iDeCoをSBI証券で始める方法|2026年12月改正もやさしく解説

「老後のお金が心配だけれど、投資は難しそうでこわい」。そんなふうに感じて、一歩を踏み出せずにいませんか。毎月の給料から少しずつ、将来の自分のために準備できる制度があります。それが、iDeCo(イデコ)です。

iDeCoは、自分で積み立てて、自分で育てて、60歳以降に受け取る私的年金です。掛金が税金の計算で有利になるうえ、運用で増えた利益にも税金がかかりません。月5,000円から始められるので、投資がはじめての人でも、無理なく試せます。むずかしそう、という気持ちは、読み進めるうちにほどけていきます。

なかでも、運営管理手数料が0円のSBI証券は、はじめてのiDeCoの申し込み先として注目されています。しかも2026年12月には、掛金の上限が引き上げられる大きな制度改正も予定されています。いまは、iDeCoを知るのにぴったりのタイミングです。

この記事では、中学生にもわかる言葉で、iDeCoをSBI証券で始める方法を順番に説明します。基本の仕組み、節税の効果、手数料と商品の選び方、申し込みの手順、続けるコツまで、まとめて確認できます。読み終えるころには、自分に合った一歩がきっと見えてくるはずです。

この記事でわかること
  • 老後のお金の不安を、毎月の小さな行動に変えるヒント
  • 税金が軽くなる仕組みと、うっかり損をしない手続きのコツ
  • 数字を使って、無理のない掛金をイメージする方法
  • 制度が変わるいま、何を確認すればよいかの優先順位
  • 始めたあとも気持ちよく続けるための、習慣のつくり方

目次

第1章:iDeCoとは?SBI証券で始める前に知りたい基本

ピンクの貯金箱と木のテーブル。iDeCoで将来のお金を積み立てるイメージ

画像出典:Unsplash(unsplash.com)

「老後のお金、このままで足りるのかな」と、ふと不安になることはありませんか。ニュースで年金の話を聞くたびに、何から始めればいいのか迷ってしまう人は少なくありません。そんなときの心強い味方になるのが、iDeCo(イデコ)です。

この章では、中学生にもわかる言葉で、iDeCoとはどんな仕組みなのか、そしてSBI証券で始めると何がうれしいのかを、順番にやさしく説明していきます。まずは全体像をつかんで、安心して次の章へ進みましょう。

iDeCoは自分の手でつくる私的年金

iDeCoの正式名称は、個人型確定拠出年金です。名前は少し難しいですが、考え方はとてもシンプルです。毎月自分でお金を出して、自分で選んだ商品で運用して、将来それを年金として受け取る。これだけです。

日本の年金は、よく「2階建て」といわれます。1階は、20歳から60歳までの全員が入る国民年金。2階は、会社員や公務員が入る厚生年金です。iDeCoは、その上に自分の力でもう一階分を足していく「3階部分」のイメージです。公的年金だけで将来の生活費をすべてまかなえるか心配な人にとって、すき間を埋める手段のひとつになります。

SBI証券の案内ページでは、掛金を積み立てられるのは原則65歳まで、受け取りは原則60歳以降にできると説明されています。月々5,000円という少ない金額から始められるので、投資の経験がまったくない人にも向いている制度です。

お金を出す人も、商品を選ぶ人も、すべて自分自身です。会社が決めてくれる退職金とは違って、自分の意思で育てていくお金だと言えます。iDeCoは「将来の自分への仕送り」。この考え方を最初にもっておくと、これから出てくる言葉も理解しやすくなります。

大切な約束ごと:iDeCoは、原則として60歳になるまでお金を引き出せません。生活費や近いうちに使う予定のお金ではなく、老後のために使わずにとっておけるお金で始めましょう。

iDeCoの基本を表で整理すると、次のようになります。

項目内容ひとことメモ
掛金のスタート月5,000円から少ない金額から試せます
積み立てる期間原則65歳まで(2026年12月から、条件により70歳未満まで広がります)長く続けやすくなります
受け取り開始原則60歳以降途中では引き出せません
運用する商品自分で選ぶ(投資信託など)値下がりして元本割れすることもあります
かかる費用SBI証券の運営管理手数料は0円ほかに公的な機関への手数料が必要です

会社員のAさん(30歳)の場合を想像してみよう

ここでは、30歳の会社員Aさんを例に考えてみます。Aさんは毎月の給料から、スマホ代くらいの金額である1万円をiDeCoに回すことにしました。60歳までの30年間、同じ金額を続けると、自分で出したお金(元本)は合計で360万円になります。

もし運用の成績が年平均3%だったと仮定すると、30年後の資産は約580万円になる計算です。手数料や税金を考えない、単純な試算です。もちろん、これは将来を約束する数字ではありません。年平均がマイナスになる年もありますし、思ったより増えない可能性もあります。

それでも、毎月コツコツ続けることで、時間が味方になってくれる様子はイメージしやすいと思います。お金を増やす力は、大きな金額よりも、長い時間と続ける習慣から生まれるのです。

Aさんはこう話します。「最初は、1万円が手元から消えるのが少し怖かったです。でも、給料から自動で引き落とされるので、気づいたら習慣になっていました。普通の貯金とは別に、将来用のお財布ができた気分です」。自動で続く仕組みは、意志の力に頼らなくてよいという大きな強みです。

金額を決めるときは、次の3つを意識すると失敗しにくくなります。

  • 毎月の金額は、生活に影響しない範囲で決める
  • 最初は少なめにして、慣れてから増やす
  • 引き出せないお金なので、普段の貯金とは分けて考える

SBI証券でiDeCoを始める安心感

では、なぜSBI証券が選ばれているのでしょうか。公式ページでは、おもに3つの理由が紹介されています。1つ目は、15年を超える運営実績があり、累計加入者数でNo.1とされていること(2024年3月、SBI証券調べ)。2つ目は、運営管理手数料が0円であること。3つ目は、低コストのインデックスファンドからアクティブファンドまで、幅広い商品がそろっていることです。

また、iDeCoの流れは大きく4つに分かれています。口座開設の手続き、IDとパスワードの受け取り、運用の開始、そして将来の資産の受け取りです。ひとつずつ進めれば、難しい作業はありません。

ただし、運営管理手数料が0円でも、国民年金基金連合会などに支払う手数料は別にかかります。「無料」の中身を正しく知っておくことが、あとで後悔しないコツです。この点は第3章で詳しく見ていきます。

この章のまとめです。iDeCoは、自分でつくる私的年金で、60歳まで引き出せないかわりに、税金のうれしい特典がある制度です。月5,000円から始められて、SBI証券なら運営管理手数料もかかりません。次の章では、そのうれしい特典、つまり節税のメリットを、具体的な金額といっしょに見てみましょう。

第2章:iDeCoの節税メリットとSBI証券で上手に使う考え方

電卓とペンと書類。iDeCoの節税額を計算するイメージ

画像出典:Unsplash(unsplash.com)

iDeCoが人気の理由は、なんといっても税金が軽くなることです。税金の話は難しく感じるかもしれませんが、実はポイントは3つだけ。この章では、その3つの場面と、実際にいくら得になるのかを、SBI証券の公式ページの例も使いながらやさしく説明します。

最後に、年末調整や確定申告でやることも紹介します。せっかくの特典を取りこぼさないように、いっしょに確認していきましょう。

iDeCoで税金が軽くなる3つの場面

SBI証券のページでは、iDeCoの節税メリットは「積立時」「運用時」「受取時」の3つに分けて紹介されています。お金の旅のスタート、途中、ゴールのそれぞれで、税金の優遇があるのです。

場面どうなる?ひとことで
積立時掛金が全額、所得控除の対象になり、所得税と住民税が軽くなる出すときに得をする
運用時運用で増えた利益に、税金がかからない育てている間も得をする
受取時受け取るときにも、税金が軽くなる控除が使えるもらうときも得をする

積立時の「所得控除」とは、税金を計算するもとになる所得から、掛金の分を差し引いてくれる仕組みです。差し引いたあとの所得が小さくなるので、そのぶん税金も小さくなります。

運用時はもっとわかりやすいです。ふつうの投資信託では、増えた利益に約20%の税金がかかります。iDeCoの中ではこの税金が0円になるので、増えたお金をそのまま育て続けられます。

受取時には、一時金で受け取れば退職所得控除、年金で受け取れば公的年金等控除という、大きな控除を使えます。つまり、積立時、運用時、受取時のすべてで税金が軽くなるのが、iDeCoのいちばんの強みなのです。

たとえば、毎月1万円を30年間続けて、運用でお金が増えたとします。ふつうの口座なら、増えた利益の約2割が税金として引かれてしまいます。iDeCoなら、この部分がそのまま手元に残ります。続ける期間が長いほど、この差は大きくなっていきます。

年収500万円の会社員だといくら得をするの?

SBI証券のページには、こんな例があります。年収500万円の会社員の方が毎月2.3万円を拠出すると、1年で約55,800円、所得税と住民税が少なくなるというものです。住宅ローン控除や各種保険料控除などは考えていない計算です。

しくみはこうです。2.3万円を12か月続けると、1年の掛金は27万6,000円。これに、所得税と住民税を合わせた税率のおよそ20%をかけると、5万5,000円台になります。毎月の2.3万円は、実質的には少し安い負担になっていると考えられます。

2026年12月からは、企業年金がない会社員の上限が月6.2万円に引き上げられます。もし同じ税率のまま上限まで出せたら、年間の掛金は74万4,000円。その約20%で、年に約15万円の節税になる計算です。ただし、これは理想的なケースです。毎月6.2万円を出せる家庭ばかりではありませんので、あくまで制度の大きさを知るための目安にしてください。

税金が軽くなる金額は、人によって違います
節税額は、あなたの収入(課税所得)や税率によって変わります。収入が少ない人や、すでに税金がほとんどかからない人は、節税の効果が小さくなることがあります。SBI証券の「かんたん節税シミュレーション」で、自分の場合の金額を確かめてから金額を決めると安心です。

年末調整と確定申告を忘れずに

iDeCoの節税は、自動では反映されません。会社員なら年末調整、自営業の人は確定申告で、掛金の控除を申告する必要があります。SBI証券のページでも、節税メリットを受けるための手続きとして案内されています。

このときに必要なのが、小規模企業共済等掛金払込証明書です。SBI証券のお知らせでは、2026年分の証明書の発送と、電子データでの交付について案内が出ています。届いたらなくさないように保管して、勤め先の年末調整の書類に添えましょう。

  • 証明書(またはデータ)が届いたら、すぐに保管する
  • 会社員は、年末調整の書類に控除額を記入して提出する
  • 自営業の人は、確定申告のときに掛金を申告する

たとえば、会社員のBさんは、毎月の掛金を2年間続けたのに、年末調整の書類を出しわすれてしまいました。そうなると、せっかくの控除が受けられず、税金が戻ってきません。あとから手続きできる場合もありますが、手間がかかります。iDeCoの節税は、申告してはじめて手に入ると覚えておきましょう。

年末調整の時期は、毎年10月から12月ごろにやってきます。書類の提出期限は勤め先ごとに違うので、早めに総務や経理の担当者に確認しておくと安心です。確定申告は、原則として翌年の2月中旬から3月中旬が期間です。忘れないように、カレンダーに予定を入れておきましょう。

ちなみに、NISAとiDeCoのどちらが得なのか迷う人も多いです。かんたんに言うと、NISAはいつでもお金を引き出せる自由さが強みで、iDeCoは節税の強さが強みです。SBI証券のページにも比較記事があるので、あわせて読んでみてください。

この章のまとめです。iDeCoは、積立時、運用時、受取時の3つの場面で税金が軽くなります。年収500万円の会社員が毎月2.3万円を出す例では、1年で約55,800円の節税になります。次の章では、気になる手数料と、商品の選び方を見ていきましょう。

第3章:iDeCo SBI証券の手数料と商品選びのポイント

ノートパソコンに映る株価チャート。iDeCoの商品選びのイメージ

画像出典:Unsplash(unsplash.com)

iDeCoを始めたいけれど、手数料が高いと損をしそうで不安、という声はよく聞きます。たしかに、長い期間お金を預けるiDeCoでは、小さな費用の差があとで大きな差になることがあります。

この章では、iDeCoにかかる費用の種類を整理して、SBI証券でどの商品をどう選べばよいか、考え方のコツをお伝えします。特定の商品をすすめるのではなく、自分で選べる力をつけることが目的です。

iDeCoにかかる3種類の費用を整理しよう

iDeCoにかかる費用は、大きく3つに分けられます。まず、金融機関に払う運営管理手数料。次に、国民年金基金連合会などの公的な機関に払う手数料。最後に、投資信託を持っている間に、商品の中から自動的に引かれる信託報酬です。

運営管理手数料とは、iDeCoの口座を管理したり、商品の情報を提供したりする金融機関への費用のことです。この費用は金融機関によって違いますが、SBI証券ではかかりません。

費用の種類いつかかる?SBI証券の場合
口座開設手数料、運営管理手数料加入時と毎月0円
国民年金基金連合会などへの手数料加入時や毎月などかかります。金額の改定のお知らせが出ているので、最新の金額はSBI証券の「手数料、その他費用」ページで確認しましょう
信託報酬(商品のコスト)運用している間、自動的に引かれる選ぶ商品ごとに違います

SBI証券のページには、運営管理手数料以外に国民年金基金連合会等への手数料がかかる、という注意書きがあります。さらに、2026年7月には、連合会のiDeCo加入者に関する手数料の改定のお知らせも出ています。

このように、制度のルールは少しずつ変わることがあります。申し込む前には、必ず公式の最新情報を自分の目で確かめましょう。「0円」は運営管理手数料だけの話だと理解しておくことが大切です。

コストの差は長い年月で大きくなる

3つの費用のなかで、とくに差が出やすいのが信託報酬です。たとえば、年0.1%の商品と、年1.0%の商品を比べてみましょう。残高が100万円の場合、1年にかかるコストは、前者が約1,000円、後者が約1万円です。

残高が1,000万円まで育ったら、どうなるでしょうか。前者は年に約1万円、後者は年に約10万円です。同じ金額を積み立てても、毎年この差が続くと、将来の受け取り額に大きな違いが出てきます。

たとえばCさんは、「安いほうがいいなら、いちばん安い商品を1本選べばいいんだよね」と考えました。でも、信託報酬はあくまで一つの目安です。何に投資する商品なのか、値動きの大きさはどのくらいかも、あわせて確かめる必要があります。

もうひとつ大切なのは、コストを自分で決められるということです。商品を選ぶのは自分なので、同じiDeCoでも、選び方しだいで負担の大きさは変わります。だからこそ、手数料には早めに目を向けておく価値があるのです。

コストが低いことは大切ですが、それだけで決めるのは危険です。商品の中身と、自分が耐えられる値動きの大きさを合わせて見ることで、はじめて納得して選べるようになります。

SBI証券の商品ラインナップとサポートを使いこなす

SBI証券のiDeCoには、セレクトプランという運用商品のグループがあります。低コストのインデックスファンドから、アクティブファンドまで幅広くそろっているのが特長です。商品の一覧や、動画での解説も公式ページで見ることができます。

2026年8月には、セレクトプランの運用商品の見直しについてのお知らせも更新されています。商品のラインナップは入れ替わることがあるので、申し込みの前に最新の一覧を確認しましょう。

商品選びに迷ったときは、「iDeCo商品の選び方」のページや、運用商品選びをサポートしてくれる「DC Doctor」も用意されています。自分の考え方に合う商品の提案を受けられるので、ひとりで悩むよりずっと気楽です。

初心者のうちは、商品の数を少なくして、シンプルに始めるのもひとつの方法です。選ぶ商品が多すぎると迷ってしまうので、まずは分散のきいた商品を少しだけ選び、あとから見直していく進め方でも大丈夫です。

気になる商品が見つかったら、目論見書という説明書にも目を通すクセをつけておきましょう。何に投資して、どんな費用がかかり、どんなリスクがあるのかが書かれています。少し大変ですが、納得して選ぶための大きな助けになります。

見るポイント何を見る?なぜ大事?
コスト信託報酬の高さ長い期間で、受け取り額に差が出るため
分散株式や債券など、投資先が広いかひとつが下がっても、全体への影響を小さくできるため
期間と値動き自分が受け取るまでの年数と、値動きに耐えられるか途中で不安になってやめてしまうのを防ぐため
元本割れの可能性があることを忘れずに
iDeCoで選ぶ投資信託は、株式や債券などの値動きによって、投資したお金より少なくなる(元本割れ)ことがあります。SBI証券のページにも、投資の最終的な判断は自分で行うよう書かれています。この記事は特定の商品をすすめるものではありません。

この章のまとめです。iDeCoの費用は3種類。SBI証券なら運営管理手数料は0円ですが、公的な手数料と信託報酬はかかります。商品は、コスト、分散、そして自分の期間と値動きへの強さを見て選びましょう。次の章では、実際に始める手順と、もうすぐ始まる制度改正を確認します。

第4章:iDeCoをSBI証券で始める手順と2026年12月の改正ポイント

開いたノートとペン。iDeCoを始める手順と計画を書き出すイメージ

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ここまで読んで「やってみようかな」と思えたなら、いよいよ始め方を確認する番です。iDeCoの申し込みは、スマホやパソコンから進められますが、書類のやり取りが必要な部分もあります。流れを先に知っておけば、あわてずに進められます。

さらに、2026年12月には、iDeCoの大きな制度改正が予定されています。今まさに申し込みを考えている人にとって、とても大事な話なので、あわせて見ていきましょう。

申し込みの流れを4つのステップで確認

SBI証券のページでは、iDeCoの仕組みを、口座開設の手続き、IDとパスワードの受け取り、運用の開始、資産の受け取りという4つの流れで紹介しています。このうち、始める人が関わるのは、最初の3つです。

ステップやることポイント
口座開設の手続きSBI証券のページから申し込む。証券口座をもっている人と、もっていない人で入口が分かれているiDeCoだけの申し込みもできる
IDとパスワードの受け取り書類の審査が終わると、運用に使うIDとパスワードが届く郵送のやり取りがあるので、時間に余裕をもつ
運用の開始加入者のサイトにログインして、商品を選ぶ選び方は第3章を参考にする

手続きの途中では、本人確認の書類や、年金に関する情報などが必要になります。勤め先に確認が必要な場合もあるので、申し込みの前に、自分が会社員なのか、公務員なのか、自営業なのかを整理しておきましょう。

申し込みの前に、自分が加入できる対象かどうかを確認しましょう。また、SBI証券の注意書きによると、60歳以上74歳未満の人は、証券総合口座とiDeCoを同時に申し込むことができません。

書類の審査や配送には日数がかかります。SBI証券のページには、書類審査のスケジュールや、配送時の注意点も載っています。さらに、国民年金基金連合会から郵送の通知書が届くことがありますが、その場合は、SBI証券のよくある質問で対応を確認しましょう。

制度改正で、2026年12月から何が変わるのか

2026年12月に予定されている改正の中心は、2つです。ひとつは、毎月の掛金の上限が引き上げられること。もうひとつは、加入できる年齢が広がることです。複数の金融機関の案内をもとに、まとめました。

加入者の区分現在の上限(月額)2026年12月から(月額)
自営業の人など(国民年金基金などと合計)6.8万円7.5万円
企業年金がない会社員2.3万円6.2万円
企業年金がある会社員や公務員2.0万円(企業年金と合わせて5.5万円まで)企業年金と合わせて6.2万円まで
専業主婦(夫)など2.3万円変わりません

加入できる年齢についても、新しい区分が設けられ、条件を満たせば最大70歳未満まで加入できるようになります。長く働く人が増えている今の時代に合った変更だと言えます。ただし、細かい条件があるので、自分が当てはまるかは公式の情報で確認してください。

制度改正は、2026年12月1日に予定されています。掛金を増やしたい人のために、一部の金融機関では、掛金変更の事前申し込みの受け付けも始まっています。自分の勤め先の制度もあわせて確認して、改正の日にあわてないよう準備しておきましょう。

大和総研のレポートによると、2026年4月時点の加入者数は約395万人で、増加が続いています。一方で、全体の加入率はまだ1割に満たないとされています。つまり、制度を知って使い始める人が、これからもっと増えていく段階なのです。

上限が上がっても、無理のない金額を選ぼう

上限が引き上げられると聞くと、「できるだけ多く出したほうが得」と思うかもしれません。たしかに、掛金が多いほど節税の金額も大きくなります。でも、iDeCoは60歳まで引き出せないお金です。上限まで出すことが正解ではなく、続けられる金額がいちばんの正解です。

35歳の会社員Dさんは、企業年金のない会社で働いています。新しい上限は月6.2万円ですが、家計を見直した結果、まずは月2万円から始めることにしました。急な出費に備える貯金を確保したうえで、余裕が出てきたら少しずつ増やす計画です。

「毎月いくらなら続けられるか」を考えるときは、手取りの収入から、家賃、食費、通信費などの固定費を引いて、残ったお金の一部を使うとわかりやすいです。また、結婚や出産、住宅の購入など、将来の大きな出費も思い浮かべておきましょう。

掛金を決める前の3つのチェック
1つ目は、急な出費に備える貯金(生活費の数か月分)が手元にあるか。2つ目は、60歳まで引き出せなくても生活が困らないか。3つ目は、毎月その金額を続けても、他の支払いが苦しくならないか。この3つに「はい」と答えられる金額が、あなたの目安です。

なお、掛金の金額は、あとから変更の手続きができます。制度改正にともなう掛金変更の案内も、金融機関ごとに順次出ています。最初から完璧に決めようとせず、始めてから調整するくらいの気持ちで大丈夫です。

この章のまとめです。申し込みは、書類のやり取りがあるので、余裕をもって始めましょう。2026年12月からは、掛金の上限が引き上げられ、加入年齢も広がります。ただし、大切なのは自分に合った金額です。次の章では、始めたあとに続けるコツと、受け取りのルールを見ていきます。

第5章:iDeCo SBI証券で長く続けるコツと受け取りまでの流れ

道を歩く夫婦の後ろ姿。iDeCoで準備する穏やかな老後のイメージ

画像出典:Unsplash(unsplash.com)

iDeCoは、始めることよりも、続けることのほうがずっと大切です。10年、20年と続けた人だけが、時間の力を味方につけられます。この章では、無理なく続けるための習慣と、転職などで状況が変わったときの対応、そして受け取りのルールを紹介します。

ゴールまでの道のりを先に知っておくと、途中で迷ったときも落ち着いて判断できます。

無理なく続けるための3つの習慣

続けるコツは、がんばらないことです。意志の力に頼らず、仕組みでラクに続けましょう。おすすめの習慣は、次の3つです。

習慣やることうれしい効果
自動で続ける毎月の掛金は引き落としにまかせるやる気に関係なく、積み立てが続く
年に1回だけ見直す誕生日や年末調整の時期に、掛金と商品を確認する放置も、見すぎも防げる
値動きを見すぎない毎日の値段ではなく、数年単位で成績を見る気持ちが落ち着き、長く続けやすい

iDeCoでは、毎月同じ金額で商品を買い続けることになります。値段が高いときには少なく、安いときには多く買えるので、買う値段が平均化されやすくなります。これは、定額で積み立てる方法の大きな特長です。

たとえば、相場が大きく下がったとき、不安になってやめたくなる気持ちは自然なものです。でも、長期の積み立てでは、下がっている時期は安く買える時期でもあります。慌てて動かず、年に1回だけ見直すことが、続けるうえでの安心につながります。

もうひとつ大切なのは、他の人と比べないことです。友だちや同僚が月5万円を出していても、あなたが月5,000円で始めたなら、それで十分すばらしいスタートです。iDeCoは競争ではなく、自分の未来のための準備なのです。

転職や引っ越しなど、状況が変わったときの対応

人生には、転職、結婚、引っ越しなど、さまざまな変化があります。そのたびに、iDeCoの手続きが必要になる場合があります。あらかじめ知っておくと、いざというときにあわてません。

  • 転職や退職のとき:勤め先に企業年金があるかを確認する。企業型DCの資産は、iDeCoに移す手続きができる
  • 引っ越しや名前が変わったとき:iDeCoに登録している住所や氏名の変更手続きが必要になる
  • 毎月の掛金が苦しくなったとき:掛金を減らしたり、出すのを一時的にやめて運用だけ続けたりする方法がある

SBI証券のページには、企業型DCをiDeCoに移すタイミングについてのよくある質問や、住所や氏名の変更手続きのお知らせもあります。困ったときは、サポートデスクやよくある質問を頼りましょう。

会社員のEさんは、転職して企業型DCのある会社に入りました。そのとき、iDeCoの掛金をそのまま続けられるのか、迷いました。調べてみると、勤め先の制度によって上限や条件が変わることがわかり、手続きを確認してから安心して続けることができました。

手続きでいちばん大切なこと
変化があったら、「まず調べる」「公式の案内を見る」「わからなければ問い合わせる」の3つを順番に行いましょう。自己判断で放っておくと、掛金が止まったり、書類が届かなかったりすることがあります。

こうした変化は、掛金の金額や商品の配分を見直すチャンスでもあります。年に1回のタイミングで、いまの暮らしに合っているかをチェックしてみましょう。

受け取るときのルールとゴールの考え方

iDeCoの受け取りは、原則60歳以降にできます。ただし、加入していた期間が短いと、受け取れる年齢が後ろにずれる場合があります。たとえば、60歳の時点で加入期間が10年に満たないと、受け取り開始は60歳より遅くなります。早く始めておく価値は、こんなところにもあります。

受け取り方特徴税金の考え方
一時金まとまったお金を一度に受け取る退職所得控除が使える
年金毎年や毎月など、分けて受け取る公的年金等控除が使える
一時金と年金の併用一部をまとめて、残りを分けて受け取るどちらの控除も使える

どの方法が合っているかは、人によって違います。住宅ローンの返済が残っている人は一時金、毎月の生活費を補いたい人は年金、といったように、受け取るときの暮らしを思い浮かべて決めるとよいでしょう。

老後のお金の使い道は、人それぞれです。旅行、趣味、孫へのプレゼント、医療や介護の備えなど、思い浮かべるだけでワクワクするものもあります。iDeCoは、そうした選択肢を広げてくれる準備金だと考えると、毎月の積み立てにも意味が見えてきます。

受け取りの時期が近づいたら、ほかの退職金や公的年金を受け取る時期もあわせて考えると、税金の面で有利に進められることがあります。早めに情報を集めておきましょう。

給付の請求の手続きなどは、SBI証券のページによると、SBIベネフィット・システムズへの問い合わせが案内されています。実際に受け取る年齢が近づいたら、最新の案内を確認して、準備を始めましょう。

この章のまとめです。iDeCoは、自動で続けて、年に1回だけ見直すのがコツです。状況が変わったら、公式の案内で手続きを確認しましょう。受け取りは原則60歳以降で、一時金、年金、併用から選べます。いよいよ最後のまとめです。あなたの一歩を、いっしょに確認しましょう。

まとめ:iDeCo SBI証券で、未来の自分に今日から仕送りを始めよう

コインの上で芽を出す緑の植物。iDeCoで少しずつ育つ将来のお金のイメージ

画像出典:Unsplash(unsplash.com)

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。最後に、大事なことをもう一度だけ確認させてください。iDeCoは、自分で積み立てて育てる私的年金で、積立時、運用時、受取時の3つの場面で税金が軽くなります。SBI証券なら運営管理手数料は0円で、月5,000円から始められます。2026年12月には掛金の上限と加入できる年齢が広がり、iDeCoはますます使いやすくなります。

では、今日できる小さな一歩は何でしょうか。まずは、自分が加入できる対象かを確認すること。次に、毎月いくらなら無理なく続けられるかを、家計と相談して決めること。そして、SBI証券の公式ページで、最新の手数料と商品の一覧を見てみることです。この3つなら、今夜のうちにできます。完璧な準備より、小さな一歩を先に踏み出してみましょう。

もちろん、不安になる気持ちもわかります。iDeCoは60歳まで引き出せませんし、運用の成績によっては、元本を割ってしまう可能性もあります。だからこそ、生活に余裕のある金額で、少なめに始めてください。大切なのは、大きな金額ではなく、長く続けることです。

10年後のあなたは、きっと今日のあなたに「始めてくれてありがとう」と言ってくれるはずです。あなたは、どんな暮らしを60歳のあなたに届けたいですか。その姿を思い浮かべながら、今日の一歩を選んでみてください。

ご注意
この記事は一般的な情報の提供であり、特定の商品をすすめるものではありません。最新の制度や手数料は公式サイトで確認し、最終判断はご自身で行ってください。

参考:SBI証券iDeCoページ、松井証券・マネックス証券・りそな銀行・ゆうちょ銀行の制度改正案内、大和総研のレポート

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