NISAを始めたいけれど、投資信託の種類が多すぎて何を選べばいいのかわからない。そんな悩みを持つ、投資初心者の方は多いのではないでしょうか。目論見書にはリスクが色々と書いてあり、結局、何に気をつければよいのか迷ってしまいますよね。そこでこの記事では、NISA初心者の投資信託選びで最初に押さえたい合言葉「長期・積立・分散」を、中学生にもわかる言葉で、やさしく解説します。リターンを追いかける前に、まずはリスクを抑える工夫で、しっかりした土台をつくることが大切です。実際、NISAは広く知られるようになり、物価の上昇や老後資金の準備のために、資産運用を考える人も増えています。しかも、いきなり大きなお金を用意する必要はありません。少額から続けられる方法を知れば、はじめの一歩はぐっと軽くなります。この記事を読めば、投資信託を買う前に知っておきたい考え方と、具体的な商品の例、そして始める前の注意点が、スッキリ整理できます。同じ悩みを持つ友だちに話すつもりで、ゆっくり読んでみてください。ひとつずつ、一緒に確認していきましょう。むずかしい言葉は使わずに説明しますので、安心して最後まで読み進めてくださいね。
この記事でわかること
- 株価が下がっても慌てずにいられる心の持ち方
- お金を守るために、何をどう分けて持てばよいのか
- 毎月の買い物で、値段のばらつきをならすしくみ
- 商品を比べるときに見るべき中身のちがい
- 始める前に確認しておきたい制度の上限とリスク
目次
- 第1章:NISA初心者の投資信託は長期投資で心にゆとりを持とう
- 第2章:NISA初心者の投資信託はひとつに頼らず分散でリスクを抑えよう
- 第3章:NISA初心者の投資信託は積立で少額からコツコツ始めよう
- 第4章:NISA初心者の投資信託で長期・積立・分散に合う商品の例
- 第5章:NISA初心者の投資信託を始める前に知りたい制度とリスク
- まとめ:NISA初心者の投資信託は長期・積立・分散で一歩ずつ
第1章:NISA初心者の投資信託は長期投資で心にゆとりを持とう
画像出典:Unsplash(Towfiqu barbhuiya)
投資信託を始めようと思ったとき、多くの人が最初に感じるのは「お金が減ったらどうしよう」という不安です。ニュースで株価の急落が流れると、自分の大切なお金が心配になるのは、ごく自然なことだと思います。この章では、NISA初心者の投資信託で最初に身につけたい「長期」という考え方を、中学生にもわかる言葉でお話しします。
結論から言うと、投資信託は長く持つ前提で始めると、心に余裕が生まれて続けやすくなります。投資はスピード勝負のゲームではなく、毎日の暮らしと一緒に歩いていくものです。まずはその土台となる考え方を一緒に確認していきましょう。
長期投資で期待できる3つのメリット
一般的に、長期投資には次のようなよさがあると言われています。ひとつ目は、増えた分をもう一度投資に回すことで、お金がお金を生む「複利」の効果が期待できることです。ふたつ目は、毎日の値動きを読んで売り買いするような難しいテクニックが、あまり必要なくなることです。
三つ目は、少しずつ買い続けることで、買うときの値段が平均化されやすいことです。この「平均化」については第3章でくわしく説明します。ただし、これらは将来の利益を約束するものではありません。投資信託の値段は上がったり下がったりしますし、元本を割り込むこともあります。
| 長期投資のよさ | どんな内容? | 初心者へのヒント |
|---|---|---|
| 複利の効果 | 増えた分をもう一度投資に回すと、時間とともに雪だるま式に大きくなる可能性がある | 途中で何度も売らず、まずは続けることを目標にする |
| 売買のタイミング | 細かく読まなくても、毎月同じ日に買うルールで進められる | いつ買うか悩む時間を減らして、習慣に任せる |
| 取得コストの平均化 | 高いときも安いときも買い続けると、買う値段がならされやすい | 少額でも、コツコツ同じ金額を続ける |
時間を味方にする考え方は、初心者にとって心強い土台になります。短い期間で結果を求めず、数年、できれば十年以上という長い目で見ることが、最初の一歩です。
もうひとつ大切なのは、長期投資は「ほったらかし」とはちがうということです。年に一度ほど、積立の金額や投資先が今の自分の生活に合っているかを見直すと、安心して続けられます。見直すときも、値動きではなく、自分の暮らしの変化を基準に考えるのがコツです。
株価が急落したときの心の守り方
たとえば、世界の株価が急に下がったとき、あなたはどう感じるでしょうか。多くの人は焦ったり、悲観的になったりします。これは、目の前の数日や数週間という短い期間だけを見て、投資を考えてしまうからです。
アメリカの株式市場は、リーマンショックやコロナショックのような大きな下落を経験しながらも、長い目で見ると高値を更新してきた歴史があります。もちろん、これからも同じとは限りません。それでも、過去の歴史を知っておくだけで、急落のニュースを見たときに「これは長い道のりの途中かもしれない」と考える余裕が生まれます。
ワンポイント
SBI証券の投資情報メディア「投信探求」でも、長期投資はメンタル面での大切さが強調されています。投資初心者は、リターンを最優先にするより、リスクを抑える工夫をして土台づくりから始めることが大切だと紹介されています。
急落したときに慌てて売ってしまうと、せっかく下がった時期を乗り越えるチャンスも手放してしまうかもしれません。あらかじめ「下がる時期もある」と知っておくことは、心のお守りのような役割を果たしてくれます。
そして、下がった時期のあとに、ふたたび上向く場面があることも、歴史は教えてくれます。もちろん、いつ回復するかは誰にもわかりません。だからこそ、すぐに結果を求めない長い時間の使い方が、大きな意味を持つのです。
投資のことで頭がいっぱいにならない距離感
生活を豊かにするために始めた投資なのに、毎日チャートを見て気持ちが落ち着かず、勉強や仕事、家族との時間がおろそかになってしまっては、本末転倒です。むしろ、そのほうが危険だと言えます。長期の視点を持つことは、お金だけでなく、毎日の心と時間を守ることにもつながります。
具体的な例を考えてみましょう。毎月1万円を積み立てる人が、20年間続けたとします。計算すると、積み立てた元本の合計は、1万円×12か月×20年で240万円です。この240万円が将来どうなるかは相場しだいですが、毎日の値動きに一喜一憂するよりも、続けた月数のほうがずっと大切だとわかります。
たとえば、残高を見るのは月に一度だけと決めてみてください。通知もオフにして、チェックする日をカレンダーに書いておくのです。その分の時間を、趣味や勉強、友だちや家族との時間に使えば、投資と暮らしのバランスが自然と整います。
このように、長期の視点は、増やすための作戦であると同時に、心を守る盾でもあります。次の章では、長期投資とセットで覚えておきたい「分散」について、卵のたとえ話から見ていきましょう。
第2章:NISA初心者の投資信託はひとつに頼らず分散でリスクを抑えよう
画像出典:Unsplash(Kyle Glenn)
投資の世界には、むずかしい言葉がたくさんあります。でも、リスクを小さくするための基本は、とてもシンプルです。それが「分散」という考え方です。この章では、NISA初心者の投資信託で分散がなぜ大切なのかを、身近なたとえ話を使って説明します。
先にお伝えしたい結論は、分散投資は、大きな失敗を避けて投資を続けやすくするための基本のテクニックだということです。上手に使えば、初心者でも安心感を持って取り組みやすくなります。
卵をひとつのカゴに盛らない考え方
投資の格言に、「卵をひとつのカゴに盛るな」という言葉があります。10個の卵をひとつのカゴに入れていると、そのカゴを落としたときに、すべての卵が割れてしまいます。一方で、卵を5つのカゴに2個ずつ入れておけば、ひとつのカゴを落としても、割れるのは2個だけで済みます。
投資も同じです。ひとつの会社や、ひとつの国だけに全部のお金を入れていると、そこが大きく値下がりしたときに、受けるダメージも大きくなります。分散しておけば、どこかが下がっても、ほかの部分が支えてくれる可能性があります。
| 比べるポイント | 集中投資 | 分散投資 |
|---|---|---|
| 狙えるリターン | うまくいけば大きくなる可能性がある | 大きく跳ねにくいが、落ち着きやすい |
| 下がったとき | 損失が大きくなる可能性がある | 影響が小さくなりやすい |
| 初心者との相性 | 値動きが気になって続けにくい | 気持ちが安定して続けやすい |
集中投資にも、大きなリターンを狙えるというよさはあります。ただし、下落したときの損失も大きくなる可能性があります。投資を始めたばかりの時期は、リターンの大きさよりも、安心して続けられることを優先するほうが、結果的にうまくいきやすいでしょう。
身近な例で考えてみましょう。お弁当のおかずが、からあげだけだと、苦手な日にはお昼ごはんが台なしです。でも、おかずが何種類か入っていれば、ひとつが口に合わなくても、ほかのおかずでおなかを満たせます。投資のお金も、いろいろな中身が入っているほうが、安心して続けられます。
国とタイミングと資産の3つの分散
分散の方法は、実はひとつではありません。代表的なものは、「投資する国を分散する」「投資するタイミングを分散する」「投資する資産を分散する」という3つです。それぞれ、ちがう角度からリスクを小さくしてくれます。
- 国の分散:日本だけでなく、アメリカやヨーロッパ、新興国など、世界のいろいろな国に投資する
- タイミングの分散:一度に全額ではなく、時期を分けて、少しずつ買っていく
- 資産の分散:株式だけでなく、債券や不動産など、値動きの性質がちがうものも組み合わせる
たとえば、100万円を投資に使えるとします。日本の株式だけに全額を入れた場合と、世界の国々に分けて入れた場合では、ある国で景気が悪くなったときの影響が大きくちがってきます。また、100万円を一度に買うのではなく、数十回に分けて買えば、高い時期にまとめて買ってしまう心配も減ります。
ここで大切なのは、分散すれば損をしないというわけではないことです。世界全体が下がるような場面では、分散していても値下がりします。分散は、リスクを「なくす」ものではなく「ならす」ものだと覚えておきましょう。
また、分散しすぎて中身がわからなくなるのも考えものです。何に投資しているのかを自分の言葉で説明できる範囲で、少しずつ広げていくのがおすすめです。むずかしい仕組みの商品に手を出すより、中身がわかりやすいものから始めましょう。
全世界株式の投資信託が初心者に向く理由
分散を実践する方法として、初心者が取り組みやすいのは、全世界の株式に投資する投資信託を積み立てる方法だと、SBI証券の記事では紹介されています。ひとつの投資信託を買うだけで、日本を含む先進国と新興国の、たくさんの会社に少しずつ投資できるからです。
先生からひとこと
自分で国や会社を何十個も選ぶのは、プロでも大変な作業です。全世界株式の投資信託なら、その選ぶ手間を投資信託にまかせて、世界に広く分散した状態をつくりやすくなります。
具体的な場面を想像してみてください。あなたがA国の会社だけに投資していて、その国で大きな不景気が起きたとします。ニュースを見るたびに不安になり、夜もなかなか眠れないかもしれません。でも、世界中に分散していれば、ひとつの国のニュースだけで、すべてが決まるわけではありません。
国や会社の数が多い投資信託ほど、ひとつの会社の業績が悪くなったときの影響は、小さくなりやすいと考えられます。自分でニュースを追いきれない初心者にとって、これは大きな安心材料です。毎日の暮らしが忙しい人ほど、分散のよさを実感しやすいでしょう。
このように、分散は、お金を守るだけでなく、あなたの心を守る工夫でもあります。分散と長期がそろうと、次に必要なのは「どうやって買うか」です。第3章では、少額からコツコツ続ける積立について学びましょう。
第3章:NISA初心者の投資信託は積立で少額からコツコツ始めよう
画像出典:Unsplash(Andre Taissin)
ここまでで、長く続ける「長期」と、リスクをならす「分散」を学びました。三つ目のキーワードは「積立」です。この章では、NISA初心者の投資信託で、なぜ少額から毎月コツコツ買う方法が向いているのかを説明します。
先にまとめると、積立は、相場を当てようとしなくても、始めやすく続けやすい買い方です。むずかしいことを考える時間を減らして、習慣として続けられるところが大きな魅力です。
一括購入と積立のちがいを知ろう
投資に使えるお金が100万円あったとします。あなたなら、どのように投資信託を買うでしょうか。100万円をまとめて一度に買う人もいれば、50万円ずつ2回に分ける人もいます。毎月2万円ずつ積み立てて、少しずつ買っていく人もいるでしょう。
投資の世界では、どの買い方が正解かという問いに、はっきりした答えはありません。ただ、投資初心者には、少額を長い期間にわたって積み立てる方法が合っていると、SBI証券の記事では説明されています。
| 買い方 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 一括で購入 | 最初にまとまった金額を投資する。値下がり時の影響も大きくなる | 値動きを気にしすぎない人 |
| 2回に分けて購入 | 時期を2つに分けて、タイミングの影響を少しやわらげる | 少し慎重に始めたい人 |
| 毎月積立 | 毎月同じ金額で買い続け、購入時期が自然に分散される | 投資を始めたばかりの初心者 |
たとえば、毎月2万円を積み立てた場合、100万円分を買い終えるまでには50か月、つまり4年2か月ほどかかります。その間、毎月のお給料やお小遣いの一部を使って、少しずつ育てていく形になります。
もし一括で買った直後に値段が下がったら、気持ちが沈んでしまうかもしれません。積立なら、買う回数が多いぶん、ひとつの時期の値動きだけに左右されにくくなります。この安心感が、投資を続ける力になります。
ドルコスト平均法のしくみをやさしく理解
積立のよさとしてよく紹介されるのが、「ドルコスト平均法」という考え方です。毎月一定の金額で投資信託を買い続けると、値段が低いときはたくさんの数が買えて、高いときは少しの数しか買えません。結果として、買う値段が平均化されやすくなります。
数字で見てみましょう。毎月1万円ずつ、3か月間積み立てるとします。投資信託の値段(1万口あたりの基準価額)が、1か月目は10,000円、2か月目は5,000円、3か月目は10,000円だったとします。買える数は、1か月目が1万口、2か月目が2万口、3か月目が1万口で、合計4万口です。
| 月 | 基準価額(1万口あたり) | 1万円で買える口数 |
|---|---|---|
| 1か月目 | 10,000円 | 10,000口 |
| 2か月目 | 5,000円 | 20,000口 |
| 3か月目 | 10,000円 | 10,000口 |
合計で3万円を使って4万口を買ったので、1万口あたりの平均の買値は7,500円になります。3回の値段をただ平均すると約8,333円ですが、それよりも安く買えた計算です。値段が下がった2か月目に、たくさん買えたことが効いています。
ただし、これは分かりやすくした例であり、必ず同じ結果になるわけではありません。値段が下がり続ける場合は、積み立てても値下がりすることがあります。積立は、損をしない方法ではなく、買う時期をならして心の負担を軽くする方法だと考えましょう。
毎朝同じ時間に家を出る習慣があれば、電車の時刻表を毎日細かく調べなくても、大きく遅れにくいのと似ています。細かいタイミングを読むより、決めたルールで続けるほうが、結果としてラクになるのです。
毎月の積立を習慣にするコツ
積立は、少額から始められる点も、ビギナーにはうれしいポイントです。最初から大きな金額を設定すると、お金が足りなくなって、続けられなくなってしまうことがあります。大切なのは、金額の大きさではなく、止めずに続けることです。
続けるための3つの工夫
1つ目は、生活に無理のない金額から始めること。2つ目は、買う日を決めて、自動で買えるように設定すること。3つ目は、残高を見る日を月に一度などに決めて、毎日の値動きを見すぎないことです。
たとえば、毎月の収入から、使う前に先に積立の金額を引いておく方法があります。貯金箱にお金を入れるように、自動で投資信託を買う仕組みにしておけば、意識しなくても続けられます。習慣になれば、気づいたときには、積み重ねが大きな安心につながっています。
少額から始めるのは、決して恥ずかしいことではありません。たとえば、毎月3,000円や5,000円でも、続ければ1年で3万6,000円や6万円になります。慣れてきたら、収入や気持ちに合わせて、少しずつ増やしていけばよいのです。
このように、積立は、小さな金額でも大きな一歩になります。では、長期、分散、積立の合言葉に合った商品には、どんなものがあるのでしょうか。次の章で、具体的な例を見ていきましょう。
第4章:NISA初心者の投資信託で長期・積立・分散に合う商品の例
画像出典:Unsplash(Leandro Barreto)
考え方がわかっても、「結局どの投資信託を選べばいいの?」と迷う人は多いと思います。SBI証券では、2,700を超える投資信託を取り扱っていると紹介されています。この数の中から選ぶのは、初心者にはとても大変です。
そこでこの章では、SBI証券の記事で、長期・積立・分散に合う商品として紹介されている例を、やさしく整理します。なお、これは特定の商品をおすすめするものではなく、考え方を学ぶための例です。最終的な判断は、必ずご自身で行ってください。商品選びでは、何に投資するかという中身を見ることが大切です。
全世界株式に投資するオルカンの特徴
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、「オルカン」の愛称で親しまれている商品で、投資信託の積立でポピュラーな存在です。日本を含む先進国と、新興国の株式市場に連動する成果を目指します。
つまり、世界の国々の株式に分散して投資できる投資信託です。毎月コツコツ、長い期間積み立てることで、長期、積立、分散の3つの合言葉を、ひとつの商品で実践しやすくなります。
たとえば、投資の経験がまだない人が、毎月の積立でひとつだけ商品を選ぶなら、中身が広く分かれているものは、気持ちの面でも続けやすい選択肢です。「これだけ持っていれば大丈夫」と言い切れる商品はありませんが、迷いを減らす助けにはなります。
オルカンのような商品は、世界の株式の成長を広く受けとめたい人に向いています。ひとつを選べば、国や会社を自分で選ぶ手間が省けるので、初めての投資信託として検討しやすいでしょう。ただし、世界の株式全体が下がるときには、値下がりすることもあります。
アメリカ全体に広く投資する全米株式
「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」は、「Morningstar USトータル・マーケット」という指数に連動する成果を目指します。この指数は、大型株から小型株まで、アメリカの株式市場で投資できる銘柄のほぼすべてをカバーしています。
よく知られているS&P500という指数よりも、カバーする銘柄の数が多いので、アメリカの株式の中で、さらに分散の効果を高めやすいのが特徴です。アメリカ経済の成長に期待したい人が、注目しやすい商品と言えます。
ただし、投資先がアメリカの株式に集中する点は、知っておきましょう。アメリカ国内ではしっかり分散されていても、国という単位で見れば、ひとつの国に投資していることになります。為替の動きによって、円で見た値段が変わることもあります。
等ウェートが特徴の読売333インデックス
「SBI 読売333インデックス・ファンド」は、「読売株価指数(読売333)」に連動する成果を目指します。この指数は、国内の株式333銘柄で構成されているため、直接的に為替の影響を受けません。
いちばんの特徴は「等ウェート」という考え方です。日経平均株価やTOPIXは、特定の銘柄の値動きが指数に大きく影響する偏りがあります。一方、読売333は、組み入れやリバランスの時点で、すべての銘柄の比率を等しくしているため、偏りが少ない指数だと紹介されています。
たとえば、日経平均株価では、値段の高い銘柄の動きが、指数全体に大きく影響することがあります。等ウェートなら、小さな会社も大きな会社も同じ比率で入るので、特定の銘柄に振り回されたくない人に注目されています。
ここまでの3つを、表で並べて見比べてみましょう。ちがいを見える形にすると、自分の考え方に近い商品が、ぐっと選びやすくなります。
| 商品名 | 主な投資先 | 特徴 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 日本を含む先進国と新興国の株式 | 世界に広く分散。愛称は「オルカン」 |
| SBI・V・全米株式インデックス・ファンド | アメリカの株式市場のほぼ全体 | S&P500より多くの銘柄をカバー |
| SBI 読売333インデックス・ファンド | 日本の株式333銘柄 | 全銘柄の比率を等しくする等ウェート |
選ぶときのコツ
商品の名前や人気だけで決めず、「何に投資しているのか」「自分の考え方に合っているか」を確かめましょう。たとえば、世界全体に広く分散したいなら全世界株式、アメリカに絞りたいなら全米株式、日本の株式で偏りを減らしたいなら読売333、というように、目的から選ぶと迷いにくくなります。
たとえば、あなたが「まずは世界全体にまかせたい」と考えるなら、全世界株式が選択肢のひとつになります。反対に、「アメリカの成長に期待したいけれど、銘柄は広く持ちたい」と考えるなら、全米株式を比べてみるのもよいでしょう。自分の気持ちに合う商品を探すことが、続けるための近道です。
商品を比べるときは、かかる費用の低さや、これまでの値動きの特徴なども、あわせて確認すると、さらに安心です。いきなり決めようとせず、気になる商品を2つか3つ選んで、ちがいをノートに書き出してみるのもおすすめです。
次の章では、実際に始めるときに知っておきたい制度やリスク、確認したいポイントを整理します。
第5章:NISA初心者の投資信託を始める前に知りたい制度とリスク
画像出典:Unsplash(Maxim Hopman)
ここまで読んで、「そろそろ始めてみようかな」と感じた人もいるかもしれません。その前に、NISAという制度のルールと、投資信託のリスクを知っておくと、より安心して一歩を踏み出せます。この章では、NISA初心者の投資信託で押さえたい注意点を、整理してお伝えします。
あらかじめお伝えすると、知らずに始めるのが最も不安で、知ってから始めると、不安は小さくなります。むずかしそうに見える制度も、ポイントを絞れば理解しやすくなります。
NISAの年間投資枠と非課税保有限度額
NISAには、1年間に投資できる金額の上限があります。SBI証券の案内によると、年間投資枠は、成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円までです。また、生涯で非課税のまま保有できる限度額は、成長投資枠とつみたて投資枠を合わせて1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までとなっています。
| 区分 | 年間投資枠 | ポイント |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円まで | 積立による定期的、継続的な買付に限られる |
| 成長投資枠 | 240万円まで | 非課税保有限度額のうち1,200万円まで |
| 非課税保有限度額 | 合計1,800万円 | 売却すると、その分の枠が翌年以降に再利用できる |
つみたて投資枠では、積立による定期的で継続的な買付しかできません。また、NISAで購入できる商品は、SBI証券が指定するものに限られます。制度は今後変わる可能性もあるので、始める前に最新の情報を、公式の案内で確認しましょう。
たとえば、毎月2万円をつみたて投資枠で積み立てる場合、1年間では24万円になり、年間投資枠の120万円には十分収まります。上限を意識しすぎなくても、無理のない金額から始めれば、枠の範囲内で続けやすいでしょう。
元本割れなどのリスクを正しく知る
投資信託は、国内外の株式や債券などに投資しています。そのため、基準価額は、組み入れた資産の値動きや、為替相場の変動などで上下します。これにより、投資したお金を下回る、いわゆる元本割れが起きるおそれがあります。
さらにNISAには、知っておきたいルールがあります。NISA口座で出た損失は、税金のルールの上では、ないものとされます。そのため、ほかの口座の利益と合計して差し引く、損益通算はできません。非課税というメリットの裏側にあるルールとして、覚えておきましょう。
不安への向き合い方
リスクは、ゼロにすることはできませんが、小さくする工夫はできます。この記事で紹介した長期、分散、積立の3つは、まさにそのための工夫です。完璧を目指さず、生活に無理のない金額から始めることを、まず大切にしてください。
また、為替の変動も見逃せません。外国の資産に投資する商品は、円とドルなどの交換レートが動くことで、円で見た値段が上下します。リスクの種類を知っておくと、値動きの理由がわかり、落ち着いて受けとめやすくなります。
手数料と目論見書で確認したいポイント
投資信託は、商品ごとに、かかる手数料などの費用や、リスクの内容が異なります。購入する前には、商品の概要や、目論見書をよく読むようにしましょう。目論見書は、その投資信託の「トリセツ」のようなもので、何に投資をして、どんなリスクがあるのかが書かれています。
むずかしく感じる場合は、すべてを一度に理解しようとしなくても大丈夫です。まずは、「何に投資しているか」「どんなリスクがあるか」「どのくらいの費用がかかるか」の3点だけを確認してみましょう。わからない言葉は、そのつど調べて、少しずつ理解を深めていけば十分です。
また、住所などに変更があった場合は、証券会社に届け出る必要があります。確認できない場合は、NISA口座での新規の買付ができなくなることもあるため、手続きの確認も忘れないようにしましょう。
NISAでは、信託報酬などの概算値が、原則として年に1回通知されます。どれくらいの費用がかかっているかを、定期的に確かめる習慣をつけると、商品を見直すきっかけにもなります。
配当金の受け取り方法など、口座を開くときに自分で決める設定もあります。画面の説明を、ひとつずつ丁寧に読みながら進めれば、むずかしくありません。わからないときは、証券会社のサポート窓口に聞いてみるのもよい方法です。
出国して非居住者になる場合など、特別なルールもあります。生活環境が大きく変わるときは、あらかじめ証券会社に確認すると安心です。
たとえば、始める前に、次の3つのステップを確かめておくと安心です。
- どのくらいの金額なら、生活に無理なく続けられるかを決める
- 投資先の中身と、費用、リスクを目論見書などで確認する
- 積立の金額と買う日を決めて、毎月自動で買えるようにする
制度やリスクを知ったうえで始めれば、ニュースで株価が動いても、落ち着いて対応しやすくなります。最後のまとめで、この記事全体をふり返って、一歩を踏み出す勇気につなげましょう。
まとめ:NISA初心者の投資信託は長期・積立・分散で一歩ずつ
画像出典:Unsplash(Braňo)
この記事では、NISA初心者の投資信託を始める前に知っておきたい、「長期・積立・分散」の3つの合言葉を学びました。長期は心にゆとりを持つこと、分散はひとつのカゴに盛らないこと、積立は少額からコツコツ続けること。この3つは、リスクを小さくして、投資を続けやすくするための土台です。
むずかしそうに見える投資も、小さな一歩から始められます。いきなり大きな金額を用意する必要はありません。まずは、無理のない金額で、毎月の積立を始めてみましょう。その小さな習慣が、数年後、数十年後のあなたの安心につながるはずです。
もちろん、不安になる気持ちは自然なものです。株価が下がる時期もありますし、元本割れの可能性も、ゼロではありません。だからこそ、長く続ける前提で、心にゆとりを持って、投資と暮らしのバランスを大切にしてください。完璧な始め方を探すより、続けやすい形で一歩を踏み出すことが、再現性のある成功への近道です。
さあ、あなたはどんな未来のために、今日から何を始めますか。まずは、証券会社の案内で、積立の金額を決めるところから、はじめてみませんか。
参考:SBI証券 投資情報メディア「投信探求」『NISA初心者が投資信託を買う前に押さえたい3つのポイント「長期・積立・分散」』(2026年10月23日)
https://go.sbisec.co.jp/media/report/fund_story/fund_story_261023.html
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の商品の購入をすすめるものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。
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