2025年1月、FANG+指数に連動するETF版が誕生し、投資家の選択肢が大きく広がりました。従来の投資信託版との最大の違いは信託報酬が約20%安い0.605%という点です。しかし、コストの安さだけで判断すると、後悔する可能性があります。本記事では、投資信託版とETF版の違いを徹底比較し、あなたのライフスタイルや投資スタイルに最適な選択ができるように解説します。高いリターンが期待できるFANG+だからこそ、商品選びは慎重に行いましょう。
- FANG+投資信託版とETF版のコスト差が30年で500万円超に及ぶ理由
- リアルタイム取引や自動積立など各商品の機能面での選択基準
- NISA制度との組み合わせで最大利益を得るための戦略
- 価格変動リスク(ボラティリティ)への対応方法と心構え
- あなたのライフステージ別おすすめ投資方法
目次
- 1. FANG+とは?米国テクノロジー企業10社への投資戦略
- 2. 投資信託版とETF版FANG+の信託報酬と手数料徹底比較
- 3. 投資信託版FANG+とETF版の機能面・利便性の違い
- 4. FANG+投資のリスク管理:価格変動と心理的負担への対策
- 5. あなたに最適なFANG+選択ガイド:タイプ別おすすめ商品
- まとめ:FANG+投資信託版とETF版、長期成長を目指すあなたの最適選択
1. FANG+とは?米国テクノロジー企業10社への投資戦略
1-1. FANG+指数の構成銘柄と均等加重平均の仕組み
FANG+という言葉を聞いたことがありますか?これは、アメリカの証券取引所が算出する「FANG+指数」という株価指数のことです。名前の由来は、Facebook(現在のMeta)、Amazon、Netflix、Googleの4社の頭文字から始まりますが、実際には10社で構成されています。この10社というのは、世界の経済を動かしているテクノロジー企業ばかりなんです。
FANG+の最大の特徴は「均等加重平均」という方式です。これはどういう意味かというと、10社すべてに対して、ちょうど10%ずつ同じ比率で投資する仕組みのことです。一般的なS&P500などの指数は、大きな会社の影響が強くなるように設計されていますが、FANG+は異なります。どの会社の株価が上がっても下がっても、すべての企業が同じ影響力を持つので、非常にバランスの取れた投資ができるのです。
さらに重要なポイントとして、FANG+は3ヶ月ごと(毎年3月、6月、9月、12月)にリバランスを行います。これは、10社の投資比率が再び10%ずつになるように調整する作業です。例えば、ある企業の株が特に上がって12%になってしまったら、それを10%に戻すということですね。この定期的な調整により、常に安定した投資環境が保たれるのです。
構成企業についても紹介しましょう。Meta(旧Facebook)はSNS、Amazonは電子商取引やクラウドサービス、Netflixは動画配信、Alphabet(Google)は検索エンジンと広告、Appleはスマートフォン、Microsoftはソフトウェア、NVIDIAはAI向け半導体、Broadcomも半導体、CrowdStrikeはサイバーセキュリティ、Palantir Technologiesはビッグデータ分析という、ほぼ全てが未来産業です。これらの企業は、私たちの日常生活に直接関わるサービスを提供しており、今後のテクノロジー発展を牽引する存在なのです。
1-2. 過去10年で18倍成長!驚異のパフォーマンス実績
では、FANG+に実際に投資した場合、どのくらいのリターンが期待できるのでしょうか?これはとても興味深い部分です。過去10年間(2015年9月から2025年9月)のデータを見ると、FANG+は約18倍の成長を遂げています。つまり、100万円を10年前に投資していたら、今では1800万円になっていたということですね。
年平均リターンに換算すると、およそ32%という驚くべき数字になります。これは、銀行の定期預金(現在0.1%程度)と比べると圧倒的です。さらに、2023年から2024年にかけてはAIブーム により、年間リターンが80%を超えました。NVIDIAやMicrosoftといったAI関連企業の株価が急騰したことが、この驚異的なパフォーマンスの原因です。
特に重要なのは、2024年の新NISA制度でのランキングです。つみたて投資枠でのリターン率で、FANG+が堂々の1位を獲得しました。このことは、多くの初心者投資家がFANG+に注目していることを示しています。ただし、過去のパフォーマンスが将来も続くという保証はないことを忘れてはいけません。
FANG+の過去10年の成長率は約18倍ですが、これは特にテクノロジー企業が強かった時代の成果です。2023年〜2024年のAIブームでは年間80%超のリターンを記録しましたが、今後も同じペースで成長するとは限りません。投資は過去のデータだけでなく、今後の市場環境も考慮して判断することが大切です。
1-3. S&P500やNASDAQ100との成長率比較分析
FANG+のパフォーマンスを真に理解するには、他の主要指数と比較することが重要です。米国株式市場の代表的な指数として、S&P500とNASDAQ100があります。これらとFANG+がどう違うのかを見ていきましょう。
S&P500は、アメリカの大型企業500社で構成される指数です。金融、エネルギー、ヘルスケア、不動産など、様々な業種の企業が含まれています。一方、NASDAQ100は、テクノロジーやバイオなどの成長性が高い企業100社で構成されています。そして、FANG+は、テクノロジー業界の中でも特に有名な10社に絞った指数なのです。
過去10年間のリターン比較を見ると、S&P500は約5倍(年平均17%程度)、NASDAQ100は約8倍(年平均23%程度)の成長です。対して、FANG+は約18倍(年平均32%程度)と、圧倒的に高いリターンを実現しています。これは、FANG+に含まれる企業たちが、AI、クラウド、SNSなど、最も成長性の高いビジネス分野に特化しているからです。
| 指数名 | 構成銘柄数 | 10年の成長率 | 年平均リターン |
|---|---|---|---|
| FANG+ | 10社 | 約18倍 | 約32% |
| NASDAQ100 | 100社 | 約8倍 | 約23% |
| S&P500 | 500社 | 約5倍 | 約17% |
この比較から分かることは、銘柄数が少ないほどハイリターンが期待できるということです。ただし、これはハイリスクでもあります。10社に集中投資しているため、一つの業界全体が落ち込むと、影響が大きくなるからです。実際に2022年の金融引き締めの時期には、FANG+はS&P500の約2倍の下落率を記録しました。
つまり、高いリターンが期待できる分、大きな損失も覚悟する必要があるということです。投資家のあなたが、どのリスクレベルまで受け入れられるかによって、FANG+、NASDAQ100、S&P500のどれを選ぶかが決まるのです。
2. 投資信託版とETF版FANG+の信託報酬と手数料徹底比較
2-1. 信託報酬の差額:30年投資で500万円超のコスト差
2025年1月にFANG+のETF版が誕生したことで、投資家の選択肢が大きく広がりました。しかし、最も重要な違いは何かご存じですか?それは「信託報酬」、つまり投資を管理してもらうための手数料の違いです。
投資信託版「iFreeNEXT FANG+インデックス」の信託報酬は年率0.7755%です。一方、ETF版「iFreeETF FANG+」(銘柄コード:316A)の信託報酬は年率0.605%です。差額は0.1705%ですが、長期投資では非常に大きな影響を及ぼします。
具体的に計算してみましょう。毎月5万円を30年間積み立てて、年利回り15%で運用できたと仮定します。投資信託版の場合、積立金額は1800万円で、支払うコストは3805万円になります。一方、ETF版なら、同じ1800万円を積み立てても、支払うコストは3026万円です。その差は、なんと779万円にもなるのです。
この金額の大きさを実感できますか?779万円があれば、新しい車を買ったり、子どもの教育費に充てたり、老後資金に加えたりできます。わずか0.17%の差が、30年という時間を通じて複利で積み上がると、これほど大きなコスト差になるのです。これが、長期投資においてコスト管理がいかに重要かを示しています。
毎月5万円×30年間のシミュレーション(年利回り15%)
・投資信託版(信託報酬0.7755%)→ コスト3805万円
・ETF版(信託報酬0.605%)→ コスト3026万円
差額:779万円の節約が可能
2-2. ETF版が0.605%、投信版が0.7755%の理由と背景
ここで、なぜETF版の信託報酬が安いのかを理解することは重要です。投資信託とETFの仕組みの違いにあります。
投資信託は、運用会社が投資家からお金を集めて、プロが運用する商品です。毎日、顧客サービスを提供する必要があり、カスタマーサポート、営業費用、情報提供などの多くのコストがかかります。さらに、初心者でも100円から購入できるようにシステムを整える必要があるため、その運営コストも信託報酬に含まれるのです。
一方、ETFは証券取引所に上場する商品です。個別株と同じように取引でき、取引所の仲介機能を活用するため、投資信託ほど複雑な事務作業が必要ありません。そのため、運用コストを削減でき、信託報酬を0.605%まで下げることができるのです。
また、S&P500に連動する投資信託やETFと比較すると、FANG+全体の信託報酬はまだ高めです。S&P500なら0.1%以下の低コスト商品も存在します。ただし、FANG+の方がハイリターンが期待できるため、信託報酬が少し高くても、それを補って余りあるパフォーマンスを生み出しているというわけです。
2-3. ポイント還元制度の活用で実質コストを削減する方法
投資信託版を選ぶ際に見落としてはいけない重要な点があります。それが「ポイント還元制度」です。この制度をうまく活用すると、名目上の信託報酬よりも実質的なコストを削減できるのです。
SBI証券では、投信マイレージというポイント還元プログラムを用意しています。投資信託版のiFreeNEXT FANG+を保有している場合、残高に応じてポイントが還元されます。具体的には、残高1000万円未満なら年0.1%、1000万円以上なら年0.2%のポイントがもらえます。これは、信託報酬の一部を取り戻すようなものなのです。
例えば、残高1000万円でポイント還元率が年0.2%であれば、毎年2万円分のポイントがもらえます。これは信託報酬0.7755%の約26%を補填することになります。つまり、実質的な信託報酬は0.5755%程度に抑えられるのです。
ただし注意が必要です。楽天証券では、数年前まではFANG+のポイント還元に対応していましたが、現在はごく一部の銘柄のみになってしまったそうです。また、このポイント制度は金融機関の都合で変わることもあります。そのため、ポイント制度は補助的な優遇と考え、それだけに頼るのではなく、信託報酬そのものが低いETF版を選択肢に入れることが重要なのです。
結論として、信託報酬のコスト差は非常に大きく、30年の長期投資では数百万円の差になります。ポイント還元を活用できるならそれも加味し、トータルでどちらが有利かを判断する必要があるのです。
3. 投資信託版FANG+とETF版の機能面・利便性の違い
3-1. 最低投資金額と積立設定:100円から始められる投信版のメリット
投資を始めたいけど、たくさんのお金が必要なのかな、と不安に思ったことはありませんか?投資信託版とETF版では、最低投資金額に大きな違いがあります。この違いが、初心者か経験者かで選択肢を分ける重要なポイントなのです。
投資信託版「iFreeNEXT FANG+インデックス」は、わずか100円から購入できます。そして、さらに素晴らしいのが「自動積立機能」です。毎月、自動的に同じ金額を投資することが可能なのです。例えば、毎月5000円、毎月1万円というように、あらかじめ設定しておけば、銀行口座から自動的に引き落とされて投資されます。
この自動積立機能の価値は非常に高いです。なぜなら、人間は「今月は忙しいから投資をスキップしよう」といった判断をしてしまいやすいからです。でも、自動化されていれば、意識せずに継続できます。また、毎月一定額を投資することで「ドルコスト平均法」という投資手法が自動的に実現されます。これは、株価が高い時は少なく、安い時は多く買うことで、平均購入価格を抑える効果があるのです。
一方、ETF版「iFreeETF FANG+」は、最低投資金額が1口あたり数千円程度です。2026年2月時点では、1口約2000円前後で取引されています。つまり、最低でも数千円の資金が必要になります。さらに、ETFは個別株と同じ扱いなので、自動積立機能がありません。すべて手動で購入操作をする必要があります。
では、なぜETF版に魅力があるのでしょうか?それは、柔軟性にあります。手動で購入できるということは、自分のタイミングで「今日は高いから明日買おう」といった判断ができるということです。また、株価の値動きをリアルタイムで見ながら取引できるのは、経験者にとって大きなメリットなのです。
3-2. リアルタイム取引とマーケット価格:ETF版の柔軟性
投資信託とETFの取引方法には、大きな違いがあります。それが「リアルタイム取引」と「基準価額での取引」の違いです。
投資信託版は、1日1回、午後3時に基準価額が算出されます。これは、その日の終値に基づいて計算される固定的な価格です。朝9時に買おうと、午後5時に買おうと、その日は同じ価格で約定します。つまり、「今この瞬間に買いたい」という要望は叶いません。すべての注文は翌営業日の基準価額で約定するのです。
一方、ETF版は東京証券取引所に上場しているため、取引時間中(午前9時~午後3時)いつでも取引できます。しかも、個別株のように「板」と呼ばれる買い手と売り手の注文が表示され、その価格で即座に約定します。つまり、マーケット価格で自由に売買できるのです。
具体例を挙げます。朝、アメリカの株価が上昇し、ニュースで「テクノロジー株が買われている」と報道されたとしましょう。その時点で、FANG+のETF版を買いたいと思ったら、すぐに買うことができます。しかし、投資信託版を買いたければ、その日は買えず、翌営業日の基準価額での購入になってしまいます。この時間差が、投資チャンスを逃すことにつながることもあるのです。
ただし、リアルタイム取引には注意点があります。ETFは株のように買い値と売り値に「スプレッド」という差があります。これは、投資信託にはない追加的なコストになることがあるのです。そのため、短期的な売買を繰り返すと、スプレッド費用でメリットが消えてしまう可能性もあります。
3-3. NISA制度対応:つみたて枠と成長投資枠の活用戦略
2024年から新しくなったNISA制度は、投資で得た利益が非課税(税金がかからない)になるとても有利な制度です。年間360万円まで投資できますが、この枠をどう活用するかが、FAN G+版の選択を大きく左右するのです。
NISA制度は2つの投資枠に分かれています。一つは「つみたて投資枠」(年間120万円、毎月10万円まで)で、もう一つは「成長投資枠」(年間240万円)です。重要なのは、投資信託版FANG+は両方の枠に対応しているが、ETF版は成長投資枠のみに対応しているという点です。
つみたて投資枠は、毎月コツコツ積立投資をしたい初心者向けの枠です。厳選された投資信託だけが対象になり、リスク管理が比較的低い商品が揃っています。投資信託版FANG+がこの枠に対応していることは、大きなメリットです。毎月の自動積立で、税金を気にせずに長期資産形成ができるのです。
| 比較項目 | 投資信託版 | ETF版 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 対応 ✓ | 非対応 ✗ |
| 成長投資枠 | 対応 ✓ | 対応 ✓ |
| 自動積立 | 対応 ✓ | 非対応 ✗ |
| 最低投資金額 | 100円 | 約2000円 |
具体的なNISA活用戦略を考えてみましょう。例えば、あなたが年間360万円のNISA枠を持っているとします。うち120万円(年)をつみたて投資枠で投資信託版FANG+に毎月10万円ずつ投資し、残り240万円を成長投資枠でETF版FANG+を購入するというやり方も考えられます。
つみたて投資枠のメリットは、毎月の継続投資が自動化され、ドルコスト平均法の効果が期待でき、心理的な負担が少ないことです。一方、成長投資枠をETF版で活用すれば、より低い信託報酬(0.605%)でコスト効率が良くなります。このように、両者の良さを組み合わせることで、最適なFANG+投資戦略を実現できるのです。
投資信託版を選ぶべき理由:100円から買える、自動積立できる、つみたて投資枠が使える、初心者向き
ETF版を選ぶべき理由:信託報酬が安い、リアルタイム取引ができる、既に資産がある人向き
結論として、機能面では投資信託版が初心者向け、コスト面ではETF版が有利です。あなたの投資スタイル、資金規模、目標によって選択するべきなのです。次の章では、これらのリスク管理についてお話しします。
第4章:FANG+ ETFと投資信託版を選ぶときのリスク管理と心構え
FANG+は高いリターンが期待できる投資商品ですが、同時に大きなリスクを持っています。特にテクノロジー企業10社に集中投資しているため、市場が下落する局面では非常に大きな損失が出る可能性があります。ここでは、FANG+ ETF版と投資信託版を選ぶ際に、どのようにしてリスクと向き合い、心理的な負担を減らすかについて学んでいきましょう。
4-1. ボラティリティ(価格変動)の大きさを理解する
FANG+の最大の特徴は、S&P500と比べて約1.6倍の価格変動があるということです。つまり、同じ1%の市場変動でも、S&P500なら1%の損益で済みますが、FANG+なら1.6%の損益が出てしまう計算になります。
実際の過去の事例を見ると、2022年の金融引き締め局面では、S&P500が年間約18%下落したのに対し、FANG+は約30%を超える下落を経験しました。これは、テクノロジー企業の多くが、将来の利益に大きく依存する企業だからです。金利が上がると、その将来利益の価値が下がり、株価が急落してしまうのです。
では、この大きな変動にどう対応すればよいでしょうか。最も大切なのは、短期的な値動きに一喜一憂しないことです。毎日のニュースで株価が下がっているのを見ると、不安になるかもしれません。しかし、長期投資では一時的な下落は「買い足すチャンス」と考えることができます。
📌 リスク管理の基本原則
投資の成功とは、短期的に儲かることではなく、長期的に資産を増やすことです。FANG+を10年以上保有する予定なら、1年や2年の下落は気にせず、むしろ買い足すチャンスと考えましょう。
4-2. ポートフォリオ分散で心理的な負担を軽くする
FANG+だけに投資するのは、とても危険です。なぜなら、市場全体が悪くなったとき、あなたの資産すべてが大きく減ってしまうからです。そこで、ポートフォリオ分散という戦略を使います。これは、複数の投資商品を組み合わせることで、リスクを分散させる方法です。
具体的には、FANG+とS&P500やオルカン(全世界株式)を組み合わせるのがおすすめです。例えば、資産の60%をS&P500に、40%をFANG+に配分する方法です。このようにすると、FANG+が30%下落しても、全体の資産は18%程度の下落で済みます。心理的な負担がずっと軽くなります。
| ポートフォリオ例 | FANG+の割合 | 特徴 |
|---|---|---|
| 保守的 | 20% | リスクが低い、安定重視 |
| バランス型 | 40% | 程よいリスク、中級者向け |
| 積極型 | 60% | 成長重視、高リスク許容 |
あなたの年齢や経済状況によって、このポートフォリオは変わります。20代なら積極型、50代なら保守的がいいでしょう。大切なのは、あなたが納得できる配分を選ぶことです。
4-3. 定期的なリバランスで利益を守る
ポートフォリオを作ったら、それで終わりではありません。時間がたつと、FANG+が他の投資より値上がりして、配分比率が変わってしまいます。例えば、最初に60%S&P500、40%FANG+と決めたのに、1年後には55%S&P500、45%FANG+になってしまうかもしれません。
このような状態では、FANG+の比率が増えすぎて、リスクが大きくなってしまいます。そこで、定期的なリバランスが必要です。これは、1年に1回か半年に1回、配分比率を元に戻す作業です。
リバランスの方法は簡単です。例えば、FANG+が増えすぎていたら、その余分な分を売却して、S&P500を買い足します。これにより、配分比率を元の状態に戻すことができます。実は、この方法には大きなメリットがあります。自動的に「高く売って、安く買う」という投資の黄金ルールが実行されるのです。
リバランスの例
初期配分:S&P500が60万円、FANG+が40万円(計100万円)
1年後:S&P500が60万円、FANG+が50万円(計110万円)に成長
リバランス後:S&P500が66万円、FANG+が44万円(計110万円)に調整
FANG+ ETF版と投資信託版の選択も、このリスク管理の考え方に基づいています。ETF版は信託報酬が安いため、長期的にリスク調整後のリターンが有利になる傾向があります。一方、投資信託版は100円から積立できるため、初心者がリスク管理をしながら投資を始めるのに向いています。あなたのリスク許容度と投資方針に合わせて、どちらかを選びましょう。
第5章:新NISAでFANG+ ETFと投資信託版を活用する戦略
2024年から始まった新NISA制度は、投資初心者にとって非常にチャンスのある制度です。FANG+ ETF版と投資信託版の両方が新NISA対象だからこそ、戦略的に選ぶことができます。ここでは、新NISAをうまく活用してFANG+投資を始める方法を学びましょう。
5-1. 新NISAのつみたて投資枠とFANG+投資信託版の相性
新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があります。つみたて投資枠は、毎月一定額を自動的に投資する方法で、初心者に最適です。そして、FANG+投資信託版の「iFreeNEXT FANG+インデックス」は、この両方に対応しています。
つみたて投資枠の最大のメリットは、100円から毎月積立できることです。例えば、毎月5,000円を自動設定すれば、手動で操作することなく、自動的にFANG+が買い足されていきます。この「積立の力」は非常に強力です。
積立投資には、「ドルコスト平均法」という仕組みが働きます。毎月同じ金額を投資すると、株価が安いときはより多くの株が買え、株価が高いときは少なくなります。結果として、平均購入価格が安くなるのです。
例えば、毎月5,000円で12ヶ月積立した場合を考えてみましょう。1月の基準価額が10,000円、2月が9,000円だったとします。1月は0.5口買え、2月は0.556口買えます。このように、安い月にたくさん買うことで、平均購入価格は約9,700円になります。これにより、株価が変動しても、心理的な負担が減ります。
5-2. 成長投資枠でETF版を活用する戦略
新NISAの成長投資枠は、つみたて投資枠とは異なり、自由に銘柄を選べます。ここで、FANG+ ETF版の「iFreeETF FANG+」が活躍します。ETF版の最大のメリットは、信託報酬が0.605%と、投資信託版の0.7755%より約20%安いことです。
成長投資枠での購入方法は、つみたてとは違い、自由です。例えば、市場が大きく下落しているときに、まとめて買い付けることもできます。また、ETF版はリアルタイムで取引できるため、あなたが狙った価格で買うことができます。
| 投資枠の種類 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 向いている商品 | 投信版FANG+ | ETF版FANG+ |
| 投資方法 | 毎月自動積立 | 自由に買付 |
| 最小投資額 | 100円〜 | 1口単位(約2,000円) |
成長投資枠での戦略としておすすめなのは、「積立額が多い人はETF版」です。例えば、毎月30,000円以上を投資できるなら、ETF版のコスト優位性が活躍します。30年間で500万円以上のコスト差が出るからです。
5-3. SBI証券・楽天証券での購入手順と選び方
FANG+ ETF版と投資信託版は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの主要証券会社で購入できます。それぞれの証券会社には、異なる特徴があります。
SBI証券の特徴:投信マイレージという制度があります。投資信託版のFANG+を保有していると、残高に応じてポイントが貯まります(0.1〜0.2%)。このポイントを使って買い足したり、他の商品を買ったりできます。つまり、実質的な信託報酬が下がるのです。
楽天証券の特徴:楽天ポイントが貯まります。投資信託の購入時に楽天カードで買うと、ポイントが1%貯まります。貯まったポイントで積立投資できるため、実質的に投資額を増やせます。
購入手順は非常に簡単です。まず、証券会社の口座を開設します。次に、NISA口座を設定します。そして、「つみたて投資枠」か「成長投資枠」を選んで、FANG+を検索して購入ボタンを押すだけです。
おすすめの購入戦略
初心者なら、SBI証券のつみたて投資枠で「iFreeNEXT FANG+インデックス」を毎月5,000円から始めましょう。ポイント還元を受けながら、自動的に積立されます。資金に余裕が出たら、楽天証券の成長投資枠でETF版を追加投資するのが、最適な戦略です。
新NISAの非課税期間は無期限です。つまり、あなたが売却するまで、利益に税金がかかりません。これは、非常に大きなメリットです。例えば、100万円が300万円に増えても、すべてあなたのものになります。この制度をうまく活用して、FANG+での長期資産形成を進めましょう。
まとめ:FANG+ ETFと投資信託版、あなたの最適な選択で資産形成を始めよう
FANG+ ETF版と投資信託版の選択は、単なる「コスト比較」ではなく、あなたの投資スタイルと人生設計に合わせた選択です。投資信託版は100円から始められ、つみたて投資枠で自動積立ができます。ETF版は信託報酬が安く、成長投資枠でコスト効率的に運用できます。どちらを選んでも、10年以上保有すれば、素晴らしい資産形成ができる可能性があります。
大切なのは、今日から始めることです。完璧な判断を待つのではなく、まずは100円でいいので、投資信託版で積立を開始しましょう。市場経験を積むことで、やがてETF版の追加投資も自然に判断できるようになります。
FANG+は確かにボラティリティが高く、短期的には大きな下落を経験するかもしれません。しかし、AI、クラウド、メタバースなど、これからの世界を変える企業たちです。20年後、30年後の未来を信じて、今から投資を始める勇気を持ってください。新NISAの非課税制度を活用すれば、あなたの資産は驚くほど大きく成長するでしょう。

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