SBI証券とPayPayポイントの連携サービスが2023年12月より開始され、現金を使わずにポイント投資ができる時代が到来しました。しかし、2025年2月からのPayPay経済圏の変更により、期間限定ポイントの導入など、利用者が知っておくべき重要な変更点があります。本記事では、最新の還元率情報から効率的な貯め方、実際の投資手順まで、SBI証券でPayPayポイントを最大限活用する方法を徹底解説します。
この記事でわかること
- 2025年最新のPayPay経済圏変更が投資に与える具体的な影響
- SBI証券でのポイント還元率を最大化する実践テクニック
- 期間限定ポイント導入後の賢いポイント運用戦略
- 他社ポイントサービスとの比較による最適な選択基準
- 初心者でも失敗しないポイント投資の始め方と注意点
目次
- 第1章:SBI証券でPayPayポイントが使える範囲と2025年の変更点
- 第2章:SBI証券でPayPayポイントを効率的に貯める方法
- 第3章:PayPayポイントを使った賢い投資戦略
- 第4章:SBI証券の他ポイントサービスとの比較検討
- 第5章:PayPayポイント投資の注意点と失敗回避法
- まとめ:SBI証券のPayPayポイント投資を賢く活用するために
第1章:SBI証券でPayPayポイントが使える範囲と2025年の変更点
引用元:SBIホールディングス
SBI証券でPayPayポイント投資できる商品と制限事項
SBI証券でPayPayポイントを使った投資を始めたいと考えている方にとって、まず知っておきたいのは「どの商品に投資できるのか」という点です。2023年12月18日からサービスが開始されたSBI証券とPayPayの連携サービスですが、すべての金融商品でポイントが使えるわけではありません。投資を始める前に、利用できる商品の範囲をしっかりと把握しておくことで、計画的なポイント投資が可能になります。
結論から申し上げると、PayPayポイントはSBI証券では投資信託の購入にのみ利用可能です。国内株式や外国株式、IPO(新規公開株式)への投資には現在のところ対応していません。この制限は、PayPayポイントの性質と証券会社のシステム上の理由によるものです。
| 投資商品 | PayPayポイント利用 | 備考 |
|---|---|---|
| 投資信託 | ○ | 100円から購入可能、NISA口座も対応 |
| 国内株式 | × | 現金決済のみ |
| 外国株式・ETF | × | 外貨決済のため対象外 |
| IPO(新規公開株) | × | 抽選システムの関係で現金のみ |
投資信託での利用においても、いくつかの注意点があります。まず、1ポイント=1円として利用できますが、購入時に端数が発生した場合は現金での決済が必要となります。例えば、1,050円の投資信託を1,000ポイントで購入する場合、残りの50円は現金で支払う必要があります。
2025年2月開始の期間限定ポイント制度の影響
2025年2月1日から、PayPay経済圏において大きな変更が実施されました。これまでYahoo!ショッピングなどで獲得できていたPayPayポイントが「PayPayポイント(期間限定)」に変更され、投資での利用に大きな影響を与えています。この変更を理解せずにポイント投資を始めると、思わぬトラブルに遭遇する可能性があります。
最も重要なポイントは、期間限定ポイントは投資に使用できないということです。Yahoo!ショッピングでの買い物や各種キャンペーンで獲得したポイントは、有効期限が設定されており(最短30日、最長180日)、かつ使用場所も限定されています。SBI証券での投資に使用できるのは、通常のPayPayポイントのみとなります。
💡 ポイント投資で使えるPayPayポイントの種類
✅ 通常のPayPayポイント:PayPayでの決済、サービス利用で獲得
❌ PayPayポイント(期間限定):Yahoo!ショッピング、キャンペーンで獲得
実際に私の知人で、Yahoo!ショッピングで貯めた5,000ポイントを使って投資信託を購入しようとしたところ、期間限定ポイントのため利用できずに困ってしまった事例があります。PayPayアプリでポイント残高を確認する際は、「通常」と「期間限定」の内訳をしっかりチェックしましょう。
PayPayポイント投資の事前設定と連携手順
SBI証券でPayPayポイント投資を始めるためには、事前の設定作業が必要不可欠です。「口座を開設すれば自動的にポイントが使える」と思い込んでいる方が多いのですが、実際には複数の連携手続きを完了させる必要があります。設定を怠ると、せっかく貯めたポイントを投資に活用できません。
まず最初に行うのは、SBI証券のポイントサービスへの申し込みとPayPayアカウントとの連携です。SBI証券にログイン後、「お客さま情報設定・変更」から「ポイント・外部ID連携・その他」を選択し、PayPayポイントを選んで規約に同意します。その後、PayPayアカウントでのログイン認証を行い、連携を完了させます。
連携作業で注意すべき点は、PayPayアカウントの本人確認が完了している必要があることです。本人確認未完了のアカウントでは連携ができません。また、毎月10日の0時までに設定を完了させると、翌月中旬からポイント付与が開始されるスケジュールとなっています。
実際の投資時には、購入画面で「ポイントを使用する」にチェックを入れ、使用したいポイント数を入力します。全額ポイントでの購入も可能ですし、一部をポイント、残りを現金という組み合わせも選択できます。初回の設定さえ完了すれば、その後の利用はとてもスムーズです。
このようにSBI証券でのPayPayポイント投資は、投資信託に限定されており、2025年からの期間限定ポイント制度により利用できるポイントに制限があることを理解しておく必要があります。事前設定をしっかりと行い、通常ポイントを活用することで、現金を使わない投資デビューが可能になります。
第2章:SBI証券でPayPayポイントを効率的に貯める方法
引用元:THE GOLD ONLINE
投信マイレージでのPayPayポイント還元率とファンド選び
SBI証券でPayPayポイントを効率的に貯めるためには、「どの取引でポイントが貯まるのか」「還元率はどの程度なのか」を正確に理解することが重要です。多くの投資家が見落としがちなのが、投資信託の保有だけで自動的にポイントが貯まる「投信マイレージ」というサービスです。この仕組みを活用することで、投資をしながら継続的にPayPayポイントを獲得できます。
投信マイレージでは、投資信託の月間平均保有残高に応じて年率0.1%〜0.25%のPayPayポイントが付与されます。例えば、100万円の投資信託を保有している場合、年間で1,000円〜2,500円相当のポイントを獲得できる計算になります。これは銀行預金の金利と比較すると非常に魅力的な還元率です。
| ファンド分類 | 年率還元率 | 100万円保有時の年間ポイント |
|---|---|---|
| 通常銘柄 | 0.1%(残高1,000万円以上で0.2%) | 1,000ポイント |
| SBIプレミアムセレクト | 0.15%(残高1,000万円以上で0.25%) | 1,500ポイント |
| その他指定銘柄 | ファンドごとに設定 | 銘柄により異なる |
投信マイレージでポイントを最大化するコツは、SBIプレミアムセレクト銘柄を中心に選ぶことです。これらの銘柄は通常の銘柄より高い還元率が設定されており、同じ投資額でもより多くのポイントを獲得できます。代表的な銘柄には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」などがあります。
国内株式手数料マイレージの活用術
投資信託だけでなく、国内株式の取引でもPayPayポイントを貯めることができます。SBI証券では「国内株式手数料マイレージ」というサービスにより、月間の取引手数料合計額の1.1%相当のポイントが付与されます。ただし、2024年9月30日から国内株式の売買手数料が無料化されているため、現在は手数料が発生しない取引が中心となっています。
手数料無料化により、通常の現物取引ではポイント獲得の機会が限定的になりましたが、信用取引や特定の取引(日計り信用取引の強制決済、電話注文など)では引き続き手数料が発生するため、これらの取引を行う際にはポイントを獲得できます。また、毎月の付与上限は20ポイントとなっています。
⚠️ 手数料マイレージの注意点
・手数料無料化により、ポイント獲得機会は大幅に減少
・信用取引など一部の取引でのみポイント付与
・月間上限は20ポイントまで
・手数料発生を目的とした不要な取引は避けましょう
実際のところ、現在のSBI証券でPayPayポイントを効率的に貯めるためには、投信マイレージを中心とした戦略が最も現実的です。国内株式手数料マイレージは「おまけ」程度に考えておき、メインの収益源としては期待しない方が良いでしょう。
PayPay経済圏との連携で還元率を最大化する戦略
SBI証券でのポイント獲得だけでなく、PayPay経済圏全体を活用することで、投資に使用できる通常ポイントをより効率的に貯めることができます。2025年2月以降、Yahoo!ショッピングでのポイントは期間限定となったため、通常ポイントを獲得できる方法を重点的に活用する必要があります。
通常PayPayポイントを効率的に貯める最良の方法は、日常の決済でPayPayを使用することです。PayPayでの基本還元率は0.5%ですが、PayPayステップの条件を満たすことで最大1.5%まで還元率を向上させることができます。また、PayPayカードを併用することで、クレジットカード利用分として追加で1%のポイントを獲得できます。
例えば、月間10万円をPayPayカードで決済し、その金額をPayPay残高にチャージして各種支払いに使用すると、カード利用で1,000ポイント、PayPay決済で500ポイント〜1,500ポイント(還元率により変動)を獲得できます。これらのポイントは通常ポイントとして付与されるため、SBI証券での投資に活用可能です。
私の知人のケースでは、毎月の生活費8万円をすべてPayPay経済圏で決済することで、月平均1,200ポイント程度を獲得しています。この1,200ポイントを毎月投資信託の購入に充てることで、年間14,400円分の投資を現金を使わずに実現しています。10年間続ければ、元本だけで144,000円、運用益を含めると20万円近い資産を築くことも可能です。
ただし、ポイント獲得のために不必要な支出を増やしてしまっては本末転倒です。あくまで「普段の支出をPayPay経済圏にまとめる」という意識で、無理のない範囲での活用を心がけましょう。
このように、SBI証券でのPayPayポイント獲得は投信マイレージが中心となり、PayPay経済圏全体の活用により投資原資となる通常ポイントを効率的に貯めることが重要な戦略となります。手数料無料化の影響で株式取引でのポイント獲得は限定的になりましたが、投資信託を中心とした長期投資であれば、十分な量のポイントを継続的に獲得することができます。
第3章:PayPayポイントを使った賢い投資戦略
引用元:ITmedia
通常ポイントと期間限定ポイントの使い分け方法
PayPayポイントを投資に活用する際に最も重要なのは、「通常ポイント」と「期間限定ポイント」を正しく理解し、適切に使い分けることです。2025年2月1日以降のPayPay経済圏の変更により、多くの方が混乱している状況ですが、投資で使用できるのは通常ポイントのみという点を理解しておくことが、効率的なポイント運用の基本となります。
SBI証券での投資に使用できるのは通常のPayPayポイントのみで、期間限定ポイントは投資対象外です。Yahoo!ショッピングでの買い物やキャンペーンで獲得したポイントの多くが期間限定ポイントとなるため、投資を目的とする場合は通常ポイントの獲得に重点を置く必要があります。
| ポイント種類 | 獲得方法 | 投資での利用 |
|---|---|---|
| 通常PayPayポイント | PayPay決済、PayPayカード利用、各種サービス利用 | ○ |
| PayPayポイント(期間限定) | Yahoo!ショッピング、各種キャンペーン | × |
効率的なポイント管理の方法としては、PayPayアプリで定期的にポイント残高の内訳を確認し、通常ポイントの量を把握することが重要です。期間限定ポイントは有効期限があるため、日常の買い物や支払いで優先的に使用し、通常ポイントは投資用として温存する戦略が効果的です。
実際の運用例として、毎月の生活費をPayPay決済で行い、通常ポイントとして月500ポイントを獲得している場合、この500ポイントを毎月投資信託の購入に充てることで、年間6,000円分の投資を現金を使わずに実現できます。一方、Yahoo!ショッピングで獲得した期間限定ポイントは、日用品の購入や光熱費の支払いに使用することで、家計全体の最適化を図ることができます。
おすすめ投資信託とポイント投資のベストプラクティス
PayPayポイントを使った投資信託選びでは、「どの銘柄を選ぶか」が長期的な資産形成の成功を左右します。ポイント投資であっても、実際の現金投資と同様に、手数料の低さ、分散効果、運用実績を重視した銘柄選択が重要です。特に投資初心者の方には、シンプルで分かりやすい指数連動型のインデックスファンドがおすすめです。
SBI証券のPayPayポイント投資で特におすすめの銘柄は、信託報酬が低く、投信マイレージの還元率も高いSBIプレミアムセレクト対象ファンドです。代表的な銘柄として「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」があります。
💡 PayPayポイント投資におすすめファンド TOP3
1位:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・信託報酬:0.05775%・全世界分散投資・投信マイレージ0.15%
2位:SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
・信託報酬:0.0938%・米国株式S&P500連動・投信マイレージ0.15%
3位:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
・信託報酬:0.09889%・日本除く先進国株式・投信マイレージ0.15%
ポイント投資のベストプラクティスとして重要なのは、少額から始めて徐々に投資額を増やしていく「ドルコスト平均法」的なアプローチです。毎月一定のポイントを同じ銘柄に投資することで、価格の変動リスクを抑えながら長期的な資産形成を図ることができます。
例えば、30代会社員のAさんは、毎月のPayPay決済で獲得した通常ポイント800ポイントを「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資しています。3年間継続した結果、投資元本28,800ポイント(28,800円相当)が約35,000円まで成長し、さらに投信マイレージとして年間約50ポイントの追加獲得も実現しています。現金を一切使わずに、着実に資産を増やしている好例です。
NISA口座でのPayPayポイント投資活用法
2024年から始まった新NISA制度では、年間投資枠が大幅に拡大され(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)、PayPayポイントを使った投資も新NISA口座で実行できるようになりました。ポイント投資であっても新NISA口座を活用することで、運用益が非課税となり、長期的な資産形成においてより大きなメリットを享受できます。
SBI証券では、PayPayポイントを使った投資信託の購入を新NISA口座(つみたて投資枠・成長投資枠)で実行可能です。特に、つみたて投資枠では金融庁が選定した優良なインデックスファンドが対象となっており、PayPayポイント投資にも最適です。
新NISA口座でのPayPayポイント投資戦略として最も効果的なのは、毎月の通常ポイント獲得分をつみたて投資枠で自動積立設定することです。例えば、月1,000ポイント獲得している場合、年間12,000ポイント(12,000円相当)の投資を非課税で実行できます。20年間継続すれば、元本24万円が運用益と合わせて約40万円~50万円程度まで成長する可能性があります。
実際に新NISA口座でPayPayポイント投資を行っている40代主婦のBさんのケースでは、家族の生活費決済で毎月約1,500ポイントを獲得し、そのすべてを新NISA口座でのeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)購入に充てています。2年間で約36,000ポイント分を投資し、現在の評価額は約42,000円となっており、6,000円の運用益を非課税で享受しています。
新NISA口座でのポイント投資において注意すべき点は、投資枠の管理です。PayPayポイントでの投資額も年間投資枠(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)にカウントされるため、現金での投資と合わせた年間投資計画を立てることが重要です。特に高額なポイント獲得がある場合は、投資枠の効率的な活用を考慮した戦略が必要となります。
このように、PayPayポイントを使った投資戦略では、通常ポイントと期間限定ポイントの適切な使い分け、優良ファンドの選択、そして新NISA制度の活用が重要な要素となります。現金を使わない投資であっても、長期的な視点で資産形成に取り組むことで、着実な成果を得ることができます。特に投資初心者にとっては、リスクを抑えながら投資の経験を積める貴重な機会として、PayPayポイント投資を積極的に活用することをおすすめします。
第4章:SBI証券の他ポイントサービスとの違いを比較
出典:ダイヤモンド・オンライン
PayPayポイントとVポイントの比較分析
SBI証券で利用できるポイントサービスは複数ありますが、最も人気なのがPayPayポイントとVポイントの比較です。それぞれの特徴を理解することで、最適な選択ができるようになります。
まず重要なのは、PayPayポイントは投資信託のみ対応している点です。一方、VポイントはSBI証券で最も幅広い投資商品に対応しており、投資信託だけでなく国内株式や米国株式の購入にも利用できます。このため投資の幅を広げたい方にはVポイントの方が有利と言えるでしょう。
| 項目 | PayPayポイント | Vポイント |
|---|---|---|
| 投資信託購入 | ○ | ○ |
| 国内株式購入 | × | ○ |
| 米国株式購入 | × | ○ |
| 最低投資金額 | 100円から | 100円から |
| ポイント付与率 | 投信0.1-0.25%/年 | 投信0.1-0.25%/年、株式1.1% |
さらに重要なポイントとして、クレジットカード積立との連携があります。VポイントはSBI証券の三井住友カードによるクレジットカード積立で最大5.0%の還元率を実現できますが、PayPayカードはSBI証券のクレジットカード積立に対応していません。このため積立投資を重視する方には、Vポイントシステムの方が総合的にお得になる可能性が高いです。
dポイント・Pontaポイントとの特徴比較
SBI証券では、PayPayポイント以外にもdポイントやPontaポイントが選択できます。これらのポイントサービスにはそれぞれ独自の特徴があり、ユーザーの生活スタイルに合わせて選択することが重要です。
投資家Aさんの声:
「最初はPayPayをよく使うからPayPayポイントにしていましたが、株式投資も始めたくなってVポイントに変更しました。結果的に投資の幅が広がって満足しています!」
dポイントの場合、NTTドコモユーザーなら携帯料金の支払いでもポイントが貯まり、投資以外での活用機会が豊富です。一方、Pontaポイントはローソンでの利用機会が多く、日常的な買い物でポイントを貯めやすいという特徴があります。
ただし、これらのポイントサービスも投資対象商品はPayPayポイントと同様に投資信託のみとなっています。そのため、株式投資も含めた総合的な資産運用を考えている場合は、やはりVポイントが最も適していると言えるでしょう。
新NISA制度での各ポイント活用戦略
2024年からスタートした新NISA制度では、非課税枠が大幅に拡大されました。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円となり、ポイント投資の重要性がさらに高まっています。
💡 2025年のポイント戦略のコツ
新NISA制度を活用する際は、ポイントで購入した投資信託も非課税枠内で運用されます。そのため、貯まったポイントを効率的に投資に回すことで、非課税のメリットを最大限に活用できます。
PayPayポイントでも新NISA口座での投資信託購入は可能ですが、前述のとおり成長投資枠で利用できる個別株式の購入には対応していません。新NISAを最大限活用したい場合は、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で利用できるVポイントが有利です。
また、新NISAではクレジットカード積立も非課税枠内で利用できるため、VポイントとSBI証券提携の三井住友カードを組み合わせることで、積立投資でポイントを貯めながら、そのポイントでさらに投資するという好循環を作ることができます。
ただし、PayPayポイントにも独自のメリットがあります。PayPayの利用頻度が高い方や、投資信託のみで十分という方にとっては、普段の生活で自然に貯まるPayPayポイントを投資に活用するのは理にかなった選択です。重要なのは、自分の投資スタイルと生活パターンに最も適したポイントサービスを選ぶことです。
—第5章:PayPayポイント投資の注意点と失敗回避法
出典:スマホライフPLUS
期間限定ポイントの投資利用制限
PayPayポイント投資で最も注意が必要なのが、2025年2月から始まった期間限定ポイントの制限です。これまで投資に使えていたPayPayポイントが使えなくなるケースが急増しており、多くの投資家が困惑しています。
Yahoo!ショッピングやPayPayサービスで獲得したポイントの多くが「PayPayポイント(期間限定)」に変更されました。これらのポイントは有効期限が短く(30日~180日)、さらに投資での利用も制限されています。投資に利用できるのは通常のPayPayポイントのみとなったため、ポイントの種類を事前に確認することが重要です。
| ポイント種類 | 有効期限 | 投資利用 |
|---|---|---|
| 通常のPayPayポイント | 最後の利用から2年 | ○ |
| PayPayポイント(期間限定) | 30日~180日 | × |
| PayPayボーナス(旧) | 最後の利用から2年 | ○ |
⚠️ 期間限定ポイント確認方法
PayPayアプリの「残高・ポイント」画面で、期間限定ポイントの残高と有効期限を確認できます。投資前には必ずチェックしましょう。
この変更により、Yahoo!ショッピングでの買い物や、PayPayサービス利用で獲得したポイントの大部分が投資に使えなくなりました。そのため、PayPayポイント投資を継続したい場合は、通常ポイントの獲得方法を見直す必要があります。
ポイント投資でよくある失敗パターン
PayPayポイント投資を始める際に、多くの初心者が陥りやすい失敗パターンがあります。これらを事前に理解しておくことで、効果的な投資を行うことができます。
投資初心者Bさんの失敗談:
「期間限定ポイントを知らずに投資資金として計画していたら、実際にはほとんど使えませんでした。ポイントの種類をしっかり確認しておけば良かったです。」
最も多い失敗は、ポイントの種類や有効期限を確認せずに投資計画を立ててしまうことです。期間限定ポイントが大部分を占めている状況では、実際に投資に使えるポイントが予想より大幅に少なくなってしまいます。
また、ポイント投資にばかり注目して、本来の現金による投資をおろそかにしてしまうケースも見られます。ポイント投資は資産運用の補完的な位置づけとして考え、メインの投資計画は現金で行うことが重要です。
さらに、SBI証券でのポイントサービス設定を間違えて、PayPayポイント以外のポイントが付与されてしまうトラブルも多発しています。ポイントサービスの設定は一度行えば変更可能ですが、設定ミスに気づかずに数ヶ月経過してしまうと、機会損失となってしまいます。
長期的なポイント投資戦略の構築方法
PayPayポイント投資を成功させるためには、短期的な視点ではなく、長期的な戦略を立てることが重要です。2025年以降のPayPayサービスの変化を踏まえた戦略構築が必要になります。
まず大切なのは、通常のPayPayポイントを効率的に獲得する方法を確立することです。PayPayカードの利用や、PayPay加盟店での決済を積極的に行うことで、投資に使える通常ポイントの獲得量を増やすことができます。
次に、投資する商品の選択です。PayPayポイントでは投資信託のみ購入可能ですが、長期投資に適した商品を選ぶことが重要です。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やSBI・V・S&P500インデックス・ファンドなど、信託報酬が低く、分散投資効果の高い商品を選択しましょう。
| 投資信託名 | 信託報酬(年率) | 特徴 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.1133% | 全世界分散投資 |
| SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 0.0938% | 米国株式中心 |
| eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 0.1023% | 先進国分散投資 |
さらに、ポイント投資と現金投資のバランスも考慮する必要があります。ポイントは不定期に獲得されるため、メインの投資計画は現金による定期積立で行い、ポイントは追加投資として活用するという考え方が効果的です。
最後に、定期的な見直しも重要です。PayPayのサービス内容や還元率は変更される可能性があるため、年に1度程度は投資戦略を見直し、必要に応じて他のポイントサービスへの変更も検討しましょう。投資は長期継続が成功の鍵ですが、固執しすぎずに柔軟性を保つことも大切です。
まとめ:SBI証券のPayPayポイント投資を賢く活用するために
ここまで、SBI証券のPayPayポイントを使った投資の仕組みや、他のポイントサービスとの比較、初心者が知っておくべき注意点について解説してきました。最後に、要点を整理しながら、これから投資を始める方がスムーズに行動できるよう、押さえておきたいポイントをまとめます。
PayPayポイント投資の魅力と強み
PayPayポイントを使った投資の最大の魅力は、現金を使わずに投資体験を始められることです。普段の買い物やキャッシュレス決済で自然に貯まったポイントを、投資信託の購入に充てられるため、初心者でも心理的なハードルが低く、リスクを最小限に抑えて資産運用を始められます。
・現金不要で投資をスタートできる
・少額から始められる(1ポイント=1円として利用可能)
・積立設定を活用すれば、自動で長期投資が可能
他ポイントサービスとの違いを理解する
投資に使えるポイントは複数ありますが、「どの投資商品にポイントが使えるか」を理解することが重要です。株式を購入したい場合はVポイントが有利、投資信託を中心にしたいならPayPayポイントが使いやすいなど、自分の投資スタイルに合ったサービスを選ぶのが失敗しないコツです。
| ポイントサービス | 投資対象 | 初心者向け度 |
|---|---|---|
| PayPayポイント | 投資信託 | ★★★★★ |
| Vポイント | 投資信託・国内株式 | ★★★★☆ |
| dポイント | 投資信託 | ★★★☆☆ |
これから始める初心者へのアドバイス
1️⃣ ポイント投資だからといって無計画に買わない(投資信託の内容を理解する)
2️⃣ ポイントを複数のサービスに分散させず、一つに集中させる
3️⃣ 積立機能を使って長期的な投資を習慣化する
特に重要なのは、「ポイントだから損をしてもいい」と軽く考えないことです。投資信託には値動きがあり、元本割れのリスクもあります。少額でも実際の投資体験として学びながら、長期的に資産を育てていく意識が大切です。
まとめと次のステップ
この記事を通じて、SBI証券のPayPayポイント投資は、初心者にとってリスクを抑えつつ投資を体験できる有力な選択肢であることが分かりました。まずは少額から始め、投資に慣れてきたら毎月の積立額を少しずつ増やすと、将来的な資産形成につながります。
これから投資を始める方は、SBI証券の口座を開設し、PayPayポイントを連携させて小さな一歩を踏み出してみましょう。SBI証券公式サイトから簡単に手続きが可能です。
投資は「始めること」が最も大きなハードルです。現金を使わずに挑戦できるPayPayポイント投資を活用し、無理のない範囲で資産運用を始めてみてください。

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