つみたてNISAは、将来に向けた資産形成にとって非常に強力な制度です。
しかし、正しい知識を持たずに始めてしまうと、思わぬ失敗につながることも。
この記事では、初心者が特に注意すべき5つのミスをわかりやすく解説します。
これからつみたてNISAを始める方も、すでに始めている方も、ぜひチェックしてみてください!
目次(クリックで各章へジャンプ)
第1章:目的を決めずに始めてしまう
つみたてNISAは、「非課税で資産運用できる」という大きなメリットを持っています。
しかし、目的を持たずに漠然と始めてしまうと、期待する効果を得られないリスクが高まります。
そもそも、つみたてNISAは「長期・積立・分散投資」を前提に設計された制度です。つまり、最低でも10年以上の運用を想定してスタートするべきなのです。
以下に、目的設定の有無による違いをまとめました。
目的あり | 目的なし | 結果 |
---|---|---|
教育資金や老後資金など、具体的なゴールがある | なんとなく「お得そう」と思って始めた | 運用期間・金額にブレが少なく成功しやすい |
積立期間に合わせたリスク管理ができる | 途中でやめたくなったり焦ったりする | 途中解約や損失リスクが高まる |
目的を決めることで、投資の方針や商品選びもブレなくなります。
たとえば「10年後の子どもの教育費」と決めておけば、リスクを抑えた運用を選びやすくなり、途中の値動きにも惑わされにくくなります。
つみたてNISAは短期間で結果を出すための制度ではありません。
未来の自分を支えるために、まず「なぜ積み立てるのか?」をしっかり考えましょう。

注意:明確な目的がないまま投資を始めると、途中で迷いが生じやすくなります。開始前に「目標金額」と「積立期間」を決めることをおすすめします!
第2章:リスクを無視して商品を選ぶ
つみたてNISAで商品を選ぶとき、リターンの高さだけに注目するのは非常に危険です。
リターンが大きい商品ほど、リスク(値動きの幅)も大きいことを忘れてはいけません。
たとえば、米国株式インデックスファンドは長期的に高いリターンを期待できますが、短期的には30%以上下落することもあります。
リスクを理解せずに選んだ結果、相場が下落したときに怖くなって売却してしまう可能性が高くなります。
つみたてNISAの本質は「長期で積み立てること」にあります。短期の値動きに惑わされて途中解約してしまうと、非課税メリットも活かせません。
商品選びのポイントは、「自分が10年以上持ち続けられるか」を基準に考えることです。
標準偏差や最大下落率といったリスク指標も参考にしつつ、自分が精神的に耐えられるレベルの商品を選びましょう。
注意:人気ランキングや口コミだけで商品を選ぶのはNG!リスクをしっかり理解して、自分に合ったファンドを選ぶことが大切です。
第3章:積立額を無理に増やしすぎる
つみたてNISAでは、毎月コツコツ積み立てることが基本です。
しかし、「早く資産を増やしたい」という気持ちから、無理な金額設定をしてしまう人が少なくありません。
生活費を削ってまで高額な積立をすると、予期せぬ出費があったときに積立を中断せざるを得なくなり、結果的に「積立のリズムが崩れる」という悪循環に陥ります。
積立金額は、無理なく継続できる額に設定することが最重要です。
以下に、無理な積立と適切な積立の違いをまとめました。
無理な積立 | 適切な積立 | 結果 |
---|---|---|
生活費を削って積み立てる | 余剰資金から積み立てる | 継続性に大きな差が出る |
急な出費で積立停止・売却 | 出費があっても継続できる | 長期的な資産形成が可能 |
つみたてNISAの非課税枠(年間120万円)を最大限使うことも大切ですが、まずは「継続できること」を最優先に考えましょう。
最初は少額から始め、ライフスタイルや収支の変化に応じて増額するという方法も十分ありです。
注意:「とりあえず上限まで積み立てる」という考えは危険!家計に無理がないか、必ず確認しましょう。
第4章:相場が下がったときに売却する
つみたてNISAにおいて、最も避けたい行動のひとつが相場が下がったときに売却してしまうことです。
相場の下落は投資において避けられないものですが、短期的な値動きに過剰に反応してしまうと、大きな損失を確定してしまうことになります。
つみたてNISAは「時間を味方にする投資」です。長期間コツコツと積み立てることで、一時的な下落を乗り越え、資産を育てていく仕組みになっています。
実際、過去のデータを見ても、長期で投資を続けた人のほとんどがプラスのリターンを得ていることがわかっています。
相場が下がったときこそ、「安く買えるチャンス」と前向きに捉えることが大切です。
特につみたてNISAでは、毎月定額を積み立てることで平均購入単価を下げる「ドルコスト平均法」が働きます。
下落局面で焦って売却してしまうのではなく、積立を継続することが、最終的な成果に大きな違いを生みます。
注意:ニュースやSNSの情報に振り回されず、自分の投資方針を守ることが成功のカギです!
https://ko-invest.net/302/
第5章:口座・商品を放置してしまう
つみたてNISAは長期放置が基本とはいえ、「完全に放置」してしまうのは問題です。
特に、投資環境の変化や自分自身のライフプランの変化に対応できなくなるリスクがあります。
つみたてNISAの口座や保有商品は、最低でも年1回程度は見直しを行うことが理想です。
以下に、「適切なメンテナンス」と「放置しすぎた場合」の違いをまとめました。
適切な管理 | 放置しすぎ | 影響 |
---|---|---|
定期的に積立内容をチェック | 開設後一度も確認していない | 市場変化に対応できずリスク拡大 |
目標に応じてリバランスを検討 | 自分の状況が変わっても放置 | 資産形成の精度が落ちる |
もちろん、頻繁な売買は不要です。しかし、最低限のモニタリングは継続的に行うべきです。
たとえば、年末に資産状況を確認し、必要に応じて積立額や商品配分を微調整するだけでも十分です。
人生の節目(結婚、子どもの誕生、転職など)があったときも、積立方針を見直す良いタイミングです。
注意:放置はリスクを見逃す原因に!「見守りながら育てる」という意識を持ちましょう。
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