SNSで話題の「FANG+は大きく下がった翌年に爆上げする」という投稿を見たことはありませんか?「2018年は-13.58%→翌年+39.61%」「2022年は-31.44%→翌年+110.14%」という驚異的な数字が並び、「今が最大のチャンス」「信じる者は救われる」と煽る内容に心が揺れた方も多いはずです。
しかし、2026年の現状認識が根本的に誤っている可能性があります。本記事では、公式データを徹底調査し、投稿内容の真偽を一つひとつ検証。「4年周期の法則」の科学的妥当性から、最新の構成銘柄変更(パランティア新規採用)、そして投資判断で注意すべきポイントまで、事実ベースで解説します。
- SNS投稿の数字と公式データの”ズレ”を客観的に判断できる視点
- 「4年周期の法則」が統計的に成立するのか、過去データから読み解く真実
- 2026年2月時点のFANG+リアルパフォーマンスと最新構成銘柄の全貌
- ハイリスク・ハイリターン商品への投資判断で見落としがちな3つの落とし穴
- 感情的な投資から脱却し、データドリブンな意思決定をするための実践ヒント
第1章:FANG+「4年周期の法則」とは?SNS投稿の主張を徹底解剖
1-1. 投稿内容の全文要約と3つの核心主張
SNSで拡散されているFANG+の「4年周期の法則」投稿を見て、心が揺れた方も多いのではないでしょうか。この投稿は、FANG+という米国ハイテク株指数が「大きく下がった翌年に必ず爆上げする」というパターンを強調しています。
投稿の核心は次の3つです。まず第一に、「2018年に-13.58%下落したが、翌年+39.61%上昇した」という実績を挙げています。第二に、「2022年に-31.44%の大幅下落があったものの、翌2023年には+110.14%という驚異的なリターンを記録した」と主張しています。そして第三に、「2026年は年初来-12.78%で絶望的だが、翌2027年こそが爆益のチャンスだ」と煽っているのです。
この投稿は「信じる者は救われる」「コツコツが勝つコツ」「握力強化」といった、感情に訴えかける言葉を多用しています。投資初心者の方にとっては、こうした力強いメッセージは魅力的に映るかもしれません。しかし、投資判断において最も大切なのは、感情ではなく客観的なデータに基づいた分析です。
📌 投稿の3つの核心主張
- 2018年の下落(-13.58%)→ 2019年の上昇(+39.61%)
- 2022年の大暴落(-31.44%)→ 2023年の爆上げ(+110.14%)
- 2026年は-12.78%で絶望的 → 2027年はチャンス!
1-2. 「マイナスの翌年は爆益」パターンの具体的数字
投稿で示されている数字を表にまとめてみましょう。このように整理すると、確かに「下落の翌年に大きく反発している」というパターンが見えてきます。
| 年度 | パフォーマンス | 翌年の動き |
|---|---|---|
| 2018年 | -13.58%(投稿主張) | +39.61%(2019年) |
| 2022年 | -31.44%(投稿主張) | +110.14%(2023年) |
| 2026年 | -12.78%(投稿主張) | ???(2027年予測) |
しかし、ここで冷静に考えてみる必要があります。この表を見ると、サンプル数はわずか2回です。統計学では、2つのデータポイントだけで「法則」と呼ぶには不十分とされています。例えば、コインを2回投げて2回とも表が出たからといって、「コインは必ず表が出る法則がある」とは言えませんよね。
さらに重要なのは、2026年の「-12.78%」という数字が実際のデータと大きく異なるという点です。これについては次章で詳しく検証しますが、この時点で投稿の信頼性に疑問符がつきます。
1-3. なぜこの投稿が拡散されたのか?心理学的背景
それでは、なぜこのような投稿が多くの人に拡散されるのでしょうか。そこには、人間の心理的バイアスが深く関わっています。
まず、「確証バイアス」という心理があります。これは、自分の信じたい情報だけを集めてしまう傾向のことです。FANG+に投資している人や、これから投資しようと考えている人は、「きっと上がるはずだ」という希望を持っています。そこにこの投稿が現れると、「やっぱり上がるんだ!」と飛びついてしまうのです。
次に「アンカリング効果」も働いています。投稿冒頭で「年初来-12.78%で絶望」という強烈なアンカー(基準点)を設定することで、読者の思考がその数字に固定されます。そして「翌年は爆益」という情報が提示されると、そのギャップに興奮してしまうのです。
さらに、「権威への訴求」という手法も使われています。過去のデータを数字で示すことで、あたかも科学的な根拠があるかのような印象を与えます。具体的な数字は説得力があるように感じられますが、その数字自体が正確かどうか、そしてそこから導かれる結論が妥当かどうかは別問題です。
⚠️ 投資判断で注意すべき心理トラップ
- 確証バイアス:信じたい情報だけを集めてしまう
- アンカリング効果:最初に示された数字に思考が固定される
- 群集心理:みんなが言っているから正しいと思い込む
- 後知恵バイアス:過去の成功を「予測可能だった」と錯覚する
投資の世界では、「過去のパフォーマンスは将来のリターンを保証しない」という原則があります。2018年と2022年に起きたことが、2026年以降も必ず繰り返されるとは限りません。FANG+の構成銘柄も変化していますし、経済環境も異なります。例えば、2025年12月にはパランティアが新規採用され、サービスナウが除外されました。これは指数の性質が変わったことを意味します。
また、投稿では「耐えた先にしか爆益は待っていない」「信じる者は救われる」といった精神論が強調されていますが、これは投資というより宗教に近い考え方です。健全な投資判断には、信念ではなく客観的なデータ分析と、自分自身のリスク許容度の正確な把握が必要です。
次章では、この投稿で語られている過去のパフォーマンス数字が実際に正確なのか、公式データを使って徹底的に検証していきます。そして、本当に「4年周期の法則」と呼べるものが存在するのか、冷静に見極めていきましょう。
第2章:FANG+の過去パフォーマンスを公式データで検証
2-1. 2018年のリターン:投稿 vs 実測値の比較
それでは、SNS投稿で語られている数字が本当に正確なのか、公式データと照らし合わせて検証していきましょう。まずは2018年のパフォーマンスからです。
投稿では「2018年は-13.58%」と記載されていますが、三菱UFJ銀行が提供するiFreeNEXT FANG+インデックスの公式データを確認すると、2018年10月〜12月の3ヶ月間で-24.01%という下落率が記録されています。これは投稿の数字よりもはるかに厳しい下落です。
なぜこのような差が生まれるのでしょうか。考えられる理由はいくつかあります。まず、計測期間の違いです。「2018年」と言っても、1月から12月の年間なのか、特定の期間なのかで数字は大きく変わります。また、為替の影響も考えられます。FANG+は米国株式ですので、円ベースで見るか、ドルベースで見るかでリターンは異なります。
ただし、投稿が主張する「下落の翌年に大きく反発した」という大筋の流れ自体は事実です。2018年末の下落後、2019年には市場は回復しました。しかし、これはFANG+特有の「法則」ではなく、株式市場全体に見られる景気循環の一部だった可能性が高いのです。
2-2. 2022年→2023年の大暴落&大反発は本当か
次に、2022年と2023年のパフォーマンスを見ていきましょう。投稿では「2022年は-31.44%の大暴落、翌2023年は+110.14%の爆上げ」と主張されています。
三菱UFJ銀行の公式データを確認すると、2022年1月〜12月の1年間で-31.44%という下落率は完全に一致しています。この数字に関しては、投稿の主張は正確です。2022年はFANG+にとって非常に厳しい年でした。米国の金利上昇、インフレ懸念、景気後退の不安などが重なり、ハイテク株全般が大きく売られた年だったのです。
では、翌2023年の+110.14%という数字はどうでしょうか。公式データを詳しく見ると、2023年1月〜6月の6ヶ月間で+86.49%という上昇が記録されています。年間全体のデータとしては、具体的な数字は見つかりませんでしたが、2023年が大幅な上昇の年だったことは間違いありません。+110.14%という数字が完全に正確かどうかは確認できませんでしたが、大きく外れてはいないと考えられます。
| データ項目 | 投稿の主張 | 公式データの実測値 |
|---|---|---|
| 2018年の下落率 | -13.58% | -24.01%(2018年10-12月) |
| 2022年の下落率 | -31.44% | -31.44%(完全一致!) |
| 2023年の上昇率 | +110.14% | +86.49%(2023年1-6月)※年間データは要確認 |
ここで大切なのは、2023年の上昇がなぜ起きたのかを理解することです。これは単なる偶然ではなく、明確な理由がありました。
2023年初頭、市場ではChatGPTをはじめとする生成AIブームが巻き起こりました。この技術革新により、エヌビディア(NVIDIA)のようなAI関連企業の株価が急騰しました。また、米国の金利上昇ペースが鈍化し、景気後退への懸念が和らいだことも追い風となりました。つまり、2023年の上昇は「4年周期の法則」ではなく、AIという具体的な材料があったのです。
2-3. 三菱UFJ・楽天証券公式データが示す真実
それでは、より広い視点でFANG+の長期パフォーマンスを見ていきましょう。公式データからは、投稿では語られていない重要な事実が浮かび上がってきます。
三菱UFJ銀行のデータによると、iFreeNEXT FANG+インデックスは設定来(2018年1月31日設定)で+702.30%という驚異的なリターンを記録しています。これは約8年間で資産が8倍になったことを意味します。確かに素晴らしい成績です。
しかし同時に、このファンドの標準偏差(リスクの大きさを示す指標)は25〜27という非常に高い水準です。これは何を意味するのでしょうか。簡単に言えば、値動きが非常に激しく、短期間で大きく上下するということです。例えば、1ヶ月で-18.46%下落したこともあれば、1ヶ月で+23.77%上昇したこともあります。
📊 FANG+の長期パフォーマンス(2026年1月末時点)
- 6ヶ月リターン:+4.35%
- 1年リターン:+13.18%
- 3年リターン(年率):+51.44%
- 5年リターン(年率):+27.41%
- 設定来リターン:+702.30%
- 標準偏差(リスク指標):25〜27(非常に高い)
さらに注目すべきは、最大下落期間のデータです。公式データによると、過去最大の下落は以下の通りです:
- 1ヶ月間の最大下落:-18.46%(2022年4月)
- 3ヶ月間の最大下落:-24.01%(2018年10月〜12月)
- 6ヶ月間の最大下落:-24.6%(2021年12月〜2022年5月)
- 1年間の最大下落:-31.44%(2022年1月〜12月)
これらの数字が意味するのは、FANG+に投資する場合、短期間で資産が3割減るリスクを覚悟しなければならないということです。投稿では「耐えろ」「握力強化」と言っていますが、実際に自分の資産が100万円から70万円に減った状態を目の当たりにしたとき、本当に冷静でいられるでしょうか。
一方で、最大上昇期間も見てみましょう:
- 1ヶ月間の最大上昇:+23.77%(2023年5月)
- 3ヶ月間の最大上昇:+44.64%(2020年6月〜8月)
- 6ヶ月間の最大上昇:+86.49%(2023年1月〜6月)
- 1年間の最大上昇:+116.11%(2020年4月〜2021年3月)
確かに上昇するときは大きく上がります。1年で資産が2倍以上になることもあります。しかし、ここで冷静に考えなければならないのは、「いつ上昇期に入るかは誰にも予測できない」という事実です。
投稿では「今が最大のチャンス」と言っていますが、それは結果論でしかありません。2022年の下落時にも多くの人が「今が底だ」と思って買い増しし、その後さらに下落して損失を拡大させました。逆に、2023年初頭に「もう十分上がったから利確しよう」と売却した人は、その後の大相場を逃しました。
⚠️ 公式データから見えるFANG+の真実
長期的には大きなリターンを上げているが、その道のりは決して平坦ではありません。年間で30%以上下落する年もあれば、100%以上上昇する年もあります。この激しい値動きに耐えられるメンタルと、余裕資金での投資が絶対条件です。「4年周期の法則」に頼るのではなく、自分自身のリスク許容度を正確に把握することが何より大切です。
また、FANG+の構成銘柄は定期的に見直されます。2025年12月には、サービスナウが除外され、パランティアが新規採用されました。つまり、過去のパフォーマンスは「現在とは異なる銘柄構成」での成績なのです。今後も同じパターンが続くとは限りません。
次章では、投稿で最も重要な主張である「2026年は年初来-12.78%」という数字が正しいのか、最新データで徹底検証していきます。実は、この数字には大きな問題があるのです。
第3章:2026年のFANG+パフォーマンス:投稿の「-12.78%」は誤報だった
3-1. 年初来リターンの実測値は+11%上昇(米国ETF基準)
ここからが最も重要な検証です。投稿では「2026年は年初来-12.78%で絶望的」と主張していますが、実際のデータを確認すると、この数字は完全に誤っていることが判明しました。
米国のFANG+ ETF(ティッカーシンボル:FANG)の実際の株価データを確認すると、2026年1月2日の終値は152.34ドルでした。そして2026年2月13日時点では169.14ドルで取引されています。この差額を計算すると、年初来で約+11%の上昇となります。マイナスどころか、むしろプラスなのです!
この事実は何を意味するのでしょうか。投稿の前提である「2026年は大きく下落している」という認識自体が間違っているということです。つまり、「下落の翌年は爆益」というロジックの出発点が崩れているのです。
📈 2026年FANG+ ETF(米国)の実際の動き
- 2026年1月2日(年初):152.34ドル
- 2026年2月13日(最新):169.14ドル
- 変化率:+11.02%(上昇!)
- 最高値:170.30ドル(2月13日)
- 最安値:140.45ドル(1月7日)
確かに、1月初旬には一時的に140ドル台まで下落する場面もありました。しかし、その後急速に回復し、2月に入ってからは160ドルを超える水準で安定して推移しています。年初来で見れば、明らかにプラスのパフォーマンスです。
では、なぜ投稿では「-12.78%」という数字が使われたのでしょうか。いくつかの可能性が考えられます。
第一に、特定の期間だけを切り取った可能性です。例えば、2025年の高値から2026年1月の安値までを計測すれば、マイナスの数字になるかもしれません。しかし、それは「年初来」のパフォーマンスとは言えません。
第二に、日本の投資信託の基準価額を使った可能性です。為替変動の影響で、ドルベースと円ベースでは数字が異なります。しかし、後述する日本版ETFのデータを見ても、-12.78%という数字は確認できませんでした。
第三に、意図的に都合の良い数字を使った可能性も否定できません。投資判断を促すために、実際よりも悲観的な数字を示すことで、「今がチャンス」という主張を強めようとしたのかもしれません。
3-2. 日本版iFreeETF FANG+(316A)の最新株価動向
次に、日本で取引されているiFreeETF FANG+(東証コード:316A)の動きも確認してみましょう。こちらは日本の投資家が実際に売買できる商品ですので、より身近なデータと言えます。
2026年2月13日時点で、316Aの終値は2,008円でした。前日比では-76円(-3.64%)と下落していますが、これは単日の動きです。もう少し長期的な視点で見てみましょう。
公式データによると、iFreeNEXT FANG+インデックスの基準価額は2026年2月13日時点で73,603円でした。前日比では-2,184円(-2.88%)の下落ですが、これも短期的な変動です。より重要なのは、中期的なパフォーマンスです。
| 期間 | リターン(年率) | 評価 |
|---|---|---|
| 1ヶ月 | -4.93% | 短期的な調整 |
| 3ヶ月 | -8.67% | やや軟調 |
| 6ヶ月 | +4.35% | プラスを維持 |
| 1年 | +13.18% | 堅調な上昇 |
この表を見ると、確かに直近1〜3ヶ月はマイナスですが、6ヶ月や1年で見ればプラスです。投稿が主張する「年初来-12.78%で絶望的」という状況には全く当てはまりません。
実際、iFreeNEXT FANG+インデックスの基準価額推移を見ると、2025年1月30日の決算時点では71,821円でした。そして2026年1月30日には80,230円まで上昇しています。これは1年間で約+11.7%の上昇です。決して「絶望的」な状況ではありません。
もちろん、株式市場は日々変動します。2月に入ってからやや調整が入り、基準価額は73,603円まで下がりました。しかし、これは通常の値動きの範囲内です。FANG+のような値動きの大きい商品では、月単位で5〜10%程度の変動は珍しくありません。
3-3. なぜ誤った数字が拡散されたのか?情報源の検証
それでは、なぜこのような誤った情報が拡散されてしまったのでしょうか。SNSにおける情報伝達のメカニズムを理解することが重要です。
まず、情報の出所が不明確という問題があります。投稿には「年初来-12.78%」という具体的な数字が書かれていますが、その数字がどこから来たのか、どの期間を指しているのか、ドルベースなのか円ベースなのか、一切の説明がありません。
投資情報において、数字を示す際には必ず以下の要素を明記すべきです:
- 計測期間(いつからいつまで)
- データソース(どこの公式データか)
- 通貨(ドルベースか円ベースか)
- 計算方法(配当込みかどうか、など)
これらが欠けている情報は、信頼性に欠けると言わざるを得ません。
⚠️ SNS投資情報のチェックポイント
- 情報源の確認:公式サイトやIR資料からの引用か?
- 計測期間の明示:いつからいつまでのデータか?
- 条件の説明:為替、手数料などの前提条件は?
- 利益相反の有無:投稿者に何らかの利益があるか?
- 検証可能性:第三者が同じ数字を再現できるか?
次に、確証バイアスによる情報の選択的受容という問題があります。FANG+に投資している人や、これから投資したいと考えている人は、「今が買い時だ」という情報を無意識に求めています。そこに「大幅下落している」「翌年は爆上げする」という情報が流れてくると、その真偽を確認せずに信じてしまうのです。
さらに、「具体的な数字の説得力」という心理効果も働いています。「-12.78%」のような具体的な数字を見ると、「ここまで詳しいのだから正確だろう」と思い込んでしまいます。しかし、数字が具体的であることと、その数字が正確であることは別問題です。
また、SNSの拡散メカニズムも問題を悪化させます。投稿を見た人が内容を確認せずにリツイートやシェアをすることで、誤った情報が瞬く間に広がります。特に、「今がチャンス!」「億り人になれる!」といった射幸心を煽る言葉が入っていると、拡散されやすくなります。
投資判断において最も大切なのは、一次情報を自分で確認する習慣です。SNSで流れてきた情報をそのまま信じるのではなく、必ず公式サイトで確認しましょう。FANG+の場合、以下のような公式情報源があります:
- 大和アセットマネジメントの公式サイト(運用会社)
- 三菱UFJ銀行や楽天証券などの販売会社ページ
- NYSE FANG+指数の公式サイト(ICE Data Indices)
- 米国ETFの場合は、Yahoo FinanceやBloombergなどの金融情報サイト
これらの情報源を確認すれば、今回のような「年初来-12.78%」という数字が実態と異なることはすぐにわかります。情報を鵜呑みにせず、自分で確認する。これが投資家として最も重要なスキルなのです。
さらに言えば、たとえ投稿の数字が正確だったとしても、「過去のパターンが未来も続く」という保証はありません。投資の世界には「過去のパフォーマンスは将来のリターンを保証しない」という原則があります。2018年と2022年に起きたことが、2026年以降も必ず繰り返されるとは限らないのです。
今回の検証で明らかになったのは、投稿の核心的な主張である「2026年は-12.78%で絶望的」という前提が誤っているという事実です。この事実だけで、投稿全体の信頼性は大きく損なわれます。次章以降では、より広い視点から「4年周期の法則」の妥当性を統計的に検証していきます。
第4章:「4年周期の法則」は科学的に成立するのか?統計学的考察
4-1. サンプル数2回で「法則」と呼ぶリスク
これまでの検証で、投稿の数字には問題があることがわかりました。しかし、仮に数字がすべて正確だったとしても、「4年周期の法則」という主張には根本的な問題があります。それは、サンプル数がわずか2回しかないという点です。
統計学では、「法則」や「パターン」と呼べるためには、十分な数のデータが必要です。一般的に、統計的に有意な結論を出すためには、少なくとも30以上のサンプルが望ましいとされています。専門的には、これを「大数の法則」と呼びます。
わかりやすく例えてみましょう。あなたがサイコロを2回振って、2回とも6が出たとします。このとき、「サイコロは必ず6が出る法則がある」と結論づけることができるでしょうか。もちろん、できませんよね。これはたまたま2回連続で6が出ただけで、次に振れば他の数字が出る可能性が高いです。
FANG+の「4年周期の法則」も同じです。2018年と2022年に下落し、その翌年に反発したからといって、それが「法則」として今後も必ず繰り返されるとは限りません。むしろ、たまたま2回そうなっただけという可能性が高いのです。
📊 統計学的に「法則」と呼ぶための条件
- 十分なサンプル数:最低30以上、できれば100以上のデータ
- 再現性:異なる期間や条件下でも同じパターンが見られる
- 因果関係:なぜそのパターンが生まれるのか、理論的説明ができる
- 統計的有意性:偶然ではなく、95%以上の確率で真実と言える
- 予測力:未来の動きを実際に予測できる
さらに重要なのは、「確証バイアス」の罠です。人間は、自分の仮説に合うデータだけを拾い集めてしまう傾向があります。FANG+の場合、下落後に上昇した2回だけを取り上げて「法則」と呼んでいますが、それ以外の年はどうだったのでしょうか。
例えば、2019年、2020年、2021年、2024年、2025年など、下落しなかった年の翌年はどうなったのか。上昇が続いたのか、それとも下落したのか。これらのデータも含めて分析しなければ、公平な判断はできません。都合の良いデータだけを選んで「法則」と呼ぶのは、科学的態度とは言えません。
4-2. ハイテク株の循環的動きとマクロ経済要因
それでは、なぜ2018年と2022年に下落し、その翌年に反発したのでしょうか。これを理解するには、「4年周期の法則」という単純な説明ではなく、より広い経済的文脈を見る必要があります。
まず、2018年の下落の原因を振り返ってみましょう。この年、米国FRB(連邦準備制度理事会)は金利を段階的に引き上げました。金利が上がると、借入コストが増加し、企業の成長が鈍化します。特にハイテク企業は、将来の成長に投資するため借入が多い傾向があるため、金利上昇の影響を受けやすいのです。
また、2018年末には米中貿易摩擦が激化しました。トランプ政権が中国に対して関税を課し、中国も報復関税を発動。世界経済の先行き不安が高まり、リスク資産である株式が売られました。特にグローバルに展開するハイテク企業は、貿易摩擦の影響を大きく受けたのです。
そして2019年に反発したのは、FRBが金利引き上げを一時停止し、むしろ利下げに転じたからです。金融緩和により、再びお金が株式市場に流れ込み、ハイテク株は急回復しました。つまり、2018〜2019年の動きは「4年周期」ではなく、金融政策の転換によるものだったのです。
| 年 | 主な経済要因 | FANG+への影響 |
|---|---|---|
| 2018年 | FRB利上げ、米中貿易摩擦 | 下落(リスク回避) |
| 2019年 | FRB利下げ、金融緩和 | 上昇(資金流入) |
| 2022年 | 急激な利上げ、インフレ懸念 | 大幅下落(成長株売り) |
| 2023年 | 利上げ鈍化、AIブーム | 大幅上昇(AI期待) |
次に、2022年の下落を見てみましょう。この年、FRBはインフレ抑制のため、記録的なペースで金利を引き上げました。政策金利は2021年末のほぼゼロから、2022年末には4.5%近くまで急上昇しました。このような急激な金融引き締めは、ハイテク株にとって大きな逆風となりました。
加えて、世界的なインフレ、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機、中国のゼロコロナ政策による経済停滞など、複数の悪材料が重なりました。このような環境下では、将来の成長に期待するハイテク株よりも、安定した現金を生み出す伝統的企業の株が好まれました。
そして2023年の反発。これは前述の通り、ChatGPTの登場をきっかけとした生成AIブームが主因です。さらに、FRBの利上げペースが鈍化し、「そろそろ金利のピークは近い」という期待が高まりました。この2つの要因が重なり、ハイテク株は急反発したのです。
このように見ていくと、2018年と2022年の下落、そしてその翌年の上昇は、「4年周期」という規則性ではなく、それぞれ異なる経済要因によるものだとわかります。たまたま4年の間隔が空いただけで、次も必ず4年後に下落するという保証はどこにもありません。
4-3. バックテストで見る過去20年の指数変動パターン
もし本当に「4年周期の法則」が存在するなら、もっと長い期間で見ても同じパターンが見られるはずです。FANG+指数は2017年に設定されたため、それ以前のデータはありませんが、似た性質を持つナスダック100指数やS&P500情報技術セクターで過去を振り返ってみましょう。
過去20年間(2004年〜2024年)のハイテク株指数の動きを見ると、確かに大きな下落と反発のサイクルがあります。しかし、その間隔は決して4年ではありません。
- 2000〜2002年:ITバブル崩壊で大幅下落(約3年間の下落)
- 2003〜2007年:回復と上昇トレンド(約5年間)
- 2008年:リーマンショックで大暴落(1年で40%以上下落)
- 2009〜2020年:史上最長の上昇相場(約11年間!)
- 2020年3月:コロナショックで急落(わずか1ヶ月で30%下落)
- 2020年4月〜2021年:V字回復と新高値更新
- 2022年:金利上昇で調整
- 2023年〜:AIブームで再上昇
このように見ていくと、下落の間隔はバラバラです。2007年から2008年は1年、2008年から2020年までは12年、2020年から2022年は2年です。「4年周期」というパターンは、長期的なデータからは全く見えてきません。
⚠️ 「パターン認識」の落とし穴
人間の脳は、ランダムなデータの中にもパターンを見つけ出そうとする性質があります。これを「パレイドリア」と呼びます。雲の形が動物に見えたり、木の模様が顔に見えたりするのと同じで、投資でも偶然の一致を「法則」と錯覚してしまうことがあります。
たとえ過去に2回、3回同じパターンが繰り返されたとしても、それが本当の「法則」なのか、それとも単なる偶然なのかを見極めることが大切です。特に投資では、このパターン認識の錯覚が大きな損失につながることがあるので注意が必要です。
また、仮に過去に何らかのパターンが存在したとしても、市場はそのパターンを学習して適応してしまうという問題もあります。これを「適応的市場仮説」と呼びます。
例えば、もし本当に「下落の翌年は必ず上昇する」というパターンが広く知られるようになれば、投資家はみんな下落年の終わりに買おうとします。すると、下落年の終わりに株価が上昇し始め、翌年にはすでに高値になっているため、思ったほど上昇しなくなります。つまり、パターンが広まると、そのパターン自体が消えてしまうのです。
実際、SNSで「4年周期の法則」が拡散されているということは、多くの投資家がそれを知っているということです。もしそれが本当に有効なパターンなら、みんなが同じタイミングで買おうとするため、すでにパターンは機能しなくなっているはずです。
さらに言えば、FANG+の構成銘柄は定期的に入れ替わります。2025年12月にパランティアが加わり、サービスナウが除外されたように、指数の中身は常に変化しています。ということは、「過去のFANG+」と「現在のFANG+」は、厳密には別物なのです。過去のパターンが、銘柄構成が変わった今後も通用するとは限りません。
結論として、統計学的・科学的な観点から見れば、「FANG+の4年周期の法則」は法則とは呼べません。わずか2回のサンプルでパターンを主張するのは早計であり、長期的なデータを見ても4年周期は確認できません。それぞれの下落と反発には個別の経済要因があり、規則的なサイクルではなく、経済環境に応じた不規則な動きと考えるべきです。
次章では、こうした理解を踏まえた上で、それでもFANG+への投資を検討する際に知っておくべきリスクとリターンについて、2026年最新の情報をもとに解説していきます。
第5章:FANG+投資の本当のリスクとリターン|2026年最新版
5-1. パランティア新規採用など構成銘柄の最新変更点
FANG+に投資を検討するなら、まず知っておくべきは、この指数が「固定されたもの」ではなく、定期的に中身が入れ替わる「生きた指数」だということです。2025年12月のリバランスでは、重要な変更がありました。
除外されたのは、クラウドサービス大手のサービスナウ(NOW)です。サービスナウは企業向けのIT管理プラットフォームを提供する優良企業ですが、時価総額や流動性、成長性などの基準で、今回の入れ替え対象となりました。
そして新たに採用されたのが、データ分析・AI企業のパランティア(PLTR)です。パランティアは、政府機関や企業向けに大規模データ分析プラットフォームを提供しており、近年のAIブームで株価が大きく上昇しています。CIA(米国中央情報局)との契約でも知られる、注目のテック企業です。
📋 FANG+指数の構成銘柄(2026年2月時点)
- Meta(META):旧Facebook、SNS・メタバース大手
- Amazon(AMZN):Eコマース・クラウド(AWS)の巨人
- Netflix(NFLX):動画ストリーミング配信の先駆者
- Alphabet(GOOGL):Google親会社、検索・広告・AI
- Apple(AAPL):iPhone・Mac・サービス事業
- Microsoft(MSFT):Windows・Azure・OpenAI投資
- NVIDIA(NVDA):AI半導体のリーディングカンパニー
- Tesla(TSLA):電気自動車・自動運転技術
- パランティア(PLTR):データ分析・AI(2025年12月新規採用)
- Broadcom(AVGO):半導体・インフラソフトウェア
この変更が意味するのは、FANG+の性質そのものが変化しているということです。サービスナウは比較的安定した成長を続ける企業でしたが、パランティアは値動きが激しく、投機的な側面も強い銘柄です。つまり、今後のFANG+はこれまで以上にボラティリティ(価格変動)が大きくなる可能性があります。
また、10銘柄という限られた数での構成のため、1つの銘柄の影響が大きいという特徴もあります。例えば、NVIDIAやTeslaが大きく動けば、指数全体も大きく動きます。分散投資の観点からは、10銘柄では十分とは言えません。
さらに注目すべきは、これら10銘柄のほとんどが米国企業であり、しかもハイテク・テクノロジー分野に集中しているという点です。もし米国経済が不調になったり、ハイテク規制が強化されたりすれば、FANG+全体が大きな打撃を受ける可能性があります。地域的にも業種的にも、分散が不足しているのです。
5-2. ボラティリティ27の意味:初心者が見落とす3つの危険
FANG+の公式データを見ると、標準偏差(リスク指標)が25〜27という数字が出ています。この「27」という数字、一見すると何の意味もない数字に見えるかもしれません。しかし、これは投資初心者が見落としがちな、非常に重要な危険信号なのです。
標準偏差とは、価格の変動幅を示す統計指標です。数字が大きいほど、価格が激しく上下することを意味します。参考までに、他の主要指数の標準偏差を見てみましょう:
| 指数・商品 | 標準偏差(年率) | リスク評価 |
|---|---|---|
| 国内債券(インデックス) | 約2〜3 | 低リスク |
| バランス型ファンド | 約8〜12 | 中リスク |
| S&P500(米国株式全般) | 約15〜18 | 中〜高リスク |
| ナスダック100 | 約20〜23 | 高リスク |
| FANG+ | 約25〜27 | 超高リスク |
この表を見れば一目瞭然です。FANG+のリスクは、S&P500の約1.5倍、バランス型ファンドの約3倍です。では、この「標準偏差27」が実生活でどういう意味を持つのか、具体的に見ていきましょう。
【危険その1:短期間で資産が3割減る可能性】
標準偏差27ということは、統計学的には「年間で上下27%の変動がある」ことを意味します。さらに、2標準偏差(約95%の確率範囲)を考えると、最悪の場合、1年間で54%もの下落があり得るということです。
実際、2022年の-31.44%という下落は、まさにこの統計予測の範囲内です。100万円投資していたら、1年で約70万円になってしまう計算です。あなたは、自分の資産が30万円減った状態を見て、冷静でいられますか?多くの人は、この時点で「もうダメだ」と思って売却してしまい、その後の回復を逃すのです。
【危険その2:含み損の精神的ストレス】
投資で最も辛いのは、実は損失そのものではなく、含み損を抱えている期間の精神的ストレスです。毎日チャートを見るたびに赤字が目に入り、「あの時売っておけば」「もっと良い投資先があったのでは」と後悔の念に駆られます。
FANG+のようなボラティリティの高い商品では、この含み損期間が長く続くことがあります。2018年10月から2019年3月まで、約5ヶ月間マイナスが続きました。2022年は1年間ほぼずっとマイナスでした。この期間、毎日資産が減っていく様子を見続けることができるでしょうか。
多くの投資初心者は、この精神的ストレスに耐えられず、底値付近で投げ売りしてしまいます。そして、その直後に相場が反転し、「あと少し我慢していれば」と後悔することになるのです。
【危険その3:積立投資でも安心できない理由】
「ドルコスト平均法で積立投資すれば、下落時に多く買えるから大丈夫」と考える人もいるでしょう。確かに、積立投資はリスクを平準化する有効な手法です。しかし、FANG+のような超高ボラティリティ商品では、それでも危険が残ります。
例えば、2021年のピーク時から積立を始めた人は、2022年の下落でずっとマイナス圏にいました。毎月3万円ずつ積み立てていても、評価額は積立額を下回り続けます。「せっかく毎月お金を入れているのに、資産が増えるどころか減っていく」という状況に、多くの人がメンタルを保てなくなるのです。
⚠️ FANG+が向いていない人の特徴
- 投資資金が5年以内に必要になる可能性がある人
- 含み損を見るとストレスで眠れなくなるタイプの人
- 投資元本の30%以上の損失に耐えられない人
- これが初めての株式投資という人
- 資産の大部分をFANG+に投じようと考えている人
5-3. 設定来+702%の光と影:長期保有者のリアルな体験談
ここまで散々リスクの話をしてきましたが、FANG+の魅力も忘れてはいけません。設定来(2018年1月31日〜)で+702.30%という驚異的なリターンを記録しているのは紛れもない事実です。100万円が約800万円になった計算です。
では、実際に設定当初から保有し続けた人は、どんな体験をしてきたのでしょうか。架空のケースですが、リアルな数字をもとにシミュレーションしてみましょう。
【ケーススタディ:Aさんの8年間の投資体験】
Aさんは2018年2月、FANG+に100万円を投資しました。当時の基準価額は約1万円だったとします。Aさんの心の動きを時系列で追ってみましょう。
2018年2月〜9月:順調なスタート。資産は120万円まで増加。「やっぱりハイテク株はいいな」と満足。
2018年10月〜12月:突然の大暴落。-24%の下落で資産は約90万円に。「10万円も減った…もう売った方がいいのでは?」と不安に駆られる夜が続く。SNSでは「ハイテク株は終わった」という声も。しかし、長期投資を信じて耐える。
2019年:急回復!年末には資産が140万円に。「耐えてよかった!」と安堵。しかし、この時点で利益確定すべきだったのか、後から悩むことに。
2020年3月:コロナショックで一時的に110万円まで下落。「また暴落か…」と思ったが、わずか数ヶ月でV字回復。年末には200万円を突破!
2021年:さらに上昇が続き、資産は300万円に到達。「3倍になった!このまま持ち続ければ1000万円も夢じゃない」と期待が膨らむ。
2022年:悪夢の1年。-31%の大幅下落で資産は一気に200万円台前半まで後退。「せっかく300万円まで行ったのに…100万円も減った」。周囲からは「なんでピークで売らなかったの?」と言われ、自分を責める日々。
2023年:AIブームで大復活!年末には400万円を突破。「やっぱり耐えてよかった!」と再び確信。
2024〜2025年:緩やかな上昇が続き、2025年末には600万円に。
2026年2月(現在):多少の調整はあるものの、資産は約800万円。当初の100万円が8倍になった。
このケーススタディから見えてくるのは、素晴らしいリターンの裏には、何度も訪れる「売りたい衝動」との戦いがあったということです。2018年末、2020年3月、2022年、そして2026年の調整局面。どのタイミングでも、「もう売った方がいいのでは」という気持ちと戦わなければなりませんでした。
また、ピーク時(2021年の300万円、2023年の400万円など)で利益確定しなかったことへの後悔も常につきまといます。「あの時売っておけば」という思いは、投資家を常に苦しめます。
逆に、もしAさんが2018年末の下落で売却していたら、その後の700%上昇を逃すことになりました。2022年の下落で売っていても同じです。つまり、長期的な高リターンを得るには、短期的な暴落に何度も耐える強靭なメンタルが必要だということです。
さらに重要なのは、「どのタイミングで利益確定するか」という出口戦略です。Aさんの800万円は、あくまで「含み益」です。実際に売却して現金化するまでは、また暴落で半分になる可能性もあります。長期保有で大きく増やしたとしても、最後の出口を間違えれば、利益の大部分を失うこともあり得るのです。
FANG+への投資を考えるなら、以下の点を自分に問いかけてみてください:
- 資産が一時的に30%減っても、10年間保有し続けられるか?
- 周囲の人が「もう売った方がいい」と言っても、自分の判断を貫けるか?
- 日々の値動きを気にせず、仕事や生活に集中できるか?
- これは余裕資金で、5〜10年使う予定のないお金か?
- FANG+以外にも分散投資をしているか(全資産の何%までと決めているか)?
これらの質問に自信を持って「Yes」と答えられるなら、FANG+はあなたにとって検討に値する投資対象かもしれません。しかし、少しでも不安があるなら、もっとリスクの低い商品から始めることをお勧めします。S&P500やバランス型ファンドで投資経験を積み、自分のリスク許容度を理解してから、FANG+のようなハイリスク商品に挑戦しても遅くはありません。
次章「まとめ」では、これまでの検証結果を整理し、FANG+投資を考える上での5つの原則をお伝えします。感情ではなくデータに基づいた、賢明な投資判断のために。
まとめ:FANG+「4年周期の法則」の真実と賢い投資判断の5原則
長い検証の旅、お疲れ様でした。ここまで読んでくださったあなたは、SNSの煽り投稿に惑わされず、データと事実に基づいて判断できる、真の投資家の第一歩を踏み出しています。
本記事で明らかになった核心的事実を整理しましょう:
📌 検証で判明した5つの真実
- 2026年は「-12.78%」ではない:実際は年初来+11%のプラスリターン(米国ETF基準)
- サンプル不足:わずか2回のデータで「法則」と呼ぶには根拠不十分
- 個別要因の存在:各年の動きには金融政策やAIブームなど具体的理由がある
- 超高ボラティリティ:標準偏差27は初心者にはリスクが高すぎる
- 構成銘柄の変化:過去と現在では中身が異なり、過去パターンが通用する保証なし
しかし、これは「FANG+に投資するな」という結論ではありません。設定来+702%という実績は本物ですし、今後も米国ハイテク企業の成長に期待する価値はあります。大切なのは、「4年周期の法則」という幻想に頼るのではなく、リスクを正しく理解した上で投資することです。
そこで、FANG+投資を考える際の「5つの賢明な原則」をお伝えします:
【原則1】情報源を必ず確認する
SNSで流れてきた情報は、公式サイトで必ずダブルチェック。数字の出所、計測期間、前提条件を確認する習慣を。
【原則2】分散投資を徹底する
FANG+は資産の10〜20%程度に留め、S&P500やバランス型ファンドと併用。「卵は一つのカゴに盛るな」の鉄則を守る。
【原則3】自分のリスク許容度を知る
「30%の下落に耐えられるか?」を自問自答。無理なら、もっとリスクの低い商品から始める勇気を持つ。
【原則4】長期視点を維持する
短期の「爆益」を狙うのではなく、10年スパンで考える。含み損の時期があっても慌てず、定期的な見直しで対応。
【原則5】感情ではなくデータで判断する
「信じる者は救われる」ではなく、「データを信じる者が報われる」。希望的観測ではなく、客観的事実を基に行動する。
投資の世界に「絶対」はありません。「必ず上がる」「必ず儲かる」という言葉を見たら、まず疑ってください。本当に価値ある投資機会は、煽り文句なしに、データが静かに語ってくれます。
あなたの投資人生は、これから何十年も続きます。今日の1回の判断で全てが決まるわけではありません。焦らず、学び続け、少しずつ経験を積んでいけば、自然とあなたに合った投資スタイルが見えてきます。
最後に問いかけます。あなたは「法則」という甘い言葉に踊らされる投資家になりますか?それとも、データと向き合い、自分の頭で考える投資家になりますか?
答えは、あなた自身の中にあります。この記事が、あなたの賢明な選択の一助となれば、これほど嬉しいことはありません。健全な投資ライフを心から応援しています!🌟

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