新NISAが始まって3年目を迎える2026年。「オルカン(全世界株式)」は依然として最も人気の高い投資信託として、多くの投資家から支持されています。しかし、「本当にオルカン一択で大丈夫?」「どうやって始めればいいの?」という疑問や不安を抱える方も少なくありません。本記事では、オルカンの基礎知識から具体的な始め方、資産形成を成功させる5つのステップまでを、2026年最新情報をもとに徹底解説します。初心者でも迷わず実践できる内容です。
- オルカンが新NISA投資で選ばれ続ける3つの理由と実績データ
- 初心者が最短で投資をスタートできる5ステップの具体的手順
- 2026年時点での最新利回り予測と長期運用シミュレーション結果
- 「ほったらかし投資」を成功させるための心構えとNG行動
- 証券会社選びから積立設定まで、つまずきやすいポイントの解決策
目次
第1章:オルカン(全世界株式)が新NISA投資で選ばれる理由
画像引用元:マネックス証券
新NISAが始まって3年目を迎える2026年。投資信託ランキングで6年連続1位を維持し続けているのが「オルカン」です。正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」といい、投資初心者からベテラン投資家まで幅広く支持されています。
でも、なぜオルカンはこれほどまでに人気なのでしょうか?この章では、オルカンが選ばれる3つの理由を、データとともに詳しく解説していきます。
1-1. オルカンとは?基本の仕組みと投資対象
オルカンは「世界中の株式に1本で投資できる」という画期的な投資信託です。具体的には、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスという指数に連動するように運用されており、約3,000社もの企業に分散投資しています。
投資対象となる地域は以下の通りです:
| 地域 | 構成比率 | 主な国・特徴 |
|---|---|---|
| 北米(主に米国) | 約60% | Apple、Microsoft、Amazonなど世界的大企業 |
| 欧州・日本 | 約30% | トヨタ、ネスレ、LVMH(ルイヴィトン)など |
| 新興国 | 約10% | 中国、インド、ブラジルなど成長著しい国々 |
つまり、オルカンを1本買うだけで、世界経済全体の成長に乗ることができるのです。米国が好調なときは米国株の恩恵を受け、新興国が伸びればその成長も取り込めます。このバランスの良さが、初心者にとって最大の魅力となっています。
また、オルカンは「時価総額加重平均」という方式で運用されています。これは、企業の規模が大きいほど多く投資する仕組みで、世界経済の実態を忠実に反映します。例えば、AppleやMicrosoftのような巨大企業の株価が上がれば、その恩恵をしっかり受けられるのです。
1-2. 2026年最新データ:純資産9.4兆円超えの実績
オルカンの人気は数字にも表れています。2026年1月時点での純資産総額は約9.4兆円を突破し、日本国内の投資信託としては圧倒的な規模となっています。
- 基準価額:約33,800円(設定時10,000円から3.38倍に成長)
- 純資産総額:約9兆4,423億円
- 5年間リターン:+160.91%(5年間で資産が約2.6倍)
- 20年間平均利回り:約6.42%
- 信託報酬:年率0.05775%(業界最低水準)
これらの数字が意味するのは、多くの投資家が実際に資産を預け、長期的に成長してきた確かな実績があるということです。特に5年間で資産が2.6倍になったという事実は、「コツコツ積み立てれば報われる」という投資の基本原則を証明しています。
また、2024年の新NISA開始以降、つみたて投資枠での資金流入額は月間2,874億円超でランキング1位を継続中です。これは「みんなが選んでいる」という安心感にもつながり、初心者が最初の一歩を踏み出しやすい環境を作っています。
実際、金融庁のデータによると、新NISA開設者の約7割がオルカンまたは類似の全世界株式ファンドを選択しています。これは「専門家も初心者も選ぶ」という信頼の証であり、投資初心者にとって心強い事実です。
1-3. 信託報酬0.05775%の超低コストが生む長期メリット
投資信託を選ぶ際、多くの人が見落としがちなのが「信託報酬」というコストです。これは、投資信託を保有している間、ずっとかかり続ける手数料のこと。オルカンの信託報酬は年率0.05775%と、業界最低水準を誇ります。
「たった0.05%でしょ?」と思うかもしれませんが、長期投資では大きな差になります。例えば、100万円をオルカンで保有した場合、年間にかかるコストは約578円です。これが信託報酬1%の投資信託なら年間1万円。20年間保有すると、その差は約19万円にもなります。
Aさん(30歳)が毎月3万円をオルカンで20年間積み立てた場合:
- 元本:720万円
- 運用結果(年利6.42%想定):約1,458万円
- 信託報酬コスト:約8.4万円
- 手元に残る利益:約729万円
もし信託報酬が1%の投資信託だった場合、利益は約670万円に減少。その差59万円は、家族旅行や子どもの教育資金に使えるお金です。
さらに、オルカンは購入時手数料が0円(ノーロード)、売却時の信託財産留保額も0円です。つまり、買うときも売るときも余計なコストがかからず、純粋に運用成果だけを受け取れます。
このコストの低さこそが、オルカンが長期投資に最適とされる最大の理由の一つです。初心者でも、プロと同じ土俵で効率的に資産形成できる環境が整っているのです。投資信託の世界では「コストは確実なリターン」と言われます。つまり、コストを1%削減すれば、それは確実に年利1%の上昇と同じ効果があるということ。オルカンの超低コストは、あなたの資産形成を強力にサポートしてくれる武器なのです。
次の第2章では、このオルカンを最大限活用するための「新NISA制度」について、2026年最新情報をもとに詳しく解説していきます。
第2章:新NISA制度を最大活用するための基礎知識
画像引用元:ダイヤモンド・オンライン
オルカンの魅力を最大限引き出すには、新NISA制度を正しく理解することが不可欠です。2024年にスタートした新NISAは、旧制度と比べて大幅にパワーアップし、「一生使える資産形成の武器」となりました。
この章では、新NISA制度の全体像から、2つの投資枠の使い分け、そして2026年時点での最新変更点まで、初心者でもすぐ実践できるように分かりやすく解説します。
2-1. 新NISA制度の全体像:つみたて投資枠と成長投資枠
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの投資枠があり、これらを併用することができます。それぞれの特徴を理解して使い分けることで、より効率的な資産形成が可能になります。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 購入方法 | 積立のみ | 積立・一括どちらもOK |
| 対象商品 | 金融庁認定の投資信託のみ | 上場株式・投資信託など幅広い |
| 非課税保有限度額 | 合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) | |
| 非課税期間 | 無期限(一生非課税) | |
つみたて投資枠は、その名の通り「コツコツ積み立てる」ための枠です。オルカンのような長期・積立・分散投資に適した投資信託が対象となっており、初心者はまずここから始めるのがおすすめです。毎月1万円から始められ、最大で月10万円まで設定できます。
一方、成長投資枠は、個別株式や一括購入にも対応しており、より柔軟な投資が可能です。ただし初心者のうちは、つみたて投資枠だけで十分に資産形成できますので、慣れてから検討すればOKです。
重要なのは、両方の枠を同時に使えることです。例えば「つみたて投資枠で月3万円オルカンを積み立て、成長投資枠でボーナス時に一括投資」といった使い方もできます。
2-2. 生涯1,800万円の非課税枠をどう活用するか
新NISAの最大の魅力は、生涯で1,800万円分の投資から得られる利益がすべて非課税になることです。これがどれほど凄いことか、具体的な数字で見てみましょう。
ケース:1,800万円を年利5%で20年間運用した場合
- 運用結果:約4,775万円
- 利益:約2,975万円
- 通常の課税口座なら税金:約605万円(20.315%課税)
- 新NISAなら税金:0円!
- 差額=手元に残る金額:605万円
この605万円があれば、新車が買えます。子どもの大学4年間の学費にもなります。老後の旅行資金にもなります。新NISAは、そんな未来を実現する制度なのです。
では、この1,800万円の枠を、どのように埋めていけばいいのでしょうか?代表的なパターンを3つ紹介します。
①じっくり型(15年かけて埋める)
つみたて投資枠の年間120万円を使い切る方法。月10万円の積立で、15年で1,800万円に到達。無理のないペースで続けられます。
②バランス型(7.5年で埋める)
つみたて投資枠120万円+成長投資枠120万円=年間240万円のペース。月20万円の投資で、約7.5年で完了。余裕がある人向け。
③最速型(5年で埋める)
両枠フル活用で年間360万円投資。月30万円の投資で、最速5年で1,800万円に到達。高収入の方や退職金を活用する方向け。
どのパターンが正解ということはありません。大切なのは、自分の収入と生活に合ったペースで続けることです。無理をして生活が苦しくなっては本末転倒ですから、まずは月1万円からスタートして、慣れてきたら少しずつ増やしていくのがおすすめです。
2-3. 旧NISAとの違いと2026年の最新制度変更点
「以前からNISAはあったよね?何が変わったの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。実は、2024年からスタートした新NISAは、旧制度と比べて圧倒的に使いやすく、パワフルになりました。
| 項目 | 旧NISA(2023年まで) | 新NISA(2024年〜) |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | つみたて40万円 一般120万円 |
つみたて120万円 成長240万円 |
| 非課税期間 | つみたて20年 一般5年 |
無期限 |
| 非課税限度額 | つみたて800万円 一般600万円 |
1,800万円 |
| 併用 | 不可 | 可能 |
特に大きな変更点は以下の3つです:
①年間投資枠が3倍に拡大
旧つみたてNISAは年間40万円でしたが、新NISAのつみたて投資枠は年間120万円。本気で資産形成したい人にとって、この拡大は大きなメリットです。
②非課税期間が無期限に
旧制度では「20年間」「5年間」という期限がありましたが、新NISAでは一生涯非課税。つまり、一度買ったら、死ぬまで税金ゼロで保有し続けられます。これにより、真の長期投資が可能になりました。
③売却後の枠が復活する
新NISAでは、売却した分の非課税枠が翌年以降に復活します。例えば、1,800万円まで投資した後に500万円分を売却すれば、翌年以降に再び500万円分を投資できるのです。この柔軟性は旧制度にはありませんでした。
2026年時点での注意点として、制度開始から3年目を迎え、「3年目の崖」と呼ばれる現象が一部で指摘されています。これは、最初の勢いで多額を投資した人が、市場の変動に動揺してしまうケースです。しかし、オルカンのような全世界分散投資なら、短期的な変動に一喜一憂せず、長期的な視点で保有し続けることが成功の鍵となります。
新NISA制度の基礎を理解したところで、次の第3章では、実際に証券会社を選んで口座を開設する具体的な手順を、ステップバイステップで解説していきます。
第3章:【ステップ1〜2】証券会社選びと口座開設の実践手順
画像引用元:SBI証券
オルカンと新NISA制度について理解できたら、いよいよ実践です。この章では、証券会社の選び方から口座開設の具体的な手順まで、初心者がつまずきやすいポイントを含めて詳しく解説します。
「難しそう…」と感じるかもしれませんが、実はスマホ1台で10分程度で申し込み完了できます。この章を読みながら、一緒に進めていきましょう。
3-1. SBI証券・楽天証券・マネックス証券の比較ポイント
証券会社選びは、資産形成の第一歩として非常に重要です。2026年現在、SBI証券、楽天証券、マネックス証券の3社が、新NISA口座開設数のトップ3を占めています。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 項目 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
|---|---|---|---|
| 最低積立金額 | 100円〜 | 100円〜 | 100円〜 |
| 積立頻度 | 毎日・毎週・毎月 | 毎日・毎月 | 毎日・毎月 |
| ポイント還元 | Tポイント・Pontaポイント・Vポイントなど | 楽天ポイント | マネックスポイント |
| クレカ積立 | 三井住友カード 最大5%還元 |
楽天カード 最大1%還元 |
マネックスカード 最大1.1%還元 |
| オルカン取扱 | ◎ | ◎ | ◎ |
| アプリの使いやすさ | ◎ | ◎ | ○ |
選び方のポイント:
- Tポイントやd払いを使っている人 → SBI証券
複数のポイントに対応しており、普段使いのポイントで投資できます。三井住友カードのクレカ積立なら最大5%還元も魅力。 - 楽天経済圏を活用している人 → 楽天証券
楽天カード・楽天銀行との連携でポイントがザクザク貯まります。楽天市場のSPU(スーパーポイントアッププログラム)でポイント倍率もアップ。 - 投資情報やツールを重視する人 → マネックス証券
投資初心者向けの情報コンテンツが充実。銘柄分析ツールも使いやすく、勉強しながら投資できます。
正直なところ、どの証券会社を選んでもオルカン投資には十分です。むしろ、「どこが一番か」を悩みすぎて始められないのが一番もったいない。普段使っているポイントや、使いやすそうなアプリで決めてしまってOKです。
3-2. NISA口座開設の具体的な流れと必要書類
証券会社が決まったら、さっそく口座開設に進みましょう。2026年現在、スマホ1台あれば最短10分で申し込み完了できます。以下、SBI証券を例に具体的な手順を解説します(他の証券会社もほぼ同じ流れです)。
ステップ1:公式サイトから申し込み開始
証券会社の公式サイトにアクセスし、「NISA口座開設」または「口座開設(無料)」ボタンをタップ。メールアドレスを登録すると、認証メールが届きます。
ステップ2:本人情報を入力
氏名、住所、生年月日、電話番号などの基本情報を入力。この際、マイナンバーカードに記載されている情報と完全一致させることが重要です。
ステップ3:本人確認書類の提出
スマホのカメラで本人確認書類を撮影してアップロード。以下のいずれかが必要です:
- マイナンバーカード(これだけでOK!)
- 運転免許証+マイナンバー通知カード
- パスポート+マイナンバー通知カード
ステップ4:NISA口座の選択
「つみたて投資枠」を希望する場合はそれを選択。成長投資枠も使いたい場合は両方選択できます。ここで迷ったら、「つみたて投資枠のみ」でスタートして、後から変更することも可能です。
ステップ5:審査待ち〜取引開始
申し込み完了後、税務署での審査が行われます(通常1〜2週間)。ただし、「仮開設制度」を採用している証券会社なら、審査完了前でも取引を開始できます!審査完了後、正式にNISA口座が開設され、メールで通知が届きます。
よくあるつまずきポイントと解決策:
❌ 住所が一致しない
マイナンバーカードや免許証の住所が古いままだと審査に時間がかかります。事前に役所で住所変更を済ませておきましょう。
❌ 写真がぼやけている
本人確認書類の撮影時は、明るい場所で、文字がくっきり読めるように撮影してください。反射や影にも注意。
❌ 他の金融機関でNISA口座を持っている
NISA口座は1人1口座のみ。他で既に開設している場合は、「金融機関変更手続き」が必要です。変更には1〜2ヶ月かかるので、早めに手続きしましょう。
3-3. 仮開設制度を活用して最短で取引を始める方法
「税務署の審査に1〜2週間かかる」と聞くと、「その間は何もできないの?」と不安になるかもしれません。でも安心してください。SBI証券や楽天証券などの主要ネット証券では「仮開設制度」があり、審査完了を待たずに投資をスタートできます。
仮開設制度とは?
証券会社が独自に行う本人確認が完了した段階で、税務署の正式な審査前でもNISA口座での取引を開始できる制度です。つまり、申し込みから最短翌営業日で投資スタートできるのです。
- 時間を無駄にしない:審査待ちの1〜2週間も市場は動いています。早く始めれば、その分だけ複利効果が働きます。
- 初心者の熱意が冷めない:「よし、やるぞ!」という気持ちが強いうちに始められるので、挫折しにくい。
- 少額から試せる:仮開設でも本番と同じように取引できるので、少額でまず試して慣れることができます。
仮開設で取引を始める際の注意点:
①仮開設期間中に購入した商品は本開設後もそのまま保有
審査が完了して正式にNISA口座が開設されても、仮開設期間中に買った投資信託はそのまま非課税枠として継続します。心配無用です。
②万が一、審査に通らなかった場合
他の金融機関で既にNISA口座を持っているなどの理由で審査に通らなかった場合、仮開設期間中の取引は課税口座(特定口座)での取引に切り替わります。その場合は証券会社から連絡が来るので、指示に従いましょう。ただし、正しく手続きすれば審査落ちすることはほとんどありません。
③積立設定も仮開設中にOK
「毎月3万円、オルカンを積立購入」という設定も、仮開設中に完了できます。つまり、申し込みから3日後には自動積立がスタートしていることも可能なのです。
実際、2026年現在、新NISA口座開設者の約8割が仮開設制度を利用しています。「思い立ったが吉日」ということわざがありますが、投資においてもまさにその通り。早く始めれば、それだけ早く資産形成の恩恵を受けられます。
口座開設が完了したら、次はいよいよオルカンを選んで積立設定をします。第4章では、検索方法から積立金額の決め方まで、さらに具体的な手順を解説していきます。
第4章 オルカン投資を成功に導く実践テクニック
出典: 株式会社アルビノ
オルカンの購入設定が完了したら、次は長期的に資産を増やすための実践テクニックを学びましょう。投資の世界では「始めること」と同じくらい「続けること」が大切です。この章では、毎月の積立金額の決め方、資産状況の確認方法、そして相場の変動に動じない心構えまで、実際に投資を続けるうえで必要なノウハウを丁寧に解説します。特に投資初心者の方にとって、どのように資産が増えていくのか、どんな場面で不安を感じやすいのかを知っておくことは、長期投資を成功させる大きな武器になります。
4-1. 積立金額の決め方と家計とのバランス
新NISAでオルカンへの投資を始める際、最初に悩むのが「毎月いくら積み立てればいいのか」という問題です。結論から言えば、積立金額は「無理なく続けられる範囲」で設定することが最も重要です。なぜなら、投資は一時的に大きな金額を投入するよりも、少額でも長期間継続することで複利効果が最大化されるからです。
一般的な目安として、多くの金融機関では月1万円からのスタートを推奨しています。金融庁の調査によれば、新NISA利用者の平均積立金額は月2万〜3万円程度ですが、これはあくまで平均値です。20代で独身の方なら月5,000円からでも十分ですし、40代で家族がいる方なら月5万円以上積み立てる場合もあります。大切なのは、自分の生活費や貯蓄、将来の支出計画とのバランスです。
💡 積立金額設定のポイント
- 月収の10〜20%を目安に設定する
- 生活防衛資金(生活費の3〜6カ月分)を確保してから始める
- ボーナス月には増額設定を活用する
- 年1回は家計状況を見直して金額を調整する
実際の運用例を見てみましょう。例えば、30歳の会社員Aさん(手取り月収25万円)が月3万円を積み立てた場合、年間で36万円の投資となります。新NISAのつみたて投資枠は年間120万円まで利用可能なので、まだ余裕があります。一方、35歳の共働き夫婦Bさんは、世帯収入が安定しているため、つみたて投資枠の月10万円(年間120万円)をフル活用し、さらに成長投資枠でボーナス時に一括購入も検討しています。このように、自分のライフステージや収入状況に応じて柔軟に設定することが大切です。
また、積立金額は途中で変更できます。北陸銀行の解説によれば、家計状況の変化や収入の増減に応じて、いつでも積立金額を増減できるのが新NISAの大きなメリットです。結婚、出産、転職などのライフイベントがあったときは、無理せず金額を見直しましょう。投資は「続けること」が何よりも大切なので、一時的に減額しても問題ありません。
4-2. 運用状況の確認とリバランスの考え方
オルカンへの積立投資を始めたら、定期的に運用状況を確認することが重要です。しかし、ここで注意したいのは「頻繁にチェックしすぎない」こと。毎日基準価額を見て一喜一憂すると、短期的な値動きに振り回されて、本来の長期投資の目的を見失ってしまいます。
理想的なチェック頻度は、月に1回、または四半期に1回程度です。証券会社のマイページにログインして、以下の3点を確認しましょう。
| 確認項目 | 見るべきポイント | 目安の判断基準 |
|---|---|---|
| 評価額 | 現在の資産総額 | 積立総額と比較して増減を確認 |
| 評価損益 | プラスかマイナスか | 長期目線で見ればプラスが目標 |
| トータルリターン | 年率換算の利回り | オルカンの過去平均6〜7%と比較 |
オルカンは全世界株式に分散投資する商品なので、基本的にはリバランス(資産配分の調整)は不要です。投資信託の運用会社が自動的に国・地域ごとの配分を最適化してくれるため、投資家が手を加える必要はありません。これは、個別株や複数のETFを組み合わせた運用と比べて、オルカンの大きなメリットです。
ただし、将来的に「オルカン以外にも投資したい」と考えるようになった場合は、ポートフォリオ全体のバランスを見直す必要が出てきます。例えば、オルカン70%、日本株ETF 20%、債券ファンド10%のように複数の商品を保有する場合、年に1回程度は各資産の割合をチェックし、大きく偏りが出ていれば調整を検討しましょう。
💬 投資家の声
「最初は毎日基準価額をチェックしていましたが、値動きに一喜一憂して疲れてしまいました。今は月1回だけ確認するようにして、気持ちが楽になりました。長期投資は『ほったらかし』が一番ですね。」(30代・会社員)
4-3. 暴落時の心構えと継続のコツ
投資を続けていると、必ず「暴落」や「調整局面」に遭遇します。2020年のコロナショック、2022年のインフレ懸念による株価下落など、過去には短期間で10〜30%も株価が下がる場面がありました。このとき、多くの初心者投資家が不安になり、「売却してしまおうか」と考えてしまいます。しかし、暴落時こそ冷静さを保ち、積立を継続することが成功の鍵です。
なぜ暴落時に売却してはいけないのでしょうか?理由は簡単です。暴落後、市場は必ず回復してきた歴史があるからです。楽天証券のデータによれば、MSCI ACWIなどの全世界株式指数は、過去のあらゆる暴落から回復し、長期的には右肩上がりで成長してきました。もし暴落時に売却してしまうと、その後の回復局面での利益を逃してしまうことになります。
むしろ、暴落時は「安く買える絶好のチャンス」と考えましょう。積立投資では、価格が下がったときに多くの口数を買えるため、平均購入単価が下がります。これを「ドルコスト平均法」と呼び、長期投資の強力な味方です。実際、オルカンの基準価額が33,800円から30,000円に下がった場合、同じ3万円の積立で買える口数が増えるため、回復後のリターンが大きくなります。
🔥 暴落時の対処法
- ニュースを見すぎない(不安を煽る情報が多いため)
- 過去の暴落と回復の歴史を確認する
- 積立設定を解除せず、自動で続ける
- 余裕があればスポット購入も検討する
また、暴落時に冷静でいられるためには、「生活防衛資金」を確保しておくことが重要です。投資に回すお金は、少なくとも今後5〜10年は使う予定のない余裕資金であるべきです。生活費や近い将来の大きな出費(車の購入、子どもの教育費など)は、投資ではなく預貯金で確保しておきましょう。こうすることで、暴落時に「生活が苦しいから売らなければ」という状況に陥らずに済みます。
最後に、投資を継続するためのメンタル面のコツをお伝えします。それは、「投資の目的を明確にすること」です。「老後資金として2,000万円を貯めたい」「子どもの大学資金を準備したい」など、具体的なゴールがあれば、短期的な値動きに惑わされにくくなります。また、同じ目標を持つ投資仲間と情報交換したり、投資関連のコミュニティに参加したりすることも、モチベーション維持に効果的です。
投資は「マラソン」であり、「短距離走」ではありません。焦らず、慌てず、自分のペースで続けていきましょう。オルカンという優良な商品を選び、長期・積立・分散の原則を守れば、時間があなたの味方になってくれます。
第5章 よくある失敗例とリスク管理の基本
出典: SBI証券
オルカンと新NISAを活用した資産形成は、正しい知識と方法で取り組めば誰でも成功できる投資手法です。しかし、残念ながら多くの初心者が陥りやすい「失敗パターン」も存在します。この章では、実際によくある失敗例を紹介し、それを避けるための具体的な対策を解説します。また、投資につきもののリスクを正しく理解し、適切に管理する方法もお伝えします。失敗を未然に防ぐことで、あなたの資産形成をより確実なものにしていきましょう。
5-1. 初心者が陥りやすい失敗パターン
投資初心者が最も陥りやすい失敗は、「短期的な値動きに一喜一憂して売買を繰り返してしまうこと」です。これを「狼狽売り」と呼びます。例えば、オルカンの基準価額が33,800円から32,000円に下がったとき、「このまま下がり続けるのではないか」と不安になり、慌てて売却してしまうケースです。しかし、売却後に価格が回復し、34,000円、35,000円と上昇していくのを見て後悔する……こうした失敗は非常に多いのです。
もう一つの典型的な失敗は、「生活費や近い将来使う予定のお金を投資に回してしまうこと」です。投資は元本保証ではないため、短期間で資金が必要になったときに、評価額が下がっていると損失を確定せざるを得ません。例えば、1年後に車を買う予定の資金200万円をオルカンに投資し、購入時期に相場が暴落していた場合、損を抱えたまま売却するしかなくなります。投資は「5〜10年以上使わないお金」で行うのが鉄則です。
⚠️ よくある失敗例
- 短期的な値下がりで慌てて売却してしまう(狼狽売り)
- 生活費や近い将来使うお金を投資に回してしまう
- SNSやニュースの情報に振り回されて投資方針を変える
- 「もっと儲かる商品がある」と考えて次々に商品を乗り換える
- 積立を途中でやめてしまう
また、最近増えているのが「SNSやYouTubeの情報に振り回される」失敗です。インフルエンサーが「今はオルカンよりもこの銘柄が儲かる!」と発信していると、つい心が揺らいでしまいます。しかし、短期的な値動きを予測することは専門家でも困難です。ダイヤモンド・オンラインの記事でも指摘されているように、長期投資の基本は「優良な商品を選んで、愚直に積み立て続けること」です。流行や短期的なトレンドに飛びつくのではなく、自分の投資方針を守りましょう。
さらに、「一度に大きな金額を投資してしまう」失敗もあります。新NISAが始まって、「早く1,800万円の非課税枠を埋めなければ」と焦り、まとまった資金を一括で投資してしまうケースです。一括投資は、相場が上昇し続ければ有利ですが、投資直後に暴落が来ると大きな含み損を抱えることになります。特に投資経験が浅い方は、毎月コツコツと積み立てる「ドルコスト平均法」で始めることをおすすめします。
5-2. 為替リスクと市場変動への備え
オルカンは全世界の株式に投資するため、その資産の約6割は米国株、残りは欧州・日本・新興国などで構成されています。つまり、為替の影響を受けるという点を理解しておく必要があります。例えば、円安(1ドル=150円など)のときは、ドル建て資産の評価額が円換算で高くなるため、オルカンの基準価額も上がりやすくなります。逆に、円高になれば基準価額は下がる傾向にあります。
株式会社アルビノの解説によれば、2024年に円安が進んだ際、オルカンの基準価額は大きく上昇しました。しかし、これは「株価が上がった」だけでなく、「為替が円安に動いた」影響も含まれています。そのため、将来的に円高に戻れば、基準価額が下がる可能性もあることを覚えておきましょう。
| リスクの種類 | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| 為替リスク | 円高で評価額が下がる可能性 | 長期保有で為替変動を平準化 |
| 株価変動リスク | 世界経済の影響で株価が下落 | 積立投資で購入タイミングを分散 |
| 流動性リスク | 売却したいときに売れない | オルカンは流動性が高いため心配不要 |
ただし、為替リスクは「悪いこと」ばかりではありません。円安局面では資産が増えるメリットもありますし、長期的には為替変動は相殺されていく傾向があります。最も重要なのは、短期的な為替変動に一喜一憂せず、長期の視点で投資を続けることです。
また、市場全体の変動リスクもあります。リーマンショックやコロナショックのような大規模な経済危機が起きると、全世界の株式市場が同時に下落することがあります。しかし、オルカンは世界中の企業に分散投資しているため、特定の国や業種の不振が全体に与える影響は限定的です。過去のデータを見ても、暴落後は必ず回復し、長期的には右肩上がりで成長してきました。
💡 リスク管理のコツ
「リスクはゼロにできないが、コントロールできる」という考え方が大切です。長期・積立・分散の3原則を守り、生活防衛資金を確保し、自分の投資目的を明確にすることで、リスクと上手に付き合いながら資産を増やしていけます。
5-3. 長期投資を成功させるための心得
ここまで、オルカンと新NISAを活用した資産形成の具体的な方法を解説してきました。最後に、長期投資を成功させるための「心得」をお伝えします。これらは技術的なテクニックではなく、投資を続けるうえでの「心の持ち方」です。
まず第一に、「投資は人生を豊かにするための手段であり、目的ではない」ということを忘れないでください。投資で資産を増やすことは大切ですが、それ以上に大切なのは、家族との時間、健康、やりがいのある仕事など、お金では買えない幸せです。投資に夢中になりすぎて、日々の生活を犠牲にしてしまっては本末転倒です。
第二に、「完璧を求めすぎない」こと。投資の世界に「絶対」はありません。最適なタイミングで買い、最適なタイミングで売ることは、プロでも不可能です。「もっといい商品があったかもしれない」「もっと安く買えたかもしれない」と後悔するのではなく、「今できる最善の選択をした」と前向きに考えましょう。オルカン一択というシンプルな戦略は、完璧ではないかもしれませんが、多くの人にとって十分に優れた選択肢です。
第三に、「投資仲間を作る」ことをおすすめします。一人で黙々と投資を続けるのは、孤独でモチベーションが続きにくいものです。家族や友人と投資の話をしたり、オンラインのコミュニティに参加したりすることで、情報交換や励まし合いができます。ただし、他人の運用成績と比較して焦る必要はありません。投資は「他人との競争」ではなく、「自分の目標達成」のためのものです。
最後に、定期的に「投資の目的」を見直しましょう。結婚、出産、転職、親の介護など、ライフステージが変わると、投資の目的や必要な金額も変わってきます。年に1回は、自分の人生設計と投資計画を照らし合わせ、必要に応じて調整を加えることが大切です。三井住友銀行のガイドでも、定期的な見直しの重要性が強調されています。
🌟 長期投資成功の3つの心得
- 投資は手段であり目的ではない。人生を豊かにするために活用する
- 完璧を求めず、今できる最善の選択を続ける
- 定期的に目的を見直し、ライフステージに合わせて調整する
投資は「未来の自分への贈り物」です。今日、明日に結果が出るものではありませんが、10年後、20年後のあなたは、今日から投資を始めたことに必ず感謝するでしょう。オルカンと新NISAという強力なツールを手に、焦らず、慌てず、自分のペースで資産形成の旅を続けてください。
まとめ:オルカン×新NISAで未来を変える第一歩を踏み出そう
出典: 創業手帳
ここまで、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)と新NISAを活用した資産形成の方法を、5つのステップに分けて詳しく解説してきました。改めて振り返ってみましょう。第1章では、オルカンが初心者に最適な理由として、全世界約3,000銘柄への分散投資、信託報酬0.05775%という業界最低水準のコスト、そして純資産総額9.4兆円超という圧倒的な実績を確認しました。第2章では、新NISAの制度を理解し、生涯非課税枠1,800万円、つみたて投資枠と成長投資枠の併用、無期限の非課税期間というメリットを学びました。
第3章では、証券会社の選び方から口座開設、実際の積立設定まで、具体的な手順を一つひとつ丁寧に説明しました。SBI証券や楽天証券といったネット証券なら、スマホだけで最短翌日から投資を始められます。第4章では、積立金額の決め方、運用状況の確認方法、そして暴落時の心構えなど、長期投資を成功させるための実践テクニックをお伝えしました。「無理なく続けられる範囲で積み立て、短期的な値動きに一喜一憂しない」ことが何よりも大切です。
第5章では、初心者が陥りやすい失敗パターンと、為替リスクや市場変動への備え方を解説しました。狼狽売りをせず、生活防衛資金を確保し、長期・積立・分散の3原則を守ることで、リスクをコントロールしながら資産を増やしていけます。そして最も重要なのは、「投資は人生を豊かにするための手段」であり、完璧を求めすぎず、自分のペースで続けることです。
オルカン一択というシンプルな戦略は、投資初心者にとって「迷わない」「失敗しにくい」「続けやすい」という3つの大きなメリットがあります。複雑なポートフォリオを組む必要も、個別銘柄を選ぶ必要もありません。ただ毎月コツコツと積み立てを続けるだけで、世界経済の成長という大きな波に乗ることができます。10年後、20年後、あなたの資産は確実に成長しているでしょう。
もし今、「投資を始めようかどうか迷っている」「何から手をつければいいかわからない」という状態なら、まずは証券口座の開設から始めてみてください。口座開設には一切お金はかかりませんし、開設したからといってすぐに投資を始める必要もありません。まずは環境を整え、少額からスタートして、徐々に投資に慣れていけば大丈夫です。
最後に、この記事を読んでくださったあなたに伝えたいことがあります。それは、「行動を起こした人だけが未来を変えられる」ということです。どんなに素晴らしい知識を持っていても、実際に行動しなければ何も変わりません。今日この瞬間から、オルカンと新NISAを使った資産形成の第一歩を踏み出しましょう。あなたの未来は、今日のあなたの選択で決まります。
📌 今日からできるアクションプラン
- 証券会社(SBI証券 or 楽天証券)の口座開設ページにアクセスする
- 本人確認書類とマイナンバーを用意して、eKYCで口座開設を申し込む
- 口座開設完了後、新NISA口座を開設する
- オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)を検索し、積立設定をする
- 月1万円からスタートし、慣れてきたら金額を増やす
オルカン×新NISAという最強の組み合わせで、あなたの資産形成の旅が実り多きものになることを心から願っています。焦らず、慌てず、コツコツと。未来のあなたは、今日の決断に必ず感謝するはずです。さあ、一緒に未来を変える第一歩を踏み出しましょう!

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