2025年12月に登場したSMT米国株式モメンタムファンドが、投資家の間で大きな注目を集めています。株価の「勢い」に着目した独自の銘柄選定戦略により、上昇相場ではS&P500の3倍以上のリターンを記録したファンドモデルの実績が話題となっています。一方で、FANG+や一歩テック20といった人気ファンドとの比較も活発に議論されており、「どれを選ぶべきか」迷っている方も多いのではないでしょうか。本記事では、SMT米国株式モメンタムファンドの仕組みから、FANG+や一歩テック20との詳細比較、メリット・デメリット、そして2026年の投資判断まで、データに基づいた実践的な情報をお届けします。
- SMT米国株式モメンタムファンドの独自戦略と圧倒的なリターンの秘密
- FANG+・一歩テック20との具体的な違いと選び方の判断基準
- 上昇相場で輝く強みと下落時の注意点を理解した投資判断
- 2026年の市場環境を踏まえた実践的なポートフォリオ戦略
目次
第1章:SMT米国株式モメンタムファンドとは?基本戦略と特徴を徹底解説
1-1. 株価の「勢い」に着目した独自のモメンタム投資戦略
2025年12月16日、三井住友トラスト・アセットマネジメントから新しい投資信託が登場しました。それがSMT米国株式モメンタムファンドです。このファンドは「SMTトレンドランキングシリーズ」という4つのファンドシリーズの一つで、米国株式市場に投資するタイプとなっています。
では、このファンドは他の投資信託と何が違うのでしょうか。最大の特徴は、株価の「モメンタム(勢い)」という指標に着目している点です。モメンタムとは、簡単に言えば「株価が上がり続けている勢い」のこと。上昇の勢いがある銘柄に投資することで、さらなる値上がりを狙う戦略なのです。
具体的な仕組みを見てみましょう。このファンドは、米国市場の時価総額上位約500銘柄を対象として、そこから「勢いのある銘柄」を選び出します。ただし、単純に「最近上がった銘柄」を選ぶだけではありません。短期・中期・長期という3つの異なる時間軸で評価するのが特徴です。
💡 ポイント
短期(6カ月)、中期(12カ月)、長期(36カ月)の3つの期間で株価上昇率を測定し、それぞれの期間で上位7銘柄ずつ、合計21銘柄を選定します。これにより、一時的なブームだけでなく、継続的に成長している企業もしっかり捉えられる設計になっています。
この3つの時間軸を組み合わせることで、短期的な急騰銘柄だけでなく、中長期的に安定して成長している企業も組み入れることができます。例えば、AI関連で急成長している半導体企業は短期モメンタムで選ばれやすく、数年かけて着実に株価を伸ばしている優良企業は長期モメンタムで選ばれる仕組みです。
従来の投資信託では、S&P500のような指数に連動するインデックス型や、特定のテーマ(AI、クリーンエネルギーなど)に投資するテーマ型が主流でした。しかし、SMT米国株式モメンタムファンドは「今、最も勢いのある銘柄」に自動的に投資するという、これまでにない新しいアプローチを採用しています。
1-2. 21銘柄均等投資と年4回のリバランスの仕組み
SMT米国株式モメンタムファンドのもう一つの大きな特徴が、21銘柄への均等投資です。多くのインデックスファンドは「時価総額加重平均」という方法を採用しており、大きな企業ほど組入比率が高くなります。例えば、アップルやマイクロソフトのような巨大企業が全体の20〜30%を占めることも珍しくありません。
しかし、このファンドは違います。選ばれた21銘柄に対して、ほぼ均等に投資するのです。つまり、大企業も成長中の中型企業も、同じくらいの影響力を持つということ。これにより、小さくても勢いのある企業の成長をしっかり取り込めるのが強みです。
| 投資方法 | 特徴 | メリット |
|---|---|---|
| 時価総額加重 | 大企業ほど比率が高い | 安定性が高い |
| 均等加重 | 全銘柄の比率がほぼ同じ | 小型株の成長も取り込める |
| モメンタム均等 | 勢いのある21銘柄に均等 | 高成長銘柄に集中できる |
さらに重要なのが、年4回の定期的な銘柄入れ替え(リバランス)です。具体的には、2月、5月、8月、11月の末日を基準として、モメンタムの評価を見直します。勢いが失速した銘柄はポートフォリオから外し、新たに勢いを増している銘柄を組み入れるのです。
この仕組みにより、常に「今、勢いのある銘柄」でポートフォリオが構成されます。例えば、2025年12月の運用開始時点では、エヌビディア、ブロードコム、マイクロンテクノロジーといった半導体関連銘柄が多く選ばれていました。しかし、2026年2月の見直しでは、市場環境の変化に応じて銘柄が入れ替わる可能性があります。
興味深いのは、アップルやマイクロソフトといった従来からの大型ビッグテック銘柄が、2025年12月時点では組み入れられていなかった点です。これは、「現在の株価の勢い」を機械的に評価した結果です。つまり、このファンドは企業の知名度や規模ではなく、純粋に「今、上がっている銘柄」を選ぶという徹底した姿勢を貫いているのです。
1-3. 信託報酬0.77%とNISA対応状況の詳細
投資信託を選ぶ際、コストは非常に重要な要素です。SMT米国株式モメンタムファンドの信託報酬は年率0.77%(税込)となっています。これは、投資額に対して毎年0.77%が運用コストとして差し引かれるということです。
この数字を他のファンドと比較してみましょう。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は約0.08%、オルカン型のインデックスファンドも0.1%前後です。これと比べると、SMT米国株式モメンタムファンドは明らかに高めです。しかし、これにはちゃんとした理由があります。
⚠️ コストの考え方
インデックスファンドは機械的に指数に連動するだけなので、運用コストが低く抑えられます。一方、SMT米国株式モメンタムファンドは、年4回の銘柄入れ替えや、モメンタムの計算など、アクティブな運用を行うため、どうしてもコストが高くなります。ただし、テーマ型ファンドの中には1.0%を超えるものも多く、それと比べれば抑えられた水準と言えます。
FANG+の信託報酬も約0.77%程度ですから、ほぼ同等です。一歩先いくUSテック・トップ20の0.495%と比較するとやや高いですが、頻繁な銘柄入れ替えを伴うアクティブ運用であることを考えれば、許容範囲内と考える投資家も多いでしょう。
次に、NISA対応についてです。2024年から始まった新NISA制度では、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。SMT米国株式モメンタムファンドは、成長投資枠では利用可能ですが、つみたて投資枠には対応していません。
つみたて投資枠で買えるのは、金融庁が定めた厳しい基準をクリアしたファンドだけです。信託報酬が低く、長期投資に適したファンドが対象となるため、0.77%という水準やアクティブ運用であることが理由で、現時点では対象外となっています。
2026年1月時点での基準価額は約10,730円から11,057円、純資産総額は約35億円から42億円となっています。設定からわずか約1カ月でこれだけの資金を集めたことからも、投資家の関心の高さがうかがえます。特に、上昇相場でのリターン期待が高い点が評価されているようです。
このファンドは、楽天証券、SBI証券、マネックス証券などの主要ネット証券で購入できます。新NISAの成長投資枠を使えば、年間240万円まで非課税で投資できますので、上手に活用すれば税制面でも有利に運用できます。
第2章:FANG+・一歩テック20との徹底比較|SMT米国株式モメンタムファンドの違いは?
2-1. FANG+との銘柄選定方法・リターン実績の違い
米国ハイテク株に投資するファンドとして、FANG+は非常に人気があります。では、SMT米国株式モメンタムファンドとFANG+は、どこが違うのでしょうか。まず最も大きな違いは、銘柄選定の哲学です。
FANG+は、Meta(旧Facebook)、Amazon、Netflix、Alphabet(Google)、Apple、Microsoft、Tesla、NVIDIA、Snowflake、Palantirの10銘柄で構成されています。これらは「次世代プラットフォーム企業」として選ばれた銘柄で、構成銘柄は基本的に固定されています(定期的な見直しはありますが、大きな変更は少ない)。
一方、SMT米国株式モメンタムファンドは21銘柄に投資し、年4回の定期的な入れ替えがあります。つまり、FANG+が「既に確立された大型テック企業」に長期投資するのに対し、SMT米国株式モメンタムファンドは「現在最も勢いがある銘柄」を機械的に選び続けるという違いがあります。
| 項目 | FANG+ | SMTモメンタム |
|---|---|---|
| 銘柄数 | 10銘柄 | 21銘柄 |
| 選定基準 | 次世代プラットフォーム企業 | 株価モメンタム(勢い) |
| 入れ替え頻度 | 年1〜2回程度 | 年4回 |
| 信託報酬 | 約0.77% | 0.77% |
| 投資スタイル | 固定銘柄への集中投資 | 動的な銘柄入れ替え |
リターン実績についても見てみましょう。FANG+は過去10年間で約15倍から19倍という驚異的な成長を遂げています。2025年12月末時点での1年リターンは年率33.10%で、6カ月リターンは年率44.37%という非常に高いパフォーマンスを示しています。
一方、SMT米国株式モメンタムファンドは2025年12月に設定されたばかりなので、実際のファンドとしてのリターン実績はまだ短期間のものしかありません。ただし、ファンドモデルのシミュレーション(2010年12月末から2025年10月末まで)では、S&P500が1000%超のリターンに対し、ファンドモデルは3000%超という圧倒的なパフォーマンスを示しています。
💡 シミュレーションと実績の違いに注意
ファンドモデルのシミュレーション結果は、過去のデータに基づいた理論上の成果です。実際のファンド運用では、売買コスト、市場の流動性、タイミングのズレなどにより、シミュレーション通りの結果にならない可能性があります。特に設定されたばかりのファンドは、今後の実績を見守る必要があります。
もう一つの重要な違いは、構成銘柄の柔軟性です。FANG+は基本的に同じ10銘柄への投資を続けるため、これらの企業が成長し続ける限りは高いリターンが期待できます。しかし、市場の主役が交代した場合、対応が遅れる可能性があります。
例えば、2025年12月時点では、FANG+にはApple、Microsoft、Meta、Amazon、Tesla、NVIDIA、Palantirなどが含まれています。一方、SMT米国株式モメンタムファンドにはエヌビディア、ブロードコム、マイクロンテクノロジーなど半導体関連が多く、AppleやMicrosoftは含まれていませんでした。これは、2025年末時点での「勢い」を機械的に評価した結果です。
どちらが優れているかは一概には言えません。FANG+は「既に実績のある大手企業への長期投資」、SMT米国株式モメンタムファンドは「今、勢いのある銘柄への機動的投資」という違いがあり、投資家の考え方や市場環境によって適切な選択は変わってきます。
2-2. 一歩テック20との投資戦略・コスト面の比較分析
次に、一歩先いくUSテック・トップ20インデックスとの比較を見ていきましょう。このファンドも米国のテクノロジー企業に投資するという点では共通していますが、投資戦略とコスト面で明確な違いがあります。
一歩テック20は、先進技術を持つ米国企業20銘柄を「時価総額加重平均」で組み入れるインデックス型ファンドです。つまり、企業の規模(時価総額)に応じて投資比率が決まります。大きな企業ほど組入比率が高くなる仕組みです。
対して、SMT米国株式モメンタムファンドは21銘柄を「均等加重」で組み入れます。つまり、どの銘柄もほぼ同じ比率で投資されるということ。時価総額加重の場合、Apple、Microsoft、NVIDIAのような超大型株の影響が非常に大きくなりますが、均等加重では小型の高成長銘柄も同等の影響力を持ちます。
⚠️ 加重方法の違いによる影響
時価総額加重は、大型株中心の安定したポートフォリオになりやすく、市場全体の動きに近い値動きをします。一方、均等加重は中小型の高成長銘柄の影響も大きく受けるため、よりダイナミックなリターンが期待できる反面、ボラティリティ(価格変動)も大きくなる傾向があります。
選定基準も異なります。一歩テック20は「先進技術を持つ企業」という観点で銘柄を選びます。AI、クラウド、半導体、ソフトウェアなど、テクノロジー分野で革新的な企業が対象です。対して、SMT米国株式モメンタムファンドは「株価の勢い」という純粋に数値的な指標で選びます。
コスト面では、一歩テック20の信託報酬が年率0.495%に対し、SMT米国株式モメンタムファンドは0.77%とやや高めです。約0.27%の差は、長期投資では無視できない金額になります。例えば、100万円を10年間運用した場合、この差だけで数万円の違いが出る計算になります。
しかし、コストが低ければ良いというわけでもありません。重要なのは「コストを上回るリターンが得られるか」です。SMT米国株式モメンタムファンドは、年4回の銘柄入れ替えによって常に勢いのある銘柄に投資し続けることで、コストを上回るリターンを目指しています。
パフォーマンス面では、一歩テック20は過去5年から7年半で約7.8倍のリターンを記録しています。これは素晴らしい成績ですが、FANG+の約19倍と比べると控えめです。SMT米国株式モメンタムファンドは設定されたばかりで実績がまだ不足していますが、ファンドモデルでは極めて高いリターンを示しているため、今後の実績に注目が集まっています。
どちらを選ぶべきかは、投資家のリスク許容度と投資スタイルによります。安定した成長を求め、コストを抑えたいなら一歩テック20。より積極的にリターンを狙い、ボラティリティを許容できるならSMT米国株式モメンタムファンドが選択肢になります。
2-3. 3ファンドのリスク・リターン特性とボラティリティ
ここまで見てきた3つのファンド(FANG+、一歩テック20、SMT米国株式モメンタムファンド)は、それぞれ異なるリスク・リターン特性を持っています。自分に合ったファンドを選ぶためには、この違いをしっかり理解することが重要です。
FANG+は10銘柄への集中投資のため、リターン期待値は3つの中で最も高い水準です。2025年12月末時点での6カ月リターンは年率44.37%と非常に高く、過去10年では約15〜19倍という驚異的な成長を遂げています。しかし、その分リスクも高く、構成銘柄の一つが大きく下落すると、ファンド全体に大きな影響を与えます。
また、FANG+は銘柄が基本的に固定されているため、市場の主役交代に対応しにくい弱点があります。例えば、2024年はFANG+が爆上げした年でしたが、2025年は他のテーマが注目される場面もありました。長期的にこれらの10社が成長し続けるという確信がある投資家に向いています。
| ファンド名 | リスク水準 | リターン期待 | 適した投資家 |
|---|---|---|---|
| FANG+ | 高 | 非常に高い | 積極型・長期保有 |
| 一歩テック20 | 中〜高 | 高い | バランス型 |
| SMTモメンタム | 非常に高 | 最も高い | 超積極型 |
一歩テック20は20銘柄に分散投資し、信託報酬も0.495%と低いため、バランス型の投資家に適しています。時価総額加重のため大型株中心となり、比較的安定したパフォーマンスが期待できます。ボラティリティはFANG+よりは抑えられますが、S&P500などの広範囲インデックスと比べれば高めです。
12カ月分配金利回りは12.42%(税引前)という高水準で、過去5年間の実績も約7.8倍と堅実です。テクノロジー分野への集中投資でありながら、20銘柄に分散されているため、リスクとリターンのバランスが取れていると言えます。
SMT米国株式モメンタムファンドは3つの中で最もリスクが高いと予想されます。21銘柄を均等加重し、年4回の入れ替えがあるため、上昇局面では最も高いリターンが期待できる一方、下落局面での反動も大きくなります。
実際、ファンドモデルの分析では、上昇相場では圧倒的なパフォーマンスを示す一方、2021年の欧州型や中国型のモデルでは、市場が横ばいの際に大きく下落した実績があります。特に中国型は最大で約半分程度まで下落したというデータもあります。
💡 ボラティリティを理解しよう
ボラティリティとは、価格の変動の大きさのことです。高いリターンを狙うファンドほど、ボラティリティも高くなる傾向があります。これは、大きく上がる可能性がある一方で、大きく下がる可能性もあるということ。自分のリスク許容度をしっかり見極めることが大切です。
結論として、どのファンドを選ぶかは投資家のタイプによります。長期的にビッグテック企業の成長を信じるならFANG+、テクノロジー分野に投資しつつバランスを重視するなら一歩テック20、最も高いリターンを積極的に狙いたいならSMT米国株式モメンタムファンドが選択肢になります。
第3章:SMT米国株式モメンタムファンドのパフォーマンス実績と将来性
3-1. ファンドモデルの驚異的リターン|S&P500の3倍超の実績
SMT米国株式モメンタムファンドの最大の魅力は、ファンドモデルが示す圧倒的なパフォーマンスです。三井住友トラスト・アセットマネジメントの公式サイトによると、2010年12月末を基準とした場合、2025年10月末時点でS&P500が1000%超のリターンを達成したのに対し、ファンドモデルは3000%超という3倍以上のリターンを記録しています。
この数字を具体的に見てみましょう。2010年12月末に100万円を投資したとします。S&P500に連動するファンドなら、2025年10月末には約1100万円になっていた計算です(1000%超のリターンは、元本の約11倍)。これだけでも素晴らしい成績ですが、ファンドモデルなら約3100万円以上になっていたということです。
特に注目すべきは、2018年末まではS&P500とほぼ同等に推移していた点です。つまり、最初の8年間は大きな差がありませんでした。しかし、その後の上昇局面で大きく差が開いたのです。これは何を意味するのでしょうか。
💡 2018年以降に何が起きたのか
2018年以降、AI投資ブーム、クラウドサービスの普及、半導体需要の急増など、テクノロジー分野で大きな構造変化が起きました。モメンタム戦略は、このような「勢いのあるトレンド」を素早く捉えることに優れています。結果として、AI関連の半導体企業などの急成長を取り込むことで、市場平均を大きく上回るリターンを達成したと考えられます。
2025年12月末時点のリスク・リターンデータを見ると、6カ月リターンが年率44.37%、カテゴリー平均13.61%を大きく上回っています。これは半年で約22%の上昇を意味します(年率換算で44.37%)。カテゴリー平均の3倍以上のパフォーマンスです。
ただし、ここで重要な注意点があります。これらの数字はファンドモデルのバックテスト結果であり、実際のファンド運用の実績ではありません。バックテストとは、過去のデータを使って「もしこの戦略で運用していたら」をシミュレーションしたものです。
| 期間 | S&P500 | モデル | 差 |
|---|---|---|---|
| 2010年末〜2018年末 | 約200% | 約200% | ほぼ同じ |
| 2018年末〜2025年10月末 | 約300%追加 | 約1000%追加 | 大きく差が開く |
| 全期間合計 | 1000%超 | 3000%超 | 約3倍の差 |
実際のファンド運用では、売買コスト、市場の流動性、タイミングのズレ、信託報酬などにより、バックテスト通りの結果にならない可能性があります。特に、年4回の銘柄入れ替えには取引コストがかかりますし、大量の資金が流入すると、機動的な売買が難しくなることもあります。
それでも、このファンドモデルが示す結果は非常に魅力的です。上昇相場では市場平均を大きく上回る可能性があることを示しています。2025年12月に設定されたばかりなので、今後の実際の運用成績を注意深く見守る必要がありますが、ポテンシャルの高さは十分に評価できます。
3-2. 2025年12月設定後の基準価額推移と純資産総額
SMT米国株式モメンタムファンドは2025年12月16日に設定されました。設定時の基準価額は10,000円からスタートしています(投資信託は通常10,000円を基準にスタートします)。では、設定後約1カ月の動きはどうだったのでしょうか。
2026年1月時点での基準価額は、データソースによって若干異なりますが、約10,730円から11,057円の範囲で推移しています。つまり、設定から約1カ月で7〜10%程度の上昇を記録したことになります。
この動きを具体的に見てみましょう。1月22日時点では11,008円、1月15日時点では11,057円でしたが、その後やや調整が入り、1月27日前後では10,730円付近まで下落した場面もありました。これは、米国株式市場全体の調整に連動した動きと考えられます。
⚠️ 短期的な値動きに一喜一憂しない
投資信託は長期保有を前提とした金融商品です。特に設定直後は価格が安定せず、大きく動くことがあります。1カ月や2カ月の値動きで判断するのではなく、少なくとも半年から1年の動きを見て評価することが大切です。モメンタム戦略は上昇相場で強みを発揮する一方、調整局面では大きく下げることもあるため、長期的な視点が重要です。
純資産総額についても見てみましょう。2026年1月時点での純資産総額は約35億円から42億円の範囲です。1月22日時点では41.96億円、1月15日時点では35.18億円というデータがあります。設定からわずか約1カ月で40億円前後の資金を集めたことになり、これは新規ファンドとしては非常に好調な滑り出しと言えます。
比較として、同じシリーズの他のファンドも見てみましょう。SMT 日本株式モメンタムファンドは約51.25億円(1月22日時点)、SMT 欧州株式モメンタムファンドは約4.58億円、SMT 中国株式モメンタムファンドは約3.47億円です。米国株式型が最も多くの資金を集めていることがわかります。
これは、米国株式市場への投資家の関心の高さを反映しています。日本の投資家にとって、米国株式、特にテクノロジー分野は非常に人気があります。AI投資ブームやNVIDIAなどの半導体企業の急成長が注目される中、「勢いのある銘柄に投資する」というコンセプトが多くの投資家に支持されたと考えられます。
純資産総額が増えることは、ファンドの運用にとってプラスとマイナスの両面があります。プラス面としては、運用会社にとって規模のメリットが生まれ、安定した運用ができるようになります。マイナス面としては、資金が大きくなりすぎると、機動的な売買が難しくなる可能性があります。
特に、このファンドは年4回の銘柄入れ替えを行うため、入れ替え時に大量の売買が発生します。資金規模が大きくなると、市場に与える影響も大きくなり、理想的な価格で売買できないリスクが高まります。ただし、現時点の40億円程度であれば、まだ十分に機動的な運用が可能な規模と言えるでしょう。
3-3. 上昇相場と下落相場での値動きの特性分析
モメンタム投資の特徴は、相場環境によってパフォーマンスが大きく変わることです。ここでは、ファンドモデルのデータから、上昇相場と下落相場、そして横ばい相場でどのような値動きをするのかを分析してみましょう。
まず、上昇相場での強さです。2018年以降の米国株式市場の上昇局面では、ファンドモデルはS&P500を大きく上回るパフォーマンスを示しました。これは、AI投資ブームや半導体需要の急増など、明確なトレンドがある時に、モメンタム戦略が威力を発揮することを示しています。
上昇相場では、勢いのある銘柄がさらに上昇を続ける傾向があります。投資家心理として、「上がっている銘柄は更に上がる」という期待が働き、資金が集中します。モメンタム戦略は、まさにこの流れに乗る戦略なので、トレンドが明確な上昇相場では最大限の力を発揮します。
| 相場環境 | モメンタム戦略 | インデックス |
|---|---|---|
| 明確な上昇トレンド | 市場平均を大きく上回る | 安定した上昇 |
| 横ばい・方向感なし | 市場平均と同等か下回る | 横ばい |
| 急落・調整局面 | 市場平均を下回る可能性 | 下落 |
一方、下落相場や調整局面では注意が必要です。SMTトレンドランキングシリーズの欧州型と中国型のファンドモデルを見ると、2021年に市場が横ばいで推移した際、ファンドモデルは著しく下落しました。特に中国型は、市場がほぼ横ばいだったにもかかわらず、最大で約半分程度まで下落したというデータがあります。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。モメンタム株は、それまでの上昇が大きい銘柄です。市場全体が調整局面に入ると、「上がりすぎた銘柄」として真っ先に売られる傾向があります。つまり、上昇局面での勢いが強かった分、下落時の反動も大きくなるのです。
💡 横ばい相場での弱点
モメンタム戦略のもう一つの弱点は、明確なトレンドがない横ばい相場です。2010年代前半のファンドモデルを見ると、S&P500との差が小さく、特徴が発揮されていませんでした。これは、勢いのある銘柄が次々と入れ替わり、一貫したトレンドが形成されなかったためと考えられます。頻繁な入れ替えによる取引コストだけがかさむ可能性もあります。
では、どう対策すれば良いのでしょうか。最も重要なのは、市場環境を見極めることです。明確な上昇トレンドが続くと予想される時期に投資し、トレンドが怪しくなってきたら一部を利益確定するなど、機動的な対応が求められます。
ただし、タイミングを完璧に見極めるのは非常に難しいことです。プロの投資家でも市場の天井と底を当て続けることはできません。そのため、より現実的な戦略は、ポートフォリオの一部として組み入れ、他の安定したファンドと組み合わせることです。
例えば、資産の70%をS&P500やオルカンなどの安定したインデックスファンドで運用し、残りの30%をSMT米国株式モメンタムファンドのような攻めのファンドに投資する方法です。これなら、上昇相場では高いリターンを狙いつつ、下落相場でも資産全体のダメージを抑えられます。
結論として、SMT米国株式モメンタムファンドは上昇相場で輝く攻めのファンドです。市場環境が良好で、米国株、特にテクノロジー分野の成長が続くと予想されるなら、高いリターンが期待できます。しかし、調整局面では大きく下げるリスクもあるため、リスク管理と分散投資が重要になります。
第4章:メリット・デメリットと投資判断のポイント

4-1. 上昇局面で圧倒的リターンを狙える3つのメリット
SMT米国株式モメンタムファンドの最大の魅力は、なんといっても上昇相場での圧倒的なリターン期待値です。ここでは、このファンドが持つ3つの大きなメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット1:市場平均を大きく上回るリターンの可能性
第一のメリットは、上昇相場で市場平均を大幅に上回るリターンが期待できることです。ファンドモデルのシミュレーションでは、2010年末から2025年10月末までの期間で、S&P500の約3倍のリターンを記録しています。
これは、100万円を投資した場合、S&P500連動なら約1100万円になるところ、このファンドモデルなら約3100万円以上になっていた計算です。このような大きなリターンは、「今、勢いのある銘柄」に集中投資するという戦略によって実現されています。特に、2018年以降のAI投資ブームや半導体需要の急増といった明確なトレンドがある時期に、その強みが顕著に現れました。
💡 具体的なリターンイメージ
例えば、新NISAの成長投資枠で年間100万円をこのファンドに投資したとします。仮に年率30%のリターンが5年続いた場合、1年目100万円が5年後には約371万円になる計算です(複利効果を含む)。もちろん毎年このペースで上がり続けるわけではありませんが、上昇相場でのポテンシャルの高さがわかります。
メリット2:年4回の銘柄入れ替えで常にトレンドをキャッチ
第二のメリットは、年4回の定期的な銘柄入れ替えにより、常に「勢いのある銘柄」にポジションを維持できることです。多くのインデックスファンドやFANG+のような固定銘柄ファンドは、一度組み入れた銘柄を長期保有します。これは安定性というメリットがある一方、市場の主役交代に対応しにくいという弱点があります。
例えば、2023年から2024年にかけてはエヌビディアをはじめとする半導体銘柄が急成長しました。しかし、2025年以降は別のセクターが注目される可能性もあります。SMT米国株式モメンタムファンドは、2月、5月、8月、11月の年4回、モメンタム評価を見直し、勢いが失速した銘柄を外し、新たに勢いのある銘柄を組み入れます。
この仕組みにより、投資家自身が市場のトレンドを追いかける必要がありません。ファンドが自動的に「今、最も勢いのある銘柄」を選び続けてくれるのです。これは、忙しい会社員や投資初心者にとって、非常に大きなメリットです。自分で個別株を選んで入れ替える手間やタイミングを考える必要がなく、プロの運用戦略に任せられます。
メリット3:21銘柄への均等投資で中小型株の成長も取り込める
第三のメリットは、21銘柄への均等投資により、中小型の高成長銘柄の恩恵も十分に受けられることです。時価総額加重平均のインデックスファンドでは、Apple、Microsoft、NVIDIAのような超大型株が全体の30〜40%を占めることもあります。
しかし、SMT米国株式モメンタムファンドは均等加重です。つまり、時価総額5000億ドルの大企業も、500億ドルの成長企業も、ポートフォリオの中でほぼ同じ比率で組み入れられます。これにより、まだ規模は小さいけれど急成長している企業の上昇を、ポートフォリオ全体のリターンにしっかり反映できるのです。
例えば、2025年12月の運用開始時点では、エヌビディア、ブロードコム、マイクロンテクノロジーなど半導体関連が多く組み入れられていました。これらの中には、エヌビディアのような超大型企業もあれば、それより規模の小さい成長企業もあります。均等加重により、小型でも勢いのある企業の成長をダイレクトに享受できるのが強みです。
4-2. 下落時の反動リスクと横ばい相場での弱点
メリットが大きい一方で、SMT米国株式モメンタムファンドには注意すべきデメリットやリスクもあります。投資判断をする際には、これらをしっかり理解しておくことが重要です。
デメリット1:下落相場での反動が大きい
最大のデメリットは、市場が調整局面に入った時、下落幅が市場平均より大きくなる可能性があることです。モメンタム株は、それまで大きく上昇してきた銘柄です。市場全体が下落し始めると、「上がりすぎた銘柄」として真っ先に売られる傾向があります。
| 相場環境 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 明確な上昇トレンド | 市場平均を大きく上回る | 特になし(最高のパフォーマンス) |
| 横ばい・方向感なし | 特になし | 頻繁な入れ替えコストがかさむ |
| 下落・調整局面 | 特になし | 市場平均より大きく下落する可能性 |
実際、SMTトレンドランキングシリーズの欧州型や中国型のファンドモデルでは、2021年に市場が横ばいだった時期に大きく下落した実績があります。特に中国型は、市場がほぼ横ばいにもかかわらず、ファンドモデルは最大で約半分程度まで下落したというデータがあります。
これは、上昇局面での勢いが強かった分、反動も大きいという典型的な例です。米国株式型でも同様のリスクがあることを理解しておく必要があります。特に、新NISAで投資する場合、長期保有を前提としているため、途中で大きく下落した時に耐えられるかどうか、自分のリスク許容度をしっかり確認しておきましょう。
⚠️ 下落時の心構え
基準価額が10,000円から始まり、一時12,000円まで上昇したとします。その後市場が調整し、9,000円まで下落する可能性もあります。これは25%の下落です。このような場面で慌てて売却してしまうと、その後の回復局面での利益を逃してしまいます。長期投資では、一時的な下落を受け入れる覚悟が必要です。
デメリット2:横ばい相場では特徴が発揮されにくい
第二のデメリットは、市場に明確なトレンドがない横ばい相場では、期待通りのパフォーマンスが出にくいことです。ファンドモデルを見ると、2010年代前半はS&P500との差が小さく、モメンタム戦略の特徴があまり発揮されていませんでした。
横ばい相場では、勢いのある銘柄が頻繁に入れ替わり、一貫したトレンドが形成されません。今月上がった銘柄が来月は下がり、また別の銘柄が上がるといった状況です。このような環境では、年4回の銘柄入れ替えによる取引コストだけがかさんでしまう可能性があります。
デメリット3:信託報酬が比較的高め
第三のデメリットは、信託報酬0.77%という水準が、主要なインデックスファンドと比べて高いことです。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の0.08%や、一歩テック20の0.495%と比較すると、長期投資ではこのコスト差が累積していきます。
例えば、100万円を20年間運用した場合、信託報酬0.08%なら約1.6万円のコストですが、0.77%なら約15万円のコストになります(年率5%のリターンと仮定)。約13万円以上の差が出る計算です。ただし、このコストを上回るリターンが得られれば問題ありませんし、年4回の銘柄入れ替えや分析にはコストがかかるため、アクティブ運用としては妥当な水準とも言えます。
4-3. どんな投資家に向いている?適性チェックリスト
ここまで見てきたメリット・デメリットを踏まえて、どんな投資家にSMT米国株式モメンタムファンドが向いているのかを整理しましょう。以下のチェックリストで、自分に合っているか確認してみてください。
向いている投資家のタイプ
1. 今後も米国株の上昇が続くと考えている人
このファンドは、米国株式市場、特にテクノロジー分野の成長が今後も続くという前提で投資する商品です。AI投資の継続的拡大、半導体需要の増加、クラウドサービスの普及など、明確なトレンドが続くと予想するなら、高いリターンが期待できます。
2. 市場平均以上のリターンを積極的に狙いたい人
S&P500やオルカンのような市場平均では物足りず、より高いリターンを追求したい投資家に向いています。ただし、その分リスクも高いことを理解し、受け入れる覚悟が必要です。
3. 価格変動(ボラティリティ)を許容できる人
基準価額が一時的に20〜30%下落しても動揺せず、長期的な視点で保有し続けられる精神的な強さが求められます。短期的な値動きに一喜一憂してしまう性格の人には向いていません。
💡 適性チェックリスト
✅ 米国株の長期的成長を信じている
✅ 新NISAの成長投資枠に余裕がある
✅ 一時的に20〜30%下落しても売らない自信がある
✅ 市場平均を上回るリターンを狙いたい
✅ 他に安定したファンドも保有している(分散投資)
上記の項目に3つ以上当てはまるなら、このファンドを検討する価値があります。
向いていない投資家のタイプ
1. リスクを極力抑えたい安定志向の人
元本割れのリスクを最小限に抑えたい、安定したリターンを求める人には不向きです。このような投資家は、S&P500やオルカンのような広範囲に分散されたインデックスファンドの方が適しています。
2. 短期的な利益を求める人
数カ月から1年程度の短期で利益を確定したいと考えている人にも向いていません。モメンタム戦略は長期的なトレンドを捉えることで真価を発揮するため、最低でも3〜5年以上の保有を前提に考えるべきです。
3. コストを最優先する人
信託報酬を0.1%以下に抑えたい、コスト重視の投資家にも不向きです。0.77%という水準は、インデックスファンドと比べて明らかに高いため、コスト最優先なら他の選択肢を検討すべきです。
理想的な投資スタイル
最も理想的なのは、ポートフォリオの一部として組み入れるスタイルです。例えば、新NISAの年間投資枠360万円のうち、つみたて投資枠120万円は全世界株式やS&P500などの安定したインデックスファンドで運用し、成長投資枠240万円のうち100万円程度をSMT米国株式モメンタムファンドに投資するイメージです。
このように、資産全体の20〜30%程度を攻めのファンドに配分し、残りを安定したファンドで運用することで、リスクとリターンのバランスを取ることができます。全資産を一つのファンドに集中させるのではなく、分散投資の一環として考えることが賢明です。
第5章:2026年の投資戦略|ポートフォリオへの組み入れ方
5-1. 米国株上昇継続シナリオでの活用法
2026年以降も米国株式市場、特にテクノロジー分野の成長が続くと予想される場合、SMT米国株式モメンタムファンドは非常に有力な投資先となります。ここでは、上昇継続シナリオを前提とした具体的な活用法を見ていきましょう。
AI投資ブームの継続が追い風に
2024年から2025年にかけて、生成AIの普及が急速に進みました。ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)が企業や個人に広く使われるようになり、それを支える半導体企業、クラウドサービス企業、AI関連ソフトウェア企業が急成長しています。
この流れは2026年以降も継続すると多くの専門家が予想しています。AIチップの需要増加、データセンターへの投資拡大、自動運転技術の進化など、テクノロジー分野には明確な成長トレンドがあります。SMT米国株式モメンタムファンドは、まさにこのような勢いのあるトレンドを捉えることに特化しているため、上昇相場では大きな成果が期待できます。
💡 2026年の注目トレンド
• AI半導体の需要継続(NVIDIA、AMD、Broadcomなど)
• クラウドサービスの拡大(AWS、Azure、Google Cloudなど)
• ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)の成長
• 量子コンピューティングなど次世代技術の台頭
これらの分野で勢いのある企業が、年4回の銘柄選定で自動的にポートフォリオに組み入れられます。
新NISA成長投資枠での積極活用
2024年から始まった新NISA制度では、成長投資枠が年間240万円、5年間で最大1200万円まで利用できます。SMT米国株式モメンタムファンドはこの成長投資枠に対応しているため、非課税メリットを最大限に活用できます。
例えば、2026年から毎年100万円ずつ5年間投資し、年平均20%のリターンが得られたと仮定します。5年後には約930万円になる計算です(複利効果を含む)。これが非課税なので、通常の課税口座なら約186万円の税金がかかるところ、新NISAなら全額手元に残ります。
ただし、年間100万円すべてをこのファンドに投資するのではなく、成長投資枠240万円のうち50〜100万円程度にとどめ、残りはS&P500やオルカンなどの安定したファンドに分散することをおすすめします。これにより、リスクを分散しながら高いリターンも狙うバランスの良いポートフォリオを構築できます。
定期的な見直しとリバランス
上昇継続シナリオでも、定期的な見直しは必要です。年に1〜2回、自分のポートフォリオ全体を確認し、SMT米国株式モメンタムファンドの比率が高くなりすぎていないかチェックしましょう。例えば、当初20%だった比率が、ファンドの好調により40%まで上がっていたら、一部を利益確定して他のファンドに振り分けるなど、バランスを調整します。
5-2. リスク分散を考えた適切な投資比率の設定
どんなに魅力的なファンドでも、一つに集中投資することは避けるべきです。ここでは、リスク分散を考えた適切な投資比率について、具体的なモデルケースを見ていきましょう。
| 投資家タイプ | SMTモメンタム | 安定型(S&P500等) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 保守型 | 10〜15% | 85〜90% | 安定重視、リスク最小限 |
| バランス型 | 20〜30% | 70〜80% | リスクとリターンのバランス |
| 積極型 | 40〜50% | 50〜60% | 高リターン重視、リスク許容 |
保守型ポートフォリオ(SMT比率10〜15%)
リスクを最小限に抑えたい投資家向けです。新NISA年間360万円のうち、つみたて投資枠120万円は全世界株式(オルカン)やS&P500で運用し、成長投資枠240万円のうち50万円程度をSMT米国株式モメンタムファンドに投資します。残りの190万円も安定したインデックスファンドに投資します。
このポートフォリオなら、SMT米国株式モメンタムファンドが大きく下落しても、全体への影響は限定的です。一方、上昇相場では全体のリターンを数パーセント押し上げる効果が期待できます。「守りながら少しだけ攻める」スタイルです。
バランス型ポートフォリオ(SMT比率20〜30%)
多くの投資家におすすめなのが、このバランス型です。つみたて投資枠120万円は安定運用、成長投資枠240万円のうち100万円程度をSMT米国株式モメンタムファンド、残りを他のファンドに投資します。全体としてSMT比率は約28%(100万円÷360万円)になります。
このバランスなら、上昇相場では十分に高いリターンが期待でき、下落相場でも資産全体のダメージを許容範囲内に抑えられます。「攻守のバランスを取りながら資産を増やす」という、長期投資の理想的なスタイルです。
⚠️ 投資比率の見直し目安
年に1〜2回、ポートフォリオ全体を見直しましょう。SMT米国株式モメンタムファンドが好調で比率が当初の30%から40%以上になっていたら、一部を利益確定して他のファンドに振り分けることを検討します。逆に、下落して比率が20%未満になっていたら、追加投資のチャンスと考えることもできます。
積極型ポートフォリオ(SMT比率40〜50%)
高いリターンを積極的に狙いたい投資家向けです。成長投資枠240万円のうち150〜180万円程度をSMT米国株式モメンタムファンドに投資します。ただし、このスタイルは価格変動が大きくなるため、精神的に強い投資家向けです。
積極型を選ぶなら、以下の条件を満たしていることが望ましいです:①投資経験が3年以上ある、②一時的に30%以上下落しても動揺しない、③他に十分な生活防衛資金がある、④米国株の長期的成長を強く信じている。これらの条件をクリアしている自信がある方だけ、このスタイルを検討してください。
5-3. 他のインデックスファンドとの組み合わせ戦略
SMT米国株式モメンタムファンドを最大限に活かすには、他のファンドとの組み合わせが重要です。ここでは、相性の良い組み合わせパターンをいくつか紹介します。
パターン1:SMTモメンタム × オルカン(全世界株式)
最もバランスが取れた組み合わせです。eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)は、世界中の株式約3,000銘柄に分散投資するため、地域リスクも業種リスクも最小限に抑えられます。一方、SMT米国株式モメンタムファンドは米国の勢いのある銘柄21社に集中投資します。
この組み合わせなら、オルカンで世界経済全体の成長を取り込みつつ、SMTモメンタムで米国テック株の爆発的成長も狙えます。おすすめ比率は、オルカン70%、SMTモメンタム30%です。つみたて投資枠120万円をオルカン、成長投資枠のうち100万円をSMTモメンタムというイメージです。
パターン2:SMTモメンタム × S&P500 × 日本株
米国と日本の両方に投資するパターンです。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で米国市場全体に投資し、SMT米国株式モメンタムファンドで米国の勢いのある銘柄に集中投資します。さらに、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)やニッセイ日経225インデックスファンドで日本株にも分散します。
おすすめ比率は、S&P500を50%、SMTモメンタム25%、日本株25%です。この組み合わせなら、米国の安定成長と爆発力、そして日本株の成長をバランス良く取り込めます。特に、2024年以降は日本株も好調なため、この3つの組み合わせは効果的です。
| 組み合わせパターン | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| オルカン × SMT | 世界分散 + 米国集中の両立 | 米国比率が高くなりがち |
| S&P500 × SMT × 日本株 | 米国安定+攻め+日本成長 | 管理が複雑 |
| 一歩テック20 × SMT | 両方ともテック株で相乗効果 | 銘柄が重複、集中リスク高 |
パターン3:一歩テック20 × SMTモメンタム(上級者向け)
どちらも米国テクノロジー株に投資するファンドですが、アプローチが異なります。一歩テック20は先進技術を持つ20社に時価総額加重で投資、SMTモメンタムは勢いのある21社に均等加重で投資します。
この組み合わせは、テクノロジー分野の成長を最大限に取り込みたい上級者向けです。ただし、両方ともハイテク株中心なので、セクター集中リスクが高くなります。下落時のダメージも大きいため、投資経験が豊富で、リスクを十分理解している方のみ検討してください。
長期保有と定期積立の重要性
どの組み合わせパターンを選んでも、長期保有と定期積立が成功の鍵です。SMT米国株式モメンタムファンドのようなボラティリティの高いファンドは、一括投資よりも毎月一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」が効果的です。
例えば、毎月5万円ずつ2年間(合計120万円)積み立てる場合、基準価額が高い時は少ない口数、安い時は多い口数を買うことになります。これにより、平均取得単価を抑える効果があります。一括で120万円投資して直後に下落するより、時間分散することでリスクを軽減できるのです。
最後に、どんなポートフォリオを組んでも、年に1〜2回は全体を見直すことを忘れないでください。市場環境の変化、自分のライフステージの変化、リスク許容度の変化などに応じて、柔軟に調整していくことが、長期的な資産形成の成功につながります。
まとめ|SMT米国株式モメンタムファンドで賢く投資する
ここまで、SMT米国株式モメンタムファンドについて、基本戦略から他のファンドとの比較、メリット・デメリット、そして具体的なポートフォリオへの組み入れ方まで、詳しく見てきました。最後に、重要なポイントをまとめておきましょう。
このファンドの最大の魅力は、株価の「勢い」に着目した独自戦略により、上昇相場で市場平均を大きく上回るリターンが期待できることです。ファンドモデルではS&P500の3倍超のリターンを記録しており、AI投資ブームや半導体需要の急増といった明確なトレンドがある時期に、その真価を発揮します。
一方で、下落相場での反動の大きさや、横ばい相場での特徴の出にくさといったデメリットもあります。だからこそ、ポートフォリオ全体の20〜30%程度にとどめ、他の安定したファンドと組み合わせることが重要です。
2026年以降も米国株、特にテクノロジー分野の成長が続くと予想するなら、新NISAの成長投資枠を活用して、このファンドへの投資を検討する価値は十分にあります。ただし、短期的な値動きに一喜一憂せず、最低でも3〜5年以上の長期保有を前提に、冷静に向き合ってください。
投資は、あなたの未来を豊かにするための手段です。リスクを理解し、自分に合った投資スタイルを見つけることで、着実に資産を増やしていくことができます。さあ、あなたも一歩を踏み出してみませんか?

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