けの2営業日 プラスで終わったか
年初5営業日 1月の最初の5営業日 新年のスタートが好調か
1月の動き 1月の1か月間 月全体でプラスか

ハーシュさんは、この3つがすべて良い結果なら、翌年の株式市場は強くなる可能性が高いと考えました。逆に、どれかが悪ければ、慎重に見たほうがよいというわけです。ただし、これも過去の傾向をもとにした目安です。第4章で見たように、不発の年のあとでも、翌年に大きく上がった年はたくさんありました。

この3つは、年末年始のニュースを読むときの「ものさし」として覚えておくと便利です。「今年のラリーはどうだったかな」「1月はどうかな」と、順番に確認する習慣がつくと、相場の見え方が少しずつ変わってきます。

たとえば、今年のサンタクロースラリーが終わったあとの1月に、結果を一度ふり返ってみるのも良い習慣です。上がったか、下がったか、1月はどうだったかをメモしておくと、来年以降に同じ時期を迎えたとき、自分の目で傾向を確かめられます。小さな記録の積み重ねが、投資の力を育ててくれます。

積立と分散で年末年始を落ち着いて過ごす

3つ目の心がまえは、特別な日をねらうのではなく、毎月コツコツ続ける積立と、いろいろな資産への分散を土台にすることです。積立は、毎月同じ金額で買う方法で、高いときには少しだけ、安いときにはたくさん買えるので、買う時期のタイミングを考えなくてもすみます。

たとえば、毎月3万円ずつ積み立てる人は、年末が上がっても下がっても、いつもどおりに買い続けるだけです。サンタクロースラリーの結果に、一喜一憂しなくてよくなります。分散も大切で、アメリカだけでなく、日本や世界のほかの国、債券なども組み合わせると、1つの動きに左右されにくくなります。

年末年始に確認したいチェックリスト
  • 投資に使うお金は、生活費とは別の余裕資金か
  • 値下がりしても、あわてず持ち続けられる金額か
  • アメリカ株と日本株の休場日をカレンダーで確認したか
  • 為替の動きによる円での損益の変化を理解しているか

日本の株式市場も、年末年始はお休みがあります。例年、東京証券取引所は12月30日ごろに取引を終える大納会、年明けは1月4日ごろに取引を始める大発会があり、そのあいだは市場が閉まります。アメリカの市場は、日本とは休みの日が違うので、年末年始は特に、取引できる日を確かめておきましょう。

この章のまとめです。サンタクロースラリーは、投資の目安の一つとして楽しみつつ、売買の唯一の理由にはしないこと。3つの指標で大きな流れを確かめ、積立と分散を土台にして、落ち着いて年末年始を迎えることが、いちばん大切です。さいごに、この記事全体をふり返りましょう。

まとめ:サンタクロースラリーを知って落ち着いて年末を迎えよう

木の机の上に開かれた月間カレンダーの手帳

画像の引用元:Unsplash

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。まず、大切なポイントをふり返りましょう。サンタクロースラリーは、12月の最後の5営業日と年明けの2営業日に、株価が上がりやすいという経験則です。過去76年では約4回に3回は上昇しましたが、前回はマイナス0.1%の不発で、あくまで「少しだけ有利な傾向」にすぎません。

だからこそ、今年のサンタクロースラリーは、12月24日から2027年1月5日までを、ぜひ自分の目で確かめてみてください。結果をノートやカレンダーにメモするだけで、投資の見る目が少しずつ育ちます。小さな一歩が、来年の自信につながります。

もちろん、投資には元本割れのリスクがあり、不安になる日もあるでしょう。でも、毎月コツコツ続ける積立と、いろいろな資産への分散を土台にしていれば、1回の結果にふり回されずにすみます。うまくいかない年があっても、それは、みんなが通る道です。あなたはひとりではありません。

さあ、あなたはこの年末、どんな気持ちで相場を見つめますか。まずは、今日できる小さな行動として、カレンダーにサンタクロースラリーの期間を書き込んでみませんか。落ち着いて、楽しみながら、新しい年を迎えましょう。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や投資行動をすすめるものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任で行ってください。

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